さて、今回の用語解説シリーズは、少し趣向を変えまして釣り具を物色しているとよく聞くテクノロジーをわかりやすく漫才で解説してみようと思います。特にロッドのスペックを確認していると耳にする「ナノアロイ」って? それではヒラス&ヤズよろしゅうおねがいします〜。



ナノアロイ技術はとってもロッドと相性の良い技術だったのだ!

ヤズ「なぁ、いまやぁ、エギングロッドを物色しているんやけどやぁ、このナノアロイがどーのこーのゆうのはなんなんや。ナノアロイやったらなにがええんや」

画像: 高価格帯のロッドに使われることの多いナノアロイ技術とは?

高価格帯のロッドに使われることの多いナノアロイ技術とは?

ヒラス「まぁ、ええロッドやちゅうことや」

ヤズ「雑な説明やな! だいたいの人がそう感じてるわ! どないええんか聞いてるんや!!」

ヒラス「めんどくさいやっちゃな。まぁ、たぶん勘違いしてる人もおるやろから、いい機会やし、説明しとこか。まずや、ナノアロイちゅうのは、正確には「ナノアロイ®」って表記されるんや。つまりは、登録商標。登録商標ちゅうことはとあるメーカーの技術や商品ってことやな」

ヤズ「へぇ、どこのメーカーや」

ヒラス「東レや。聞いたことあるやろ。合成繊維や合成樹脂の製造開発を十八番とする、まぁ、そういうメーカーさんや」

ヤズ「でもまてや。ナノアロイ採用みたいな文言、釣具メーカー各社で聞くで?」

ヒラス「釣り竿はカーボン繊維で出来てるやろ。その材料を供給しているメーカーが東レや。他にもあるけど、シェアでいうと高いなぁ」

ヤズ「なるほどなぁ、つまりナノアロイのカーボン使って、各社がロッド作ってるちゅうことやな」

ヒラス「せやな。まぁ、ちなみにやけど、ナノアロイ技術を使ってるカーボンゆうても色々種類があるからな。あと、釣り具メーカーさん独自で仕様をオーダーして東レさんから仕入れているなんてこともようある話や。だから、どれもこれも同じカーボンを使ってるわけでもないんや。安心したか」

ヤズ「おう。結局、どれもこれも同じ素材やったら、どのロッドも同じやんけ。と思ったから安心したわ」

ヒラス「まぁ、あれやで。竿作りちゅうのもノウハウの固まりみたいなもんやからな。同じ素材をつこうてても、メーカーによって個性は出るもんやから、そこは安心しや」

ヤズ「ちょっとまて、これ漫才解説なはずやけど、ここまで、笑い要素微塵もないで。めっちゃ普通のタメになる話やん?」

ヒラス「まぁ、無理やり笑わさんでもええねん。ほなナノアロイの説明にもどろか。東レさんのホームページの抜粋やけどな。ぱっと読んでもわからん思うから、やわらこー説明するわ。まず、読んどきや」

『NANOALLOY®(ナノアロイ®)』技術とは、複数のポリマーをナノメートルオーダーで微分散させることで、従来材料と比較して飛躍的な特性向上を発現させることができる当社独自の革新的微細構造制御技術です。一般的な「ミクロンオーダー(1mの100万分の1に相当する大きさ)」のアロイでは実現できなかった高分子材料の高性能化・高機能化を可能にする技術であり、当社のみが基本特許ならびに主要な製造特許、用途特許を保有しています。

定義
複数のポリマーをナノメートルオーダーで混合したポリマーアロイ構造を形成させる技術。
ポリマーアロイ構造としては…
1.ナノメートルオーダーで微分散させる構造
2.ポリマーを混合する際に、自発的に集合していく「自己組織化」作用を制御することでポリマーをナノメートルオーダーで精密に整列させ3次元的な連続構造を形成させた構造
3.それぞれの材料特性を併せ持った数十ナノメートル単位の粒子「ナノミセル」を多数含む構造等

ヤズ「いまどき、ホームページなんて言葉使わんぞ。いつの時代の人間や」

ヒラス「突っ込むトコロそこか! こちとら1200bpsの時代からネット触っとるねん。まぁ、ええわ。もう上の説明の難しい言葉は一切覚えんでいい。まずは、ロッドがつこーてるカーボンの大雑把なしくみから解説するわ」

ヤズ「真面目か!」

ロッドのカーボン素材についての基礎知識<レジン>

ヒラス「無理やり突っ込まんでいいねん! まずや。ロッドの材料となってるカーボンは、たいがいシート状になっとる。カーボン自体は繊維やからな。それを束ねてシート状にしとるねん。でや、繊維を束ねて固めるためにはどーすればええと思う?」

ヤズ「レジンで固めるんや」

画像: ロッドのカーボン素材についての基礎知識<レジン>

ヒラス「なんで知ってるねん!!! そういうこと知らんテイやろが!」

ヤズ「進行上の措置や。細かいこと気にしたらアカン。レジンってあれや、接着剤的な樹脂のことやな。知ってる、知ってる、知ってるし〜」

ヒラス「調子狂うわ。でな、そのレジンの中に、最近、極小のツブツブ(ナノミセルなど)を入れてやるのがトレンドなんや」

ヤズ「あー、あれやな。セメントをちゃんと固める混ぜものとしてツナギの砂を入れて強化するのと同じ原理を狙っとるんやな」

ヒラス「例え、的確! 気持ち悪いわぁ。なんやねん。そうや、お前のいうとおり、極小のツブツブをレジンに入れることで、まぁ、カーボン繊維の接着力があがるんや」



ヤズ「それが、ナノアロイなんか?」

製造技術・製法がナノアロイ!

ヒラス「ちゃう、ちゃう。まぁ、最後まで話し聞きや。ツブツブを入れてレジンを強化するところまでは、比較的一般的な技術なんよ。東レのナノアロイ技術ちゅうのは、そのツナギの役割をする極小のツブツブをレジン内に均等に配置して、ツブツブをより効率よく働かせるんや! そういう風に製造する技術のコトなんやで!!」

ヤズ「つまり、ただツブツブ混ぜるより、より接着力があがるっちゅうことやな! 強いちゅうことか!」

ヒラス「まぁ、それだけやないけど、簡単に言うとそういうことや。それが、ナノアロイ技術ってことなんや。ちなみに、そういう風にするのは、めっちゃすごいことみたいやで。東レさんの特許技術やっちゅうことなんや」

ヤズ「でも、まちや。いままではツブツブをレジンに混ぜずにシートつくってたんやろ? いくら小さなツブツブでもレジンにそんな混ぜものしたら重たくならへんか? いくら丈夫になっても重たくなるんはいややなぁ」

画像: 採用商品にはこういったタグが使われることが多い。ロッドにとって画期的な素材技術・製法のひとつとなっている。

採用商品にはこういったタグが使われることが多い。ロッドにとって画期的な素材技術・製法のひとつとなっている。

ヒラス「ええとこに気がついたな。同じレジン量のツブツブ入レジンと、なんも入っていないレジンなら、なんも入っていないレジンのほうが軽いわ。そら当たり前なや。でもや、超接着力があがっとるねん。そして強いねん! シートを作るときに単純なレジン量を減らせるねん! つ・ま・り!?」

ヤズ「おー。軽くできるんか。しかもそれでいて強いちゅうことか? 500円玉が10枚入って重たい財布より1万円1枚入った財布のほうが軽くて戦闘力高いもんな! 知らんけど」

ヒラス「それが的確かどうかはともかくとして、ま、まぁ、そういうこっちゃ。なんで、ある意味、カーボン繊維の特徴をより色濃く再現できるんや。例えば高弾性カーボン。高弾性カーボンって反発力が強い特徴を持ってる代わりに、強度がなかったんや。それやからって、レジンいっぱい使って強化したら、本来の高弾性の特徴を殺すわ、重たくなるわでイマイチやんか。でも、ナノアロイ技術を使った製造法でシート作ったらどうなる? 」

ヤズ「ええな」

ヒラス「ええやろ。雑な説明やけど、ええやろ? つまりそういう技術なんや。逆もしかりやし、まぁ、いろいろ応用は効くよな。技術者やないから知らんけど、原理を理解したらそういうコトやろ」

ヤズ「ええ話やったぁ。やったけど、漫才ではないな。おもろないわ。こういうネタは適当にやりにくいから、漫才で説明するのは無理があるなぁ」

ヒラス「まだまだ、腕みがかなあかんなぁ!」




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