ルアーマガジン本誌で最長期連載を誇る「菊元俊文のQ&A一刀両断」コーナーから、選り抜きの名回答をお届け。特に初心者にピッタリなクエスチョンを一刀両断!
今回のテーマは「スレた見えバスを釣るためのコツ」です
Q.プレッシャーのかかった見えバスはどうやって釣ればいいの?
A.バスに見つけられる前にバスを発見することが大事
「見えバスを釣るのは、最大のキモはバスにアングラーの存在を知らせない、または忘れさせることです」
「バスから見つけられる前にバスを見つけるには一点をじっと見つめるというより全体をぼんやり見て、地形などから『ココはいそうだ。ココを通りそうだ。ココに付きそうだ』という見方が大切です。
何もないツルツルの砂地を泳ぐバスもテクニック次第では釣れますが、もっと簡単に釣るにはそのバスが何か障害物に入る(隠れる)とか、明らかなフィーディングスポットに入るまで「待つ」ということを実践してほしいです」
見えバスを狙う時に岸釣りが有利な点
「これはボートでも出来ますが、ボートはやはり巨大な影と存在感を生み出すので、バスを怯えさせやすい。また、ボートで場所を休ませて待つのは、特にバックウォーターなど流れが急な場所では、エレキフル回転でステイしないと出来ないなどなかなかに難しく、逆におかっぱりのほうがバスを怯えさせにくく、気配を消して待つには最高です。
おかっぱりなら例えバスが一度怯えてその場所から逃げても、そこがバスにとって好きな場所(例えばエサ場)などであれば、静かに気配を消して休ませれば、高確率で再び姿を現せます」
ルアーの投げる方向、落とす位置、ラインの存在感に気を使う
「スレた見えバスの釣り方の流派は様々あり、全てを紹介するのは無理ですが、いくつかの方法を紹介します。
まず、浅くクリアであるほど、キャスト時はバスの視線に入らない角度でロッドを振ること。また、バスの上空をルアーが飛ばないようにキャストすることです。
最初にバスにアングラーの存在を忘れさせると書きましたが、スレた釣り場では入れ替わり立ち替わり連日釣り人が入るのでバスは、それを覚えています。
ルアーの着水音だけで「ヤバイ!」と感じているはずです。そこで、ルアーはバスの通るコースを想定して、かなり先にキャストします。着水音はバスにバレても、そこにバスが到達するまでの時間で忘れさせることを意識して下さい。
また、論外なのはバスの目の前に直接ルアーを落とすこと。これはボイルして理性が飛んでエサの取り合いになっている時以外は、絶対ダメです。わざわざ『喰って下さい』と目の前に現れるエサなどいないからです」
「遠くに投げたらルアーを岩やブレイクあるいは落ち葉の体積物などに隠し、出来ればラインも水中を斜めに切らないようにボトムに這わせてやるのが効果的です。スモラバなどの存在感の小さいルアーほどバスはラインの水切り音や存在自体を気にするものです」
バスが「エサを見つけた」と思わせるように演出
「さらにルアーを隠してチラ見せしてやるとバスの方から『食い物を見つけた!』と思い、寄って来て違和感なくバイトします。
また、ラインを空中の枝などに持ってもらい、空中や水面で誘うとラインの存在は消せます。この場合は、水面でルアーを波紋が立つようにシェイクしたりすることでバスに口を使わせます。難攻不落と思えた見えバスをこの宙吊りメソッドで何度も一発で仕留めています。
また、ハイシーズンならば、CCベイト、ライトリグよりむしろトップウォータープラグの方が簡単にバイトを誘うこともあります。DVD一刀両断2012の中でウェイクマジックによるオートマチックプロッピングがその必殺技の一例です。ぜひ、見て理解して実践して下さい」
この記事はルアーマガジン2013年4月号に掲載された内容を元に再編集しています
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