ルアーマガジン本誌で最長期連載を誇る「菊元俊文のQ&A一刀両断」コーナーから、選り抜きの名回答をお届け。特に初心者にピッタリなクエスチョンを一刀両断!今回は「雨が降って水位が変化したときの釣り方」を解説する。
雨による水位変化がバスにどんな影響をあたえるのか?
Q.雨で水位に変化があったときの釣り方を教えてください。
A.水位変化と濁りはバスの動きに大きな影響をあたえる
雨による増水、または減水はバスのポジションに影響を与えます。単純に雨なら増水傾向になりそうですが、リザーバーなら雨の予報が強い時は事前に放水して減水することもあります。
また、同時に考えなければいけないのが、雨による濁りです。適度な濁りはプラスになりますが、ドロドロになると明らかなマイナス材料です。
ハイシーズンでは通常は増水はプラスになります。特にアフタースポーン以降、夏などはシャローのトップウォーターやサブサーフェイスなどのハードベイトが活躍する場面が増えます。ローライトで低気圧なのでバスは浮きます。
しかし、あまりにも水が増えすぎたり、濁りが強くなり過ぎれば、ファーストムービングでの攻めは難しくなります。例えば、レイク全体が増水しすぎると、カバーだらけになり、バスがカバーの奥に入ってしまうと、おのずとルアーはジグやワーム、あるいはフロッグなどのウィードレス性能の高いものに限られてきます。
例外は、普段ドクリアなバックウォーターで増水して濁れば、ティンバーフラッシュを流れのヨレや落ち込み脇のインサイドなどに投げて巻くだけで簡単にビッグフィッシュが連発するパターンがあります。普段、天才級のバスもこの時ばかりと、落ちてくるベイトフィッシュを待ち受けるからです。
増水した場合はカバーが狙い目
また、「雨ジグ」というパターンもあります。通常、ガード付ジグは晴れてカバーシェードなどにバスがタイトに着いた時に有効です。しかし、雨で増水すると、通常水位ではあまり大したカバーでなくても、水中に浸かる部分が多いゴージャスなカバーに変身したりします。
また、濁るとバスは障害物にタイトに着く傾向が強くなるので、ジグは有効です。濁るとバスの視界が悪くなるので、テキサスでも良いのですが、ラバースカートのボリュームがあるジグの方が、バスから発見されやすいメリットもあります。僕はキャスティングジグ&キッカーバグのバルキーなコンボで攻めるのが好みです。増水で隙間が少なくなったオーバーハングの奥にスキッピングしやすいのもメリットです。
また、増水中は普段は小さなチョロチョロの流れ込みが凄い勢いで流れることがあります。これは野池でも自然湖でも、リザーバーでも狙い目です。特に全体が濁っている時にクリアな水が入る時は大チャンスです。バスは高確率で流れて来るベイトを待ち受けます。
障害物がプアーならトップやクランク、あるいはビッグベイト。おかっぱりなどで引っ掛かるのが心配なら、フロッグやテキサス、ジグあるいはノーシンカーなどが有効な攻めになります。
逆に雨なのに放水で減水傾向の時は、元々浅い場所はバスが取り残される心配があるのか、いても凄く神経質になる傾向が高いです。そんな時にはバスの移動距離が少なくて済む垂直岩盤などの地形を狙っていくのは良いやり方です。
カレントが発生しておれば、バスは減水傾向でも活性が高くなることが多いです。流れが直接当たる場所の脇にある凹みなどのヨレや岬の先端の裏側などを、攻めるのがよいと思います。
ただし、おかっぱりなどでは、雨での急増水は危険な場合があります。ライフジャケット着用は当然として、危険と判断したら撤退する勇気を持ってください。
※この記事はルアーマガジン2015年9月号掲載の内容を元に再編集しています。
雨でも釣るためにはレインギアも重要!
雨や増水といったファクターは時としてアングラーを助けてくれます。魚の活性が上がり、普段より強気のルアーチョイスなんかもOK!
ただ、魚の活性は高くても人間の活性は・・・。
あの田辺哲男さんの名言に「雨を喜んでいるか?」という言葉がありますが、アングラーならば雨を喜んで釣りにいかなければならない。
そのためには、まともなレインウェアや防水シューズなどちゃんとした装備が必要です。そこで筆者が購入したのが、コロンビアの「アウトドラ…
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