解説は“ジョイクロの生みの親”平岩孝典さん!

【Profile】
平岩孝典(ひらいわ・たかのり)
圧倒的な人気を誇るS字系ビッグベイトの元祖「ジョインテッドクロー178」の生みの親。中学生のころからルアー作りを始め、ハンドメイドビルダー時代を経てガンクラフトを起業した。ルアーマガジン本誌でも「世界で唯ひとつのジョイクロ」を連載中。
大きくても小さくてもジョイクロだ!
渓流用にリリースした超マイクロなジョイクロ「ジョインテッドクロー70」。これにはバスアングラーも注目していて、既に57センチなどのランカーサイズも釣れているようだ。

ジョインテッドクロー70F #03 ゴールドチャートアユ(ガンクラフト)

ジョインテッドクロー70S #01 邪鮎(ガンクラフト)
【スペック】
●全長:70mm ●自重:フローティング/4.1g、シンキング/4.6g ●本体価格:2,600円(税抜き)
ジョイクロの形状は元来、ボディの水を受ける面積が小さい。したがってラインの抵抗の影響を強く受けてしまう。70サイズの小型であればなおさらだ。開発時にはボディ形状とのバランス取りに苦労したという。
シャローなら70F、水の流れが速い場所や、潜らせたいときには70Sを使う。釣るためのコツは自分で動かしすぎないこと。
“ジョイクロの父”が考えるマイクロビッグベイトとは?
平岩さんにとってマイクロビッグベイトは、どんな立ち位置なのだろう?
平岩「ビッグベイトって、サイズ感だけで魚を引っぱっているイメージじゃないですか。でもそれは違う。マイクロビッグベイトは、ちゃんと動きにも釣れる理由があるんだよ…というのを証明してくれるルアーですよね。だから小さくても釣れたでしょ、みたいな感じ」
もともとジョイクロ70の企画は、ルアマガの姉妹紙「ルアマガリバー」の提案から生まれた。渓流で使えるS字系がないので作りませんかと持ちかけられて、挑戦することにしたという。
平岩「70というサイズは未体験だったので面白かったです。正直、70では178と同じ動きは出ないだろうと思っていました。それが意外に出たので、よかった(笑)」

上がオリジナルの178で、下が70。
比べてみると70は相当小さいことが分かる。でも、管釣りの釣り人も、シーバスを釣る人も、70で釣って「ジョイクロで釣った!」と自慢するのが楽しいらしい。
基本的な操作はただ巻き。S字系は毎回違う軌道を描くので、小細工を入れるとかえって不自然なのだ。
ディープで泳がせる裏チューン
平岩さんの勧める『ジョイクロ70』の裏技は、フローティングタイプのジョイクロ70のスナップに、シンカーをぶら下げるチューン。

この写真では3.5グラムのシンカーを使用。
平岩「ジカリグみたいな感じです。7グラムとか11グラムでも泳ぐんですよ」
自重のみだと流されてしまうような強い流れがある場合や、ディープで泳がせたいときなどに有効だという。