秋到来、カワハギ釣りのシーズンですが、頭を悩ませるのが大量に釣れてしまうベラ。
多くの人がリリースしてますが、それを捨てるなんてとんでもない!
しっとり上品な白身で、煮つけ・塩焼きに最高。唐揚げや南蛮漬けで食べても絶品。汁物にしてもいいダシが出ます。
そんなベラを楽しむベラ料理をご紹介します。

大量のベラちゃんたち
ポイントはヌメリ対策
ベラはヌルヌルしていて、ウロコをとるのが一苦労。
塩をふって水洗いしてヌメリを取る方法もありますが、大きな鍋に水をはってその中でウロコを落とすとカンタン。ウロコが飛び跳ねるのも防げますしね。
以下の料理ではここから先の手順を説明しますよ~。
ベラの煮つけ しっとりした上品な白身が絶品

上からアズマハナダイ、サクラダイ、ベラ(キュウセン)

上・アズマハナダイ、下・サクラダイ。金魚が釣れたのかと思った
この日釣れた一番大きなベラに加えて、アズマハナダイ、サクラダイも一緒に煮つけにしました。
しかしまあ、どんだけ本命以外を釣ってるのか……
◆材料――ベラその他/ショウガ/豆腐と長ネギ(お好みで) /水
◆調味料――酒/砂糖/醤油
◆手順
1・煮汁を作ります。鍋に材料がつかるくらいの水を入れ、酒・砂糖・醤油を加えて味つけ。薄目からスタートして、お好みの甘じょっぱさに調整。ちょっと薄くても、魚を取り出して煮汁を煮詰めて味を濃くすることができます。
2・包丁でベラの腹裂いてワタを取る。エラも取る。ブチっと手でむしり取り軽く水で洗う。
3・煮汁を煮立たせたらスライスしたショウガ、ベラ、豆腐、長ネギを入れて7、8分ほど煮る。その後は火を止めて余熱で火を入れていく。
※煮物は冷めていく時に味が染みこむもの。こうやって豆腐と長ネギにも味を染み込ませます。
ベラの船場汁 しみじみと滋味深いダシを堪能

昆布を加えて塩と醤油ベースの汁物に。ベラから実に滋味深いダシがとれます
小さなベラはブツ切りにして船場汁に。上品な味がしみます。船場汁とは大阪の問屋街・船場で生まれたアラ汁のこと。ちなみに中華料理でもベラでスープを取ることがあります。飲んだことないですけど。
◆材料……ベラ/大根/昆布/ショウガ/青ネギ/水
◆調味料……酒/醤油/塩/ミリン/コショウ
◆手順
1・鍋に水を張って沸騰させたら火を止め昆布でダシをとります。煮立たせるとエグくなるので注意。顆粒の昆布だしでもOKです。
2・大根の皮をむき、薄切りにし、食べやすいサイズに切る。軽く下茹でして大根の辛みを抜く。
3・ベラの頭を落として、ワタを取り、ブツ切りに。
4・ダシをとった鍋に酒をドボンと。大根・ベラをぶち込んで煮立たせ、アクをとったら弱火で10分ほど煮る。
※強火でグラグラ煮ると臭くなるので注意。
5・味付けは塩から。これも味見しながら小さじで少しずつ加えていく。ある程度の塩気がついたら、醤油を加えてコクを足して味をまとめる。ミリンを足して「まろっ」とさせてもいいですよ。
6・薬味に青ネギをパラリ。おろしショウガ、コショウを加えると味が引き締まる(ような気がする)。これはまあ一口すすってからお好みで。
補足――ベラはダシみたいなもんだから身は残してもいいです。めんどくさかったら、味噌オンリーの味付けでもイケますよ。
ベラのさつま揚げ プクッとふくれた揚げたてをビールで
冷めても美味しいですよ。ツマミにオカズに最高。
ベラだけだと身が少なかったらタラを加えます。プクッとふくれた揚げたてをかじりながらビールを飲むと最高。フードプロセッサーがない人、揚げ物がめんどくさい人は、無理に読まなくてもいいです。
◆材料……ベラ/タラの切り身/ショウガ/青ネギ
◆調味料……砂糖/酒/塩/味噌
◆手順
1・ベラの頭を落として、三枚におろして皮をはぐ。骨や皮に身が残っても気にしない。スプーンでこそげとってしまえばいいんです。
2・フッドプロセッサーにベラ、タラ、みじん切りの長ネギ、おろしショウガ、塩、砂糖、酒、味噌を加えてスイッチオン。塩はあくまでも身の粘りを出すもの。しょっぱさは味噌で調整してください。
※揚げると水分が抜けるので物足りないかなくらいの濃さでいいです。出来上がりの味が薄かったら醤油をかければいいじゃないですか。
3・すり身がくっつかないように手水をつけ、大さじ山もりぐらいのすり身を小判型に成形。油で揚げていきます。このくらいのサイズだとすぐに揚がります。どうしても大きいのがいい人という人は勝手にしてください。プクッと膨れてキツネ色になったら完成です。
補足――エソが釣れた時はぜひお試しください。プリプリの身の弾力はたまらないですよ~。だったらエソで作れよという話ですが。

これからもゆる~く料理・食べ物ネタを書いていくぜよ!