【2022年対応】全部わかるショアジギング!【仕掛けやロッド&リール、メタルジグや釣り方まで!】



ショアジギングはロッド、リール、ラインとメタルジグだけで完結する非常にシンプルな釣りです。しかしタックルや釣り方の違いによりアジや根魚、ヒラメ、シーバス、果てはブリやハマチなどの巨大青物まで、多様な釣り物を楽しめる奥深さをも持ち合わせています。この記事ではそんな「ショアジギング」という釣りのすべてを解説します。

ジギングは船だけのゲームじゃなかった!!

ここ数年で大きな盛り上がりを見せている釣りの新カテゴリーが「ショアジギング」。もともとは船で沖に出て、深場に生息する大型青物や根魚をメタルジグで狙う「ジギング」に端を発しています。それをショア=岸でやるからショアジギングと呼ばれるようになりました。その一方で、船でのジギングもショアジギングと区別するために「オフショアジギング」と呼ばれることもあります。

元は船上で行われていた「ジギング」。この釣りに使う「メタルジグ」を岸からキャストするのが「ショアジギング」だ。

ショアジギングで釣れる魚はさまざまで、使うメタルジグの重さや探る水深によって変わります。例えば10g前後の軽量ジグで岸際の水深2m程度を探ればカサゴやシーバスが釣れます。

メタルジグを足元に落とし、上下に動かして誘うだけでも立派な「ショアジギング」といえる。

そうかと思えば、磯場で100gオーバーのヘビージグを遠投すれば、10kgクラスのヒラマサやブリと格闘することもできるという、幅広い魚種を狙えるのもショアジギングの魅力のひとつです。

ショアジギングでもヘビー級のタックルを用いれば、船上でのジギングに見劣りしない大物を狙うこともできる。

また、時期によって釣りやすい魚も異なり、例えば秋ならば青物が岸際に寄りやすい時期なので、地域によっては防波堤や沖堤防からイナダやサワラ、タチウオがコンスタントに狙えます。カサゴをはじめとした根魚類は、比較的1年中狙うことが可能です。

ショアジギングはメタルジグの重さにより「3階級」が存在!

最軽量級:スーパーライトショアジギング

ショアジギングとひと言でいっても、実は使うメタルジグの重さによって大まかに3段階にクラス分けされています。まずは20g以下の軽量ジグを使うのが「スーパーライトショアジギング(SLSJ)」で、ショアジギングカテゴリーの中でもっとも新しいクラスといえるでしょう。

最近では1g前後の超軽量ジグも登場し、これまでマイクロワームでしか反応しなかったターゲットも手返し良く狙えるようになりました。

こうした小魚を手軽に狙えるのがマイクロショアジギングの魅力だ。

ミドルクラス:ライトショアジギング

次が20~60gのジグを使う「ライトショアジギング(LSJ)」。シーバスタックルやエギングタックルを流用して楽しめるということもあり、1番広がりを見せているクラスではないでしょうか。

キャスト回数で稼ぐショアジギングという釣り。ライトなタックルを用いて負担を減らすのが効率的なこともある。

ベリーヘビー級:ショアジギング

そして、100g前後という3ケタ台の最重量級ジグを使用するのが「ショアジギング」。荒磯や沖磯に渡ってヒラマサを中心とした青物を狙うのがメインで、ルアーフィッシングの中でも相当エクストリームな部類と言っても過言ではありません。

ジギングとは表現しますが、使うタックルやポイント、狙う魚などが共通することから、場合によっては大型プラグを使ってのサーフェスゲームを指すこともあります。

100gものメタルジグを使えば、時に14.5kgにもなるヒラマサが掛かることも。

ショアジギングに共通なのは、広範囲を手返し良く探れる「遠投タックル」!!

3クラスごとに使うメタルジグの重さが違うというのは前述の通りですが、その重さに対応できるだけのパワーを持っているタックルが、それぞれに必要となります。

例えばロッドならば、メーカーごとにパワーの目安は異なりますが、大まかにはスーパーライトショアジギングならL~ML、ライトショアジギングならML~MH、そしてショアジギングならH~XXHといったところです(※もちろん、例記以上のパワーが必要な場合もあります)。

ただ、いずれにも共通していえることはメタルジグを遠投して広範囲を探ることを前提としたゲームなので、遠投可能な9ft前後のロッドが必要不可欠になります。

スーパーライトショアジギング(SLSJ)におすすめのタックル

リールとライン&リーダーの組み合わせは、スーパーライトショアジギングなら2500~3000番のスピニングリールに0.6~0.8号のPEライン、10~14lbのフロロカーボンリーダーを2m前後になります。

軽量ジグも飛ばしやすい長距離砲台!【ソルティースタイル マイクロショアジギング(アブガルシア)】

対応ルアーウェイトが0.8~15gと幅広く、ごく小さいメタルジグでもロッドの長さとハリの良さで大遠投が可能です。小型ジグ向けの専用設計で、操作感やアタリが非常に分かりやすくなっています。

アブデザインのコスパリール!【スーペリア(アブガルシア)】

2019年に新たにラインナップに加わったアブガルシアのハイコスパリールです。同社ならではのひと味違うデザイン性の高さに加えて、思わぬ大物が掛かったときにも安心なタフさも兼ね備えています。

ライトショアジギング(LSJ)におすすめのタックル

ライトショアジギングに使うのは主に3000~5000番のリール、1~1.5号のPEライン、20~30lbのフロロカーボンリーダーになります。

あらゆる要素が高次元にまとまったミドルシップ【コルトスナイパーSS S96M(シマノ)】

下位モデルからパワーと強度が大幅に上昇。シマノ独自の技術「スパイラルX」が採用されており、ロッドの重量を増やすことなくねじれや潰れに対する剛性を獲得しています。ショアジギングに求められる遠投性能はもちろん、いざ大物を掛けたときにもしっかり寄せてこれる強さがあります。

DAIWAの最新ショアジギングロッド【オーバーゼア911M/MH(ダイワ)】

ただ遠くに投げられるというだけでなく、いかに楽に飛ばせるかということに焦点を合わせたDAIWAの最新ロッド。ときには1日中キャストを繰り返し続けるショアジギングの釣りに、このオーバーゼアの「8割の力で10割飛ぶ」軽快感は非常にありがたい設計になっています。

心強い初心者の味方【クロステージ CRX-962LSJ(メジャークラフト)】

お値打ち価格のタックルを取り揃えるメジャークラフト。このロッドはクロステージの中でもライトショアジギングにおける定番モデルです。防波堤から沖磯まで幅広く使える「万能ショアジギングロッド」と言えるでしょう。

お値段以上の高性能リール【レガリス LT4000D-C(ダイワ)】

ダイワの「LTシリーズ」の登竜門的な存在でありながら、その看板を背負えるだけ「軽くてタフ」なリールです。とにかくショアジギングを始めてみたい! という人はもちろん、それ以上を求める人でも納得せざるを得ない性能を秘めた人気のコスパリールです。

さらなる進化を果たした「最新モデル」のツインパワー【ツインパワーC5000XG(シマノ)】

30年もの歴史を持つツインパワーが5年ぶりにモデルチェンジしました。大幅な軽量化と、それに相反するような超剛性を兼ね備えた2020モデルのツインパワーはまさにショアジギングにぴったり。XG=エクストラハイギアの搭載も「巻き」の釣りとなるショアジギングの助けになります。



ショアジギングにおすすめのタックル

そして1番ハードなショアジギングは前述の通りターゲットもフィールドもエクストリーム級です。リールは最低でもシマノなら6000番以上、DAIWAなら4000番以上のハイパワーモデルが必要になってきます。

大型サイズに対応するストロングスタイル!【コルトスナイパーXR S98XH】

許容ルアーウェイトマックス150gを誇るストロングモデルのコルトスナイパーです。推奨リールサイズも8000番~14000番と、他の釣り物と比べても規格外のサイズ。上述の「ツインパワー」と組み合わせるのがオススメです。

ラインやリーダーはもちろん、結束にも気を使うべし

ラインは最低でもPE2号以上、リーダーもやはりフロロカーボン製の50lb以上は必要となり、磯のように根ズレの心配がある場所ならば、さらに太くて強靱なリーダーが必要となるでしょう。

さらに、メタルジグとリーダーとの結節ですが、スーパーライト~ライトショアジギングならば直結、もしくはスナップを介してでもOKですが、10kgオーバーの青物を狙うショアジギングの場合はスナップだと伸ばされたり破壊されたりする可能性も高いので、溶接リング&ハイパワースナップでの結節が必要不可欠となります。

メーカーが推奨するジグを使うのが間違いない!

使用するメタルジグに関しては、各メーカーが『ショアジギング対応』と謳っている商品で、あとは対応重量さえオーバーしていなければOKです。対応モデルはキャスティングでもフック絡みが少ないアシストフック仕様になっているモノも多いので、特にチューニングは必要ありません。

ひとえにメタルジグと言っても様々なモデルが存在する。

最近ではショアからのスロージギング対応モデルや、タダ巻きだけで釣れるイージーなモデルなど、さまざまなタイプのジグが数多く発売されています。

安いだけでなく釣果もバツグン【ジグパラショート(メジャークラフト)】

安価でありながら高い基本性能を持つジグパラショートは多くの釣り人から支持を受けています。特に「食べられません」と表記するほどライブリーな「ライブベイトカラー」は売り切れることもあるほどの人気です。

どんなアクションにも対応&塗装も強い!【Rサーディン(ジーク)】

ただ巻き、フォール、ジャーキングと、あらゆる入力に対して安定したアクションを返してくれる高バランスのメタルジグです。岩場にコンタクトすることも多いこの釣りでは塗装の強さも強み。カラーが剥がれにくく、モノとしての持ちの良さが利点になっています。

巻くだけOK! ブレード付きメタルジグ【ジャックアイマキマキ(ハヤブサ)】

その名のとおり巻くだけでも釣れるメタルジグ。秘訣は流れを受けて回転するブレードで、他のジグとはひと味違ったアピール力で誘うことが出来ます。後方重心で遠投性能が高いのもグッド。

ショアジギングのアクションは「全泳層をサーチ」

ショアジギングの基本的な釣り方ですが、まずは遠投してジグを可能な限り遠くまで飛ばします。リーダーを長めに垂らし、遠心力を利用してのオーバーヘッドキャストなら、力んで投げなくてもジグは遠くまで飛んでくれます。

ジグの着底後は1回シャクリ上げたら1回リールを巻く『ワンピッチジャーク』を繰り返し、水面まで斜め上方向に引っ張ってくる過程で全泳層を探ります。時にはイレギュラーなジャークや、ストップしてのフォーリングで誘ったりするのもポイントです。

広範囲の全泳層を浚っていくのがショアジギングの基本。

また、表層に群れているベイトフィッシュに鳥の群れが大挙して襲いかかる『鳥山』や、ベイトフィッシュの群れを水中からフィッシュイーターが襲って水柱が上がる『ナブラ』が見えれば、迷うことなくジグをキャスト! 表層を高速巻きしたり、強いジャークでジグを激しく踊らせたりして、バイトを誘ってみましょう。

鳥山やベイトの群れを見つけたら超有望。迷わずフルキャストだ!

ただ、目の前に鳥山やナブラが現れると興奮してしまったり焦ったりしてしまい、周囲に目が行き届かない恐れもあります。キャスティングの際には周囲の安全を確認したうえで、落ち着いてジグを投げましょう。

ショアジギングのシーズンはいつ?

軽量級から重量級まで、そして釣れる魚もお手軽なモノからモンスターまでと、幅広く楽しめるショアジギング。さてショアジギングのシーズンはいつ頃がベストでしょうか。答えは「いつでもOK!」。季節により沿岸部に寄ってきて小魚を追いかける魚は変わってきます。

青物であれば、ブリを基準とするのであれば夏頃はイナダ、秋から冬にかけてはサワラクラスが狙えます。磯場であれば10kg以上の大物が狙える場所もあります。近年ではタチウオも人気です。サワラ狙いなら冬から春。カサゴなどの沿岸性の強い根魚であれば周年で狙うことができます。

ショアジギングはどのようなシーズンでも狙い方を考えれば釣果が期待でき、応用できる範囲の広い釣りです。ぜひともチャレンジしてみてください!!

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https://plus.luremaga.jp/2019/08/22/95140/