DAIWA2017″スティーズA TW”インプレ【投げてみた!巻いてみた!】



みなさんが気にしているであろうあのリール…、そう、DAIWA”スティーズA TW”のインプレッション! あくまで個人的な感想ですが、その魅力をご紹介します。

“SV TW”と”A TW”、2つのスティーズでいろいろ比較してみた!

ほぼ同じ条件で比較するため、同じロッドでテスト! 写真上は友人から借りた、ファイアウルフ+スティーズSV TW 1016SHL。写真下は私物のファイアウルフにスティーズA TW 1016Hをセット。ただし、ラインは上がフロロ12ポンド(シーガー・R18バス)、下がナイロン14ポンド(バークレイ・トライリーンZ)を使用。

タックルの写真を撮影していたら気が付いたのですが、ハンドルの長さとノブがパッと見で大きな違い。

左のスティーズAのスタードラグはZAIONスタードラグに仕様が変わっています。 

しかも、右のスティーズSVのドラグがUTDに対し、スティーズAはATD搭載! 加えてドラグ引き出しの際に「チキチキチキ・・・」というクリック機構のおまけつき。

ちなみにスティーズAはマグシールド搭載なのは言わずもがな。ハンドル周りでもこれだけの違い。
果たして、キャスト、巻き感はいったいどうなのだろう…?



投げられるルアーの下限はほぼ同じ…だと!? 大きな違いはブレーキの性能のみ!

リールといえば一番気になるのはキャストフィーリング。

スティーズSVのブレーキシステムがその名の通り「SV」搭載に対し、スティーズAのブレーキシステムは終盤の伸びに定評がある「マグフォースZ」。

左がスティーズAに搭載されるG1ジュラルミン製の超高精度マグフォースZスプール。右はスティーズSV搭載スプール。スティーズAのラインキャパは16ポンド100メートルの設定。SVは16ポンド40〜80メートルなので、より太めのラインやPEラインの使用を視野に入れたパワーゲームにも対応する。

スペックだけで言えば、そんなに重いルアーも投げないし、SVスプールの飛距離にも満足気味。であれば、使えるルアーの下限が広そうなSVスプールの方が個人的には好みなのが正直なところ…。

(上列左から)投げやすいバイブレーション(レイドジャパン・レベルバイブ)から、ベースになりそうなノーマルサイズのクランク(エバーグリーン・ワイルドハンチ)、このクラスのルアーから投げにくくなりそうな予感のタイニークランク(O.S.P・タイニーブリッツMR)、(下列左から)これは無理だろう臭漂うフラットサイド(開発クランク・B-タイトMR)、完全にバックラッシュ覚悟のシャッド(O.S.P・ハイカットSP)。

さぁ、どこまで投げられるのか・・・?ええい、百聞は一見に如かず!文章も写真も要らぬ、私の(マグ)フォースを感じてくれぇ!

そう、シャッド投げれちゃったんですよ…(しかも向かい風)。絶対無理だと思ったのに。

確かにタイニークランク以下のウエイトになってくると、初速~終盤の伸びなどは「SV」に分がありましたが、スティーズAでも十分釣りになるディスタンスは確保できました。

気になる引っ張り感も正面よりは若干ズレるかな程度。

レギュラーサイズのルアーに関しては14ポンドのナイロンラインを巻いたスティーズAと、12ポンドのフロロラインを巻いたスティーズSVとでは飛距離はほぼ同じ。

ラインの素材は違えども、ワンランク太いラインでも同等の飛距離が確保できる。つまり、「マグフォースZ」による最後のもうひと伸びが生きているということ!

パワーゲームも視野に入れることを考えると、太いラインでも飛距離が確保できるということはかなりのアドバンテージ!

琵琶湖で沖にぶん投げる釣りとかでは重宝されること間違いなしでしょうね!

軽さがすべてではない! 特筆すべきは剛性感からくる巻き感度!

ここまでのインプレッションで、スティーズAの魅力が十分にわかってきました。

ただ、旧スティーズユーザー(現在進行形)の自分的にはまだまだ汎用性の高いスティーズSVの方が魅力的なのも事実。がしかし、巻きの検証でそれが揺らぐことになるとは思いもしなかった。

ご存じ、スティーズSVはボディに超軽量のエアメタル素材を採用しているのに対し、スティーズAは高い精度と強度のスーパーメタルハウジングを採用。アルミニウムボディを纏い、高い剛性感をゲッツ! 重量でいえばスティーズSVが160グラムに対し、スティーズAは190グラム。多少は重くなったものの、まだまだ軽いといえるレベルの重量です。

しかし、実はこの重さと剛性感にSV推しだった私が魅了された秘密があるんです。この僅かに重い190グラムという重量が手元に絶妙な安定感をもたらし、ブレないリトリーブが可能。これは「巻き」の釣りにおいてかなり重宝しそうだぞと思った矢先、「巻きの感度」の圧倒的違いに驚愕。

ギアが密に噛み合っているような、なめらかで軽い巻き心地はハンドルと相まってトルクフルにガンガン巻けることはもちろん、クランクベイトが障害物にコンタクトしたときに手元へ明確に伝わる巻きの感度。スティーズSVが「ヌンッ」といった感じなら、スティーズAは「ゴンッ」という感じで、障害物をしっかり感知することができました。大げさに言えば消波ブロックのような複雑な地形でも、クランクベイトの向きや障害物の配置がイメージできてしまうような感覚。

高精度・高強度なボディがもたらす巻き感度。

軽さだけがすべてじゃないと、改めて感じました。

そこでピーンッ!ときてしまったんです。「このリール、グラスコンポジットのロッドに載せたらもしかして最高なんじゃないか?」と。

もう、ダッシュでクルマからロッドを取ってきましたよ。

私がオカッパリの巻きで気に入っている、「ブラックレーベル+661MLFB-G」。使えるルアーの懐が広く、ショートバイトも絡めとるグラスロッドの特性とカーボンロッドのシャープな振り抜きと掛け感という相反する要素を両立している個人的「巻き」のバーサタイルロッド。

リールは普段「SS SV103H(ナイロンラインを使用)」を載せているんですが、実は悩みがひとつ。グラスコンポジットにナイロンライン、そして軽量ボディのリール・・・、いろんな複合的要素が相まって、障害物へコンタクトしたときの感度がイマイチだったんです。

そこで、このスティーズAをこのグラスコンポジットのロッドに載せてみました(ラインはナイロンのまま)。

もう完全に生まれ変わったなと!

リールがもたらす感度がここまで影響するかと思うほどタックルバランスが良くなり、たったひとつの悩みも解消されました。

スティーズSVも未だに欲しいんですけど、巻きのバーサタイルとしてこのスティーズAの需要が自分の中で一気に跳ね上がりましたねぇw もちろん、ボディがタフになったんでフロッグやパンチングなど、リールに負荷が掛かる釣りも全然へっちゃらそうだし。

おカネに余裕があれば迷わず突っ込んでいいリールなのは間違いないと思いました!


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