菊元俊文直伝Q&A! 状況別“ラバージグ”の使い分け法【バス釣り初心者必読|特選一刀両断】



ルアーマガジン本誌で最長期連載を誇る「菊元俊文のQ&A一刀両断」コーナーから、選り抜きの名回答をお届け。特に初心者にピッタリなクエスチョンを一刀両断! 今回は「釣り場の状況にあわせたラバージグの使い分け方」です。

自分の基準となるラバージグを見つけることが上達のカギ

<きくもと・としふみ>’97初代JBワールドシリーズチャンピオン。元祖ビッグベイターにしてジグ番長の通り名でも知られるプロフェッショナルアングラー。エバーグリーンインターナショナルで、タックル開発やプロスタッフを統括するプロデューサーとしても活躍。

Q.ラバージグのカラーとサイズの使い分けを教えてください。
A.自分の基準を見つけることがラバージグ上達のコツ。

 菊元的なラバージグの基本カラーは、黒と茶色です。これはベースとなるカラーで、例えば黒に刺し色としてブルーが入れば、ブラック&ブルーになり、茶色にパープルを刺し色にすればブラウンパープルとなります。

 ブラックは濁っていれば、最も目立つ色なので、マッディで使用。ブラック&ブルーも同様ですが、なぜかデカイのが来る強い色といった印象です。ブラウンパープルはプリスポーン時に圧倒的に強いカラーですが、水色やボトムの色などによっては年中使う色です。また、ザリガニ喰いのバス狙いには、ブラックレッドなどのザリっぽいカラーもコンフィデンスが持てる色です。

自分が自信をもって投げられる色をみつけよう。

 シリコンラバーでは、透明感がありラメなどでリアルかつ豊富なカラーバリエーションが可能なので、水色やバスのメインフードにより、「釣れる」と思うカラーを選ぶことができます。まずは自分の自信が持てるカラーを2色くらいは持ってほしいです。自信のあるカラーは投げ続けられるので、釣れるものです。

ラバージグは大きく分けて2つに分類できる

 また、ジグのサイズですがラバージグには大きく分けてガード付のアーキータイプとノンガードのフットボールタイプがあります。

 アーキーはカバーを撃つので、まずは正確に撃てる重さが重要。あとはカバーの濃さによって使う重さが変わります。細かい枝やウッドチップなどを効率的に突き破れる重さがいいです。

入り組んだ障害物の中を狙うことが多いガード付きカバージグは、カバーを正確に狙え、さらにその中へ落とし込めるウエイトが基準となる。根がかりが多い場合は軽めにしよう。

 ちなみに僕の基本はプロフェッショナルキャスティングジグの1/2オンスです。ただし、浅くて濁っている水域では、同じ距離をスローフォールで誘いたいので、ジグを軽くします。根がかりが多発する時も軽くします。この場合は3/8オンス~1/4オンスまでが、カバーの濃さとの兼ね合いで使い分けます。ちなみにキャスティングジグのトレーラーはほとんどの場合がキッカーバグ4・5インチです。

 次にフットボールジグは、ブレイクや岩、単純な縦の障害物などを狙います。この場合は単純に深いから重い、浅いから軽いではなく、浅くても早いフォールのリアクションに反応するなら1/2オンスなど重めを使います。逆に深くてもスローにズル引きする時や中層スイミングさせたい時は3/8オンスや1/4オンスなど軽めを使う時もあります。しかし、基本は自分で操作して底を感じ取れる重さを使うことが大切です。

フットボールジグの場合、ウエイトの差で動きのスピードが変化する。より素早い動きを求めるなら重め、ずる引きや中層スイミングで狙うなら軽めといった具合で調整しよう。

 キャスティングジグとフットボールジグの中間的なタイプがCCラウンドです。ライトカバーからブレイクまで撃ってよし、投げてよしの小型ラウンドタイプのウィードレスジグです。

ライトカバー周りで活躍する小型ラウンドタイプのラバージグは、ヘッドのウエイトだけでなく、セットするトレーラーの形状やサイズによって、フォールスピードやアクションが変わってくる。

 このジグを使う時、僕の基本は3/8オンスです。ビビッドテールなどの小型トレーラーを付けると、キャスティングジグ1/2オンス&キッカーバグより早くフォールします。タフな時、早いフォールでコンパクトかつ激しいアクションで狙う時に良い組み合わせ例です。もちろん、根がかりが多発したり、スローにフォールさせた方が好反応と判断したら、重さは同じでトレーラーを抵抗の強いキッカーバグ3・5インチに変えたり、1/4オンスへシフトダウンさせたりします。

 いずれにしてもジグは、自分の使う基本の重さを決めるのが重要だと僕は考えています。その基本重量から、フォールスピード、貫通力、根がかり率などから判断して重さをローテーションさせるのがよいと思います。

この記事はルアーマガジン2015年11月号掲載の内容を元に再編集しています。



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