釣り師による簡単豪快サカナ料理連載【釣り師のレシピ】。今回は、人肌恋しくなる秋にぴったりな「イワシのツミレ汁」をご紹介しよう。安くて美味しいイワシ料理は一般庶民の味方!
秋と言えばサンマですが、あえてイワシをツミレ汁でいただきましょう。
材量……イワシ、ショウガ、ネギ、大根
調味料…塩、味噌、醤油、サケ、片栗粉
作り方
1・材料を切る
イワシは三枚におろし、大根は短冊切りにします。
2・イワシの頭と骨でダシをとる
せっかくなのでイワシの旨味をたっぷり引き出しましょう。鍋に水をはり、お酒をドボンとそそいで、ネギの青いところ、ショウガとともにアラを煮ます。強火でガッと煮てアクをとります。
3・ダイコンを煮る
アラを取り出したら大根を煮ます。根菜は臭みを消す効果があります。ささがきにしたゴボウなんかもいいですよ。
4・ツミレを作る
まずは叩きやすいように、イワシを適当なサイズに切ります。
そして包丁で叩きますが、最初は”叩く”というより切る感じ。口当たりがよくなるように、小骨、皮をしっかりと切ります。
細かくなってきたら、包丁を2本使ってさらに細かく。
ここまで叩けば十分なのですが、さらになめらかにしたい場合はスリ鉢であたります。薬味、調味料を加えてよく混ぜたらツミレの完成。
5・ツミレを煮る
長ネギを取り出し、ツユを煮立たせて、スプーンやレンゲなどを水で濡らして、食べやすいサイズにとって、落としていきます。
ツミレに下味がついていますが、ツユの味をみて薄かったら塩、醤油で味を足してください。
お椀によそって、薬味の白髪ネギをのせたら完成。
熱々のダシとフワフワのツミレで身も心も温まります。大根にもいい具合に味が染みてます。
アレンジいろいろ
薄味に作って、ポン酢で食べても美味しいし、味噌仕立てにしてもいいですよ。たくさん作って、白菜、長ネギを加えてツミレ鍋なんてのもおススメです。
「ツミレ」と「ツクネ」の違いをご存知?
魚のすり身やひき肉の団子、「ツミレ」と言ったり「ツクネ」と言ったりしますが、この違いをご存知でしょうか? 魚をツミレ、肉をツクネと思い込んでいる人もいたりしますが違います。
「ツミレ」の語源は「つみいれる」。すり身の生地からスプーンなどで「つみとって」ダシや鍋に入れて料理する場合を言います。
「ツクネ」の語源は「つくねる」。これは「手でこねて丸める」という意味。手でとって団子状に丸める場合を言います。
前者はどちらかというと汁物・鍋物に。後者はしっかりと形を作るので、焼き物・揚げ物・蒸し物などに用いられます。もちろんツクネの汁物、鍋物もありますが。
この日の「俺ちゃん」の夕飯
小松菜とニンジンと豚コマを煮びたしにしました。そして切り干し大根。四十路になるとこういうのがイイんです。