【釣り師による、釣り師のためのレシピシリーズ】これまで、サンドイッチ、すき焼き、コチュジャン煮と様々なサバ料理にチャレンジしてきましたが、今回ご紹介するのはカレー!! サバはどんな料理にしても美味しく食べられる万能選手。しかも年中手に入るし安い!! えらいぞサバ!! すごいぞサバ!! アイラヴ・サバ!!
サバカレーの缶詰を知ってますか?
20年ほど前、玉置浩二主演の「コーチ」(1996年・フジテレビ)という千葉の缶詰工場を舞台にしたドラマがありまして、物語の中で登場するのが「サバカレー」の缶詰。このドラマをきっかけにして銚子の信田(しだ)缶詰によって商品化されました。ちなみに「イワシカレー」の缶詰も製造してます。
俺ちゃん、このドラマを見てなかったもので……。近所の酒屋でサバを抱えた、ベタなインド人のイラストが入った「サバカレー」缶を近所の酒屋で見つけた時は衝撃でした。
サバ好きなので買って食べてみたところ、サバ好きであることを差し引いても美味い。売れ行きがよくなかったのか、とんと近所の酒屋で見かけなくなってからは自作するようになりました。
「サバの煮つけ・カレー味」くらいの気分で作りましょう
材量……サバ、タマネギ、ニンジン、ニンニク、トマト(お好みで)、オリーブオイル
調味料…カレー粉、塩、コショウ、酒、醤油&ソースはお好みで
1・野菜を切る
タマネギはスライス。ニンジンは細切りに。
2・タマネギをよく炒める 慎重になってはダメ、あせってもダメ
フライパンにオリーブオイルを引いて中火でタマネギを炒めます。水気を出すために軽く塩をひとつまみ。「アメ色タマネギ」というやつですね。アメ色にするためには多少コゲなければなりません。慎重に弱火でイジイジと炒めてても水気が飛ぶだけです。コゲてもあせらない。強い熱が加わることでタマネギはグッと甘くなるのです。
写真くらいの色味になったらニンジンも追加して炒めましょう。
3・サバを焼く
さてさて野菜に火が通ったら火を止めて。今度はサバの調理に。もう一つフライパンを用意してサバを焼きます。オリーブオイルをひいてニンニクスライスを香りが出るまで炒める。
サバを入れ、塩コショウ。そして酒をチャっと。焼き色がついたらOK。
4・煮る
タマネギ・ニンジンを炒めたフライパンにサバを投入。材料が浸るくらいに水を加え、煮ていきます。
ある程度煮えたらカレー粉投入。味を見ながら塩で味付け。醤油でコクを。タマネギとニンジンの甘味が強かったので、トマトを加えて酸味で引き締めました。ウスターソースとかケチャップでもOKです。
軽くトロミがつくくらいまで煮詰めたら完成。
カレーの香り、野菜の旨味、それをサバがどっしりと受け止める
カレー粉の香りと野菜の旨味が出た煮汁が、肉厚なサバの身にからんで最高。ビールが進みます。もちろんカレーなのでゴハンにもピッタリです。
「え~、カレー!? サバの味が無くなるじゃん」と思われるかもしれません。ご安心ください。サバの臭いは消えても、味はしっかり残ります。考えてみてください。ショウガで煮ても、味噌煮にしても死なないくらい、サバの味は強いんです。
この料理、カレー粉をトマト(トマトピューレやトマトジュースでもOK)に変えて、バジルでも加えれば、あっとう間にイタリア~ンな感じにアレンジできます。パスタを添えて食べると美味しいですよ。
インド人もビックリ「しない」。アジアに広がる、魚のカレー
カレーの本場と言えばインド。南インド地方では白身魚のカレーはポピュラーです。
シンガポールには鯛などの頭を煮込んだ「フィッシュヘッドカレー」があります。またスリランカではモルディブフィッシュと言って、カツオ節に煮た乾物や、タラの干物でカレーを作ります。バングラディシュでも「マチェリ・ジョル」という、淡水魚のカレーがあるそうです。東南アジアを見渡せば、ナンプラーやニョクマムといった魚醤で味付けするカレーは定番です。
シーフードカレーなんてのはどこでも市民権を得ているわけで、サバカレーはけしてゲテモノではありません。ムニエルやソテーにカレー粉で味付けすることもありますし、ぜひ一度お試しください。
ほんのちょっと視点を変えれば、料理のアレンジはどんどん広がります。
この日の「居酒屋俺ちゃん」
フライパンで空炒りしたピーマンを醤油・ミリン・カツオぶしであえた焼きびたし。サラダはゆで豚と大根おろしで。ラー油・ポン酢・ネギのピリ辛ドレッシングを。