フロロラインに特化したDAIWA新作スピニング「イージス」
バス管理釣り場「富士見池」でインプレ!
インプレ取材の対象はイージスの「2505F」。バス釣りにおいては基軸となる番手だ。ちなみにハイギアモデルの「2505F-H」と比較すると、ハンドル長が「2505F-H」55ミリと「2505F」50ミリで、5ミリの差がある。これはハイギアの巻き重りに対する対応。
今回は茨城県で人気のバス管理釣り場「富士見池」に協力していただき、より効率的にバスとのファイトをこなして、インプレにのぞんだ。
実釣で使用感をチェック
さっそくイージスをロッドにセット。ちなみにロッドはDAIWAの新製品NEW「エアエッジ」の661ML/LS・E。
ティップは張りのある「ML」、バットパワーは「L」という設定。あえて強めのティップを搭載することで、扱えるリグの幅を広げている。またティップが入りすぎることで発生する「根がかり」を回避しやすくもなった。ライトリグから小型ハードベイトまで幅広いルアーを扱え、オカッパリでもボートでも、あると便利な番手だ。
ラインはシューターFCスナイパー(フロロカーボン)3ポンドを巻いた。
<バランス>
ロッドにセットして持ってみると、まずリールの「軽さ」をありありと実感。
DAIWAの2500番において、「スティーズ」を除けば、セオリーと並んで最軽量となるイージスの自重は185グラム。ちなみにこれまで最軽量だったイグジスト(190グラム)よりも軽いわけだ。
単純に軽くなっただけでなく、ボディがよりコンパクトにまとまったことも、軽く感じられる要因だろう。リールフットの真下へ重心が集まった感覚と言えば、分かりやすいだろうか。
<インプレ用ルアー>
今回メインで使った(釣った)ルアーは、4インチグラブ(ゲーリーヤマモト)に1/16オンスジグヘッド。ほかにもノーシンカーリグやダウンショットリグ、シャッドなどでもチェック。
ちなみにこの4インチグラブは富士見池の実績ルアー。もし行こうと思われる方はお忘れなく!
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<キャストフィール>
キャストすると自重の軽さが効いているのか、振り抜け感は非常に軽い。飛びに関しては、ジグヘッドリグが気持ちよく飛んでくれた。
ラインがドバッと出てしまうような事態(ゴップと呼ばれることもある)もまったくなく、フロロライン対応性能を実感。
イージスのスプールは、糸が巻かれる部分の根本から先端(ドラグノブ側)に向けて、かなりきつめの逆テーパーになっている。
これはDAIWAテクノロジーである、「ABS」(アンチバックラッシュシステム)という逆テーパーで大口径のスプール形状を、さらにフロロラインに合わせた設定。キャスト方向に向かって広がる刑状が、ライン放出時のトラブルを抑えているのだ。
その効果はたしかに体感できた。
その一方で、実は同時にインプレしたセオリー2506と比較すると、スプール形状(テーパーの角度)の差によるものなのか「ルアーの飛びのヌケ感」に差を感じた。
わかりやすく言えば、イージスは「安心感のある飛び」、セオリーは「もうひと伸びのある飛び」と言った感じ。どちらがよいというよりも、フロロラインに対する対応方向の違いだろう。
<糸ヨレ>
ジグヘッド以外に、ノーシンカーリグも頻繁に使い、糸フケが出やすい釣りも繰り返し行ってみた。
目立った糸クセがつくこともなく、スプールにラインが飛び出た(ぴょん吉)状態で巻かれたり、ローター下へ巻き込むといったトラブルもなかった。これもフロロライン専用設計のラインローラーを搭載した「ツイストバスターⅡ」の効果だろうか。
あくまでこの日のインプレの時間内でだが、フロロ特化スピニングとうたうだけの特性は実感できた。
<リトリーブ>
ジグヘッドリグのスイミングやシャッドの早巻きで巻き心地を試すと、「極上そのもの」というわけではないが、「軽快」なフィーリング。
イージスのローター素材は、ルビアスやイグニスタイプRで使われている「DS5」(ファイバー強化特殊プラスチック)ではなく、「ZAION」(高密度カーボン)になっている。
回転するパーツを軽くすることは、回転性能はもちろん、巻き心地の向上に直結しているはずだ。
<ドラグ>
イージスにはDAIWAの新世代ドラグ「ATD」のフィネス仕様を搭載。これは細糸を想定し、滑り出しにすぐれた単板ワッシャータイプ。(セオリーはノーマル仕様)
筆者がこのATDフィネス仕様に慣れていなかったためなのだが、今回1尾目のバスをかけた時、ややとまどいを感じた。
しばしやり取りのあと数メートルの近さまでバスを寄せた時、バスは最後の抵抗とばかりに岸近くのブッシュへダッシュをみせた。
それまでのやり取りでは設定したドラグは適切に効いていたが、このダッシュに合わせてドラグ調整をインプレしようとドラグノブをゆるめてみた。それほど大きくノブを回してはいなかったのだが、予想以上にバスにラインを引き出されてしまった。
結果、カバーに頭を突っ込まれて、フックが外れてバラすことに…。
滑り出しがよいだけに、むやみにドラグをゆるめるのではなく、ノブの開度をわずかに変えるだけで調整ができるのがノーマル仕様との違いなのだろう。
その後はバスを何本が釣ったが、ややキツメに締めた状態で、バスの不意なツッコミに対してもATDがキチンと対応。バスの動きをおさえつつ、確実にキャッチすることができた。
結論としては「自分には下手にドラグ調整するよりも、ATDまかせの方がマシ」と思い知らされることに。
イージスはバス用ミドルクラス最注目
<総評>
今年のDAIWAスピニングリールとして「セオリー」の前評判の高さに隠れてはいたが、「バス専用」「フロロ特化型」というスタンスを持つ「イージス」の戦闘力は非常に高い。
軽さ、回転性能、ドラグ、フロロラインのトラブル抑制性能において、3万円台という価格設定からするとまさにオーバースペック。しかもマグシールド搭載なので、ソルトライトゲームにも安心して使えるのは隠れたメリットだ。
「セオリー」「イージス」「スティーズ」を比較インプレ!
今回のインプレは、ルアーマガジン本誌企画「バスタックル3Gインプレッション」取材時に行った。
誌面では、「イージス」に加えてバス用ハイエンドモデル「スティーズ」、ハイコストパフォーマンスモデルとして話題の「セオリー」の3モデルを徹底比較!
インプレテスターはおなじみ横沢テッペイ!
歯に衣着せない辛口インプレ!?は誌面にて。お楽しみに‼
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