過去の陸王の戦いの歴史からこれは! という名勝負を当時の記録のままご紹介している『陸王名勝負列伝』。今回は2008年秋の4試合目。紀ノ川水系で江口俊介さんと金森隆志さんが激突、『ルアーマガジン』に金森隆志さんが初登場という勝負。初日の成績は同じ5尾ながら、金森さんが5580g、江口さんが2500gと、3000g以上のリード。2日目はどう転ぶのか。カナモさんサイドの様子をお送りいたします。

※本稿は『ルアーマガジン2008年10月号』掲載記事を基に再構成しています。
※本記事公開時点と現在とは事実関係等について一部異なるものがありますが、誌面掲載当時の内容を優先しています。

陸王2008 AUTUMN STAGE PART.4 INDEX



対戦レギュレーションは初回をご参照あれ!

DAY.2 金森隆志【2日目】
「うわっ濁ってる……」果たして2日目は?

「まずは昨日の場所で様子を見てみます」

「とりあえず初日の場所に行ってみます」と、金森さんは「① 川辺橋ワンド」に向かった。

画像: [05:34]釣り場に向かう前に虫よけスプレーを念入りに吹き付ける。「待ち伏せする釣りなんで、しっかり吹いとかないと」

[05:34]釣り場に向かう前に虫よけスプレーを念入りに吹き付ける。「待ち伏せする釣りなんで、しっかり吹いとかないと」

「うわっ濁ってる……。水も増えてるし見つけづらいな……」水面を見つめながらこう言った。スタート時点ではすでに晴れていたが、初日夜に激しい雨が降った影響かもしれない。だが、その心配はすぐに解消された。見る見るうちに水位が下がり、透明度も回復してきたのだ。

5時57分。スモラバにヒットするがバレてしまう。「もしかしたら前日の60アップのバラシを引きずるかも」と移動中に言っていたのを思い出した。

画像: [06:15]バレるなよ……。フッキング直後、素早く駆け下りてやり取りをする。直前にバラしているだけに、やり取りは慎重だった。

[06:15]バレるなよ……。フッキング直後、素早く駆け下りてやり取りをする。直前にバラしているだけに、やり取りは慎重だった。

しかしその直後、「またいたっ!」と8inトーナメントクローラーをキャスト。水面をクネクネと泳がせていると、ためらいもなくバスはワームを口にした。

画像: [06:17]48cm、1650g。8inトーナメントクローラーでキャッチ。2日目も表層ワッキーがサクレツするか?

[06:17]48cm、1650g。8inトーナメントクローラーでキャッチ。2日目も表層ワッキーがサクレツするか?

怒涛の連釣

慎重にやり取りして手にした1尾目は48cm。そして数分後、再びロッドが大きく曲がった!

画像: [06:24]「また入ってきましたね」という言葉の直後、水面からワームが消える。そして……!

[06:24]「また入ってきましたね」という言葉の直後、水面からワームが消える。そして……!

画像: [06:25]52cm、1980g。金森、2日目も50アップ捕獲。イキオイは止まらない!!

[06:25]52cm、1980g。金森、2日目も50アップ捕獲。イキオイは止まらない!!

開始後1時間半で2尾のグッドサイズをキャッチした金森さんは、その後も同じエリアでスモラバでキーパーを1尾追加した。

画像: [09:22]39cm、710g。3尾目は少し細めの39cm。「目線が下を向いてたんで、スモラバを投げてみました」

[09:22]39cm、710g。3尾目は少し細めの39cm。「目線が下を向いてたんで、スモラバを投げてみました」

草むらにしゃがみ、バスが射程距離に入ってくるのを待つ。バスの姿を確認すると、しゃがんだままでキャスト。バスの目の前ではなく、数メートル離れたところに着水させる。トーナメントクローラーなら水面で、スモラバならボトムでアクションをつける。

「バスを怒らせて口を使わせるんですよ」と金森さんは言っていたが、見たところアクションに関しては水面でもボトムでも、小刻みにシェイクするだけでまったく普通。たぶん、バスとルアーとの間合いが近すぎず遠すぎず絶妙で、だから簡単に口を使ってくるのだろう。

これが激スレで有名な紀ノ川バスか?と疑いたくなるぐらい、本当にあっけなくバスは金森さんのルアーにアタックしていた。

ワンエリアで4時間続行。次なる展開を求めて移動する。

釣り場を休ませるためあえてエリア移動

「一度別の場所をチェックしてみます」と、3尾目をキャッチした直後に移動。4時間以上を同じエリアで費やしたことになる。

まずは直川のクリーク。ここではライギョがヒット。

画像: [10:02]岸際のブッシュにワームを引っ掛けて上下させていると、バフッという音とともにロッドが曲がった。そして上がってきたのはライギョ……。

[10:02]岸際のブッシュにワームを引っ掛けて上下させていると、バフッという音とともにロッドが曲がった。そして上がってきたのはライギョ……。

次に初日にも行ったカバーエリアへ。しかし太陽が真上にあり、シェードが皆無。アタリ1回のみで移動。

画像: [11:05]初日に47cmを釣ったエリアにも行った。ブッシュの中をチェックしたが、アタリ1回のみ。

[11:05]初日に47cmを釣ったエリアにも行った。ブッシュの中をチェックしたが、アタリ1回のみ。

自分はこれまでいろんなアングラーを取材してきたが、ワンエリアでこんなに粘る人は初めてだ、と言うと、「僕にとっては普通なんですよ」と答えた。自分がいいと思ったエリアには必ずいい魚が回ってくるし、どんなタイプの釣り場でもこのスタイルで取材を成功させてるから、だという。

画像: [11:05]水はかなりクリア小魚の群れと、それについて泳ぐでかバス。川辺橋ワンドではこんな光景がたびたび見かけられた

[11:05]水はかなりクリア小魚の群れと、それについて泳ぐでかバス。川辺橋ワンドではこんな光景がたびたび見かけられた

逆に、素早く見切ってしまうこともあった。初日に釣った「② 直川のクリーク」や「③ 左岸のカバー」は、この日は釣れたらラッキーといった感じで、あくまでも川辺橋ワンドを休ませるための時間つぶし、という意味合いが強かった。水路ではTKツイスターでの70cmクラスのライギョを1尾釣ったのみだった。



本命ポイントへ戻る

11時55分、「④ 川辺橋ワンド」へ戻る。この日のタイムリミットは14時。残された時間はあと2時間だ。初日に2500g以上のリードを得ているとはいえ、相手はあのエグシュン。油断はできない。

画像: [11:55]「もう回復してるはず」と、再び川辺橋ワンドへ。ウエイトアップなるか?

[11:55]「もう回復してるはず」と、再び川辺橋ワンドへ。ウエイトアップなるか?

川辺橋ワンドに戻ってすぐ、50cmオーバーを発見。1投目で食ってきたが、掛かりが浅くバラしてしまう。

画像: [11:59]ワンキャスト目で痛恨のバラシ。その直後、別のバスが射程距離に。すると……!

[11:59]ワンキャスト目で痛恨のバラシ。その直後、別のバスが射程距離に。すると……!

が、その直後に47cmをキャッチ。これが2日目最後の魚となったが、4尾で6kg近いスコアは紀ノ川では滅多に出るものではないだろう。

画像: [12:00]47cm、1640g。4尾目は1500グラムオーバー!この時点で10kg超え!

[12:00]47cm、1640g。4尾目は1500グラムオーバー!この時点で10kg超え!

取材中に思ったのだが、金森さんからは「殺気」というものを感じさせなかった。常に張り詰めた状態で大ものを釣り上げるアングラーもいるが、金森さんはその対極にあるといっていい。

何気なくバスを見つけて何気なくキャストして、そして何気なく釣ってしまう。金森さんのすごさは、この何気なさにあるのかもしれない。

画像: [13:58]この日は緑のキャップとTシャツ。「草むらに溶け込みやすい色にしてました」

[13:58]この日は緑のキャップとTシャツ。「草むらに溶け込みやすい色にしてました」

【総合成績】2日で10キロ超え。「陸王」の記録を塗りかえ金森が圧勝!

11kgオーバーという驚異的なスコアをたたき出した金森さん。これは陸王第1戦で川村光大郎さんがマークした8010gを大幅に塗り替えた新記録だ。果たしてこれを破るのは誰なのか!?

画像1: 【総合成績】2日で10キロ超え。「陸王」の記録を塗りかえ金森が圧勝!
画像2: 【総合成績】2日で10キロ超え。「陸王」の記録を塗りかえ金森が圧勝!

陸王2008 AUTUMN STAGE PART.4 INDEX

陸王2008 AUTUMN STAGE.4 DAY.1 MAP

朝イチの場所で4時間。そして2箇所で約2時間を費やして、終了まで朝イチの場所で釣り続けた金森さん。ひとつのエリアでこれだけ粘るアングラーは他にいないだろう。

【金森さん2日目の軌跡(オレンジ)
① 川辺橋周辺
② 直川のクリーク
③ 左岸のカバー
④ 川辺橋周辺


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