伊藤巧さんの秋のバス釣り「スタンダードなシーズナル」を解説

バス釣りにおいては秋といえば「巻きモノ」。ガンガン巻いて釣れるのは確かにエキサイティングだが、カバー撃ちはやらなくてもいいのだろうか? エリートプロ・伊藤巧さんに、ベーシックなシーズナルパターンと共に一歩進んだ「ハイスタンダード」な秋の王道を教わろう!

●文:ルアーマガジン編集部

伊藤巧さんのプロフィール

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伊藤巧(いとう・たくみ)

アメリカで行われる世界最高峰トーナメントB.A.S.S.バスマスターエリートシリーズに参戦する日本最強クラスのアングラー。各種トーナメントや陸王・艇王といった試合で勝つ釣りをこなす一方で、ムービングルアーでのアクティブな釣りを愛する。

まずは秋のシーズナルを確認!!

適水温によって本能の赴くままに食べる!

今年も暑い夏が過ぎ去り、やってきたのは秋。最近こそあまり聞くことはなくなったが、数釣りの季節とも言われている。釣りがしやすい気候に加えて、バスも釣りやすい?

いやいや。そんなに昨今のバス釣りがそんなに甘くはないのは御存知の通り。それではプロアングラーはこの『秋』という季節をどのようにして攻略していくのだろうか?

伊藤「そうですね。それじゃあまずは秋の到来について。夏から秋への季節変化は台風による大水で水中の水がガラッと変わることで始まると考えています。となると、9月ぐらいにはもう秋になり始めているわけです。意外と早いですよね。それから秋って、荒食いの季節と言われることもありますが、僕の考えでは、秋になると特別に食べる、というわけではないんです」

と言うと?

伊藤「バスは産卵行動を優先する春を除くと、あらゆる季節で変わらず捕食をしているんです。ただし、秋以外の季節ではそれよりも気にする要素がある」

秋はバスが水温を気にしなくていいタイミングが多い

夏のうだるような暑さも過ぎ去り、アングラー的にも釣りがしやすい秋。「天高く馬肥ゆる秋」の言葉の通り、秋は気圧の関係で空が高く感じられるほどにおだやかな天気になることも多い。それでは秋はバスも肥える季節になるのだろうか? [写真タップで拡大]

暑さと寒さですね。

伊藤「その通りです。生命の危険がないように、夏であればカレントやシェードを優先するし、冬ならば水温の安定した場所を好む。捕食行動の優先度はその次。たとえばマズメ時にまとめて食べるくらいになるんです。でも秋になると、季節的な環境要因で生命の危機に瀕するようなことがないため、捕食行動が中心の生活になるんです。マズメ時の捕食行動も時間の幅が広くなって食べる機会が多くなるイメージです」

ということは、秋だから特別釣れるわけでもないのでしょうか?

伊藤「荒食いというのはちょっと違うかもしれませんね。でも秋は釣りの幅が広がるんです」

秋の風物詩とも言えるターンオーバー。表層の水温が一気に下がることで水中が撹拌され、それまでボトム付近にあった良くない水が広がってしまう現象。水の悪化は水面の泡がなかなか消えないことで簡単に判断することが可能。 [写真タップで拡大]

確かに、巻きモノの季節っていいますよね。

伊藤「ですよね。それは先にも述べているように、生命の危機を感じてシェードの中にいる必要がなくなるから。つまり行動圏が広がるからなんです。夏同様、撃つ釣りでも釣れるし、フィネスの出番もあります。でもこの行動圏が広がるからこそ、巻きモノの効率が重要になってくるんです!」

1年を四季で分けると、夏と冬は暑さや寒さといった外的要因による影響があり、春は産卵の時期であり行動の多くはそれに左右されることとなる。一方、秋だけはバスに影響を与える要素が少ないため、もっともシンプルな本能「捕食行動」が中心となるのだ。 [写真タップで拡大]

伊藤巧さんの秋のシーズナルで気にするポイント

  1. 秋の訪れは台風の通過から! 意外と早いので注意!
  2. 特別に荒食いするというよりも、暑さや寒さ、産卵を気にしなくていいから食べる!
  3. 夏よりも行動範囲が拡大! 効率を重視した釣りが鍵になる!

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