“スティーズ”が目指すタフコンセプトとは?
DAIWAの2017年型ベイトリール”スティーズA TW”。
一見すると現行のオリジナルスティーズSVTWと大きな変化は見られないかもしれない。しかし、そのコンセプトが目指す所は、明確な差異がある。
まず外観からチェックしていこう
オリジナルには見られなかった、ボディサイドに記された「MAG SEALED」の文字が示すもの。ピニオン軸にマグシールドボールベアリングを搭載し、淡水のみならず、ソルトウォーターシーンでの性能維持に大きなアドバンテージをもたせた。
オリジナルには採用されてない大型の「フラットタイプノブ」を標準搭載。滑りにくい握り心地で、よりパワフルな巻き取りを可能にしている。ハンドルバーは90ミリのクランクタイプ。
本当のコンセプトは「A」の意味に込められている。
モデル名はスティーズ「A」。この「A」の示す意味は2つあるという。
一つは「America」生まれの証。そして、もうひとつは「Aluminum」の頭文字。
そう。オリジナルスティーズが超軽量のエアメタル素材を採用しているのに対し、「A」は高い精度と強度のスーパーメタルハウジングを採用。つまり「アルミニウム」ボディをまとったスティーズなのだ。
実はこのスティーズAを、実際のフィールドですでにテストする機会を得ている。
その使用時に感じたのは、「A」が手に入れたワンランク上の剛性感と、精度の高いフレームによってもたらされる巻き取りの滑らかさとパワーロスのなさだった。
ブレーキシステムとスプールも独自仕様
フロント部の特徴的な「T」型レベルワインドを見れば、スティーズ「A」にもターンアラウンド式のTWSを搭載していることが分かるだろう。
しかし、一見すると気づきにくいがブレーキシステムはオリジナルとは異なっている。そう「SV」搭載ではないのだ…。
DAIWAが開発した「ストレスフリーバーサタイル」コンセプトである「SV」シリーズは、文字通りアングラーにとって大きなストレスである「バックラッシュ」の軽減をはじめ、キャスト時のトラブル軽減に大きな効果を発揮している。
スティーズ「A」に搭載されたブレーキは、その「SV」ではなく、キャスト終盤の伸びに定評のある「マグフォースZ」。
テストではこのマグフォースZとTWSの組み合わせによる遠投性能の高さを実感。「SV」にくらべ、適切なサミングは必要なものの、キャスト時に感じたのは着水前の「もうひと伸び」だ。
ラインキャパシティは16ポンド100メートルの設定(オリジナルは16ポンド40〜80メートル)。つまり太目のラインによる巻き物ルアーや、PEラインの使用にも対応するのだ。
タフさと遠投性を手に入れた「もうひとつのスティーズ」
オリジナル「スティーズ SV TW」とは明らかに性格の違う、兄弟機として誕生した「スティーズ A TW」。「タフさ」と「飛び」という武器を持つ高剛性ベイトリールとして、フィールドを選ばず使い込めるモデルに仕上がっている。
詳細なスペックについては、ルアーマガジン本誌で明かされているので参照して欲しい。
【参考動画】Project T 2017 EPISODE1 – 3
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