2018.07.30
猛烈な暑さが続く8月、バス釣りにはどんな工夫が必要だろうか? 千葉県亀山湖のスーパーロコアングラー・”オリキン”こと折金一樹氏が、8月のバス釣りシーズナルパターンを解説する。
目次
7月以降、バスは流れのある湖の上流に集まり、8月も居場所自体はあまり変わりません。実際のところ、同じ魚を釣っているのかも知れません。あえて異なる点を挙げるなら、8月のバスは相当なプレッシャーがかかっているということ。7月からずっと同じ場所、同じルアーで同じような攻められ方をしているので、端的にいえばスレている。こうなると小さなルアーでスローに誘ったり、よりタイトに攻めないと口を使わなくなります。雨が降って湖の水が入れ替わったり、減水で魚の着き場が一時的に変わるなどすると食うこともありますが、基本的には厳しい釣りを想定するのが無難ですね(笑) なお、8月中旬以降になると、今度はリアクションの誘いに反応する場面もちらほら出てきます。
雨による増水、日照りによる減水で水位が変化すると当然魚の着き場が変わります。同じエリアでもポジションが変わるだけで反応が上向いたりします。もちろんその逆もありますが(笑)
スローかつタイトな釣りにもいよいよ食わなくなったバスが、8月中旬以降ハードルアーやヘビーウエイトリグを使った速い釣りに反応することがあります。いろいろ試してみましょう。
8月上旬はサイトフィッシングが楽しめます。7月以降、バスは流れのある湖の上流に集まりますが、上流は湖の幅が狭く、水深も浅いので、必然的に魚を見かける機会が増えます。エサを食べる頻度も他のエリアよりは高いので、バスの活性も高いといえば高いです。7月上旬からずっと攻められているエリアだけに、8月上旬ともなるとさすがにプレッシャーはあるのですが、ヤル気自体はまだあるので、ルアーや誘いを工夫すれば食わせられます。難しい魚を釣るおもしろさもアリ!!
沈みブッシュや立ち木に着いている魚を狙います。カバーネコなら、頭と2本テールの異なる動きの組み合わせで艶めかしく誘えるかも(笑)
点でも線でも誘えるスグレモノ。8月上旬はウエイトのコトコト音やリップの水押しが効きます。風が吹くなどの変化のある時合で!!
この頃から釣りの難易度が一気に上がります(笑) 8月中旬〜下旬は、季節が進むごとに水が悪くなりがち。水が悪くなれば魚も口を使わなくなります。しかも雨がないと、どんどん減水が進み…。亀山湖の場合は1日5センチくらい。湖によっては1日1メートル以上も水位が下がることも…。当然バスのポジションも大きく変わります。ただ、減水で魚に都合の良い(エサを食べやすい)水位になることもあって、そんな場所を上手く見つけられれば簡単に釣れたりしますね。
レンジに合わせて使い分けます。オリジナルとMAXは2メートル以浅、MRは2.3メートル、EX-DRは3.4メートル、MAX DRは4.5メートルが目安。
バックスライドセッティングで使います。岩盤なら壁を小突きながら落としたり、立ち木なら魚の着き場を何度も交差させて誘えます。
まだまだ暑い日が続きますが、水温は徐々に下がり始めます。7月下旬以降、30度近くあった水温も、この時期は1〜2度低めで推移する。雨が降ればさらに5〜6度下がり、25度を下回る日も出てきます。水温が下がった直後はバスの反応は良くないですが、数日安定すればチャンスあり。釣果は水次第かな!? 雨が降って水の入れ替えが進めばエサをよく食べるし、そうでなければ真夏の状態のまま、厳しい釣りが続くことになります。こればかりは読めないですね(笑)
そろそろキラキラ系が効き始める時期。巻き速度にもよりますが、1/4オンスは水深1メートル、3/8オンスは2メートル、1/2オンスは3メートル前後が目安になります。
(雨が降らず)水の入れ替えがない状況を想定してのセレクト。こんなときはバスに勝手に食べてもらうしかない(笑)。魚のサイズは選べません。ノーシンカーはできるだけ動かさず、フォールで食わせるのがコツ。沈めて、竿先で斜めに移動させては再び沈めるを繰り返します。
朝方にオイカワを捕食する場面など、激しいアクションに反応するときはコレを投げます。小魚が逃げるのと同じ速度でタダ巻きするか、逃げ惑う様子を再現すべく細かなトゥイッチを入れるか…。ベントミノーはボディが曲がっているので、トリッキーなアクションを出しやすいです。
ここでは8月に釣りをすると仮定したときの、1DAYプランニングの一部を紹介します。
8月中旬以降は、厳しい状況に備えておくことも大事。釣れそうな場所を頑張って探すしかありません。魚を見つけ、見つけた魚をどうにかして食わせます。それに精一杯で、実際はプランを組むほどの余裕はないかも?(笑)
ベイトがいれば、時合は一瞬かもしれないけど、一日のなかで捕食するタイミングは必ずあります。ソフトルアーの静かな誘いをメインとしながらも、突然のボイルに対応できるようトップウォータープラグも忘れずに!!
少しでも条件が良い場所に入ります。例えば流れ込みを探るにしても、堰堤や水量のある排水口など、より大規模なものを狙います。大規模であればあるほど、バスやベイトが多く、多少のコンディションの変化やプレッシャーにも強いですね。
期待が高まるのは朝夕です。試合なら終日投げ続けますが、あくまで楽しむ釣りなら日中は休憩するのもアリ!? 朝7時を目処にいったん終え、夕方16時頃から再び釣り始めるとか…。日中に体力を消耗しすぎないように!!
水温、プレッシャーともに高いので、誘いはスロー&タイトが基本。ただし、朝夕などボイルが出ているときはトップもアリです!!
※本稿は『ルアーマガジン2018年8月号』掲載記事「王道・裏テクてんこ盛り!![OTOB [OPEN THE ORIKIN BOX]〜ようこそオリキンシーズナルガイドサービスへ〜」を基に再構成しています。
2018.07.30
コメントを投稿