バス釣り雑誌4誌の編集トップは今後の動向をこう読む!【釣り業界関係者必見、ジャッカルブースイベント@横浜フィッシングショー】



先日行われた「ジャパンフィッシングショー2018」横浜の最終日、ジャッカルブースのサブステージにおいて、バスフィッシング専門誌「バサー」「ロッド&リール」「アングリングバス」「ルアーマガジン」各編集部のトップが集うトークイベントが行われた。日本のバス釣りシーンのアンテナ役を務める彼らは、2018年そして未来のバスフィッシングの行方についてどう見ているのか? 釣り業界関係者必見のトークだ!

◆登壇者
・堀部政男(バサー)
・山本克典(ロッド&リール)
・田沢寛(アングリングバス)
・野村英之(ルアーマガジン)
◆モデレーター:小野俊郎(ジャッカル)
※以上、敬称略(以下同)


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Q1:今年注目のヒト・モノ・テクニックは?

(左)ルアーマガジン・野村英之(右)バサー・堀部政男

ルアマガ野村「釣りよかでしょう。」

野村「今回のフィッシングショーでも、メインステージのトークショーを超満員にするなど一番人気。素人っぽさ、一般のヒト目線が大当たりした要因ではないか」

小野「業界として、メーカーとして、バスフィッシングをストイックに突き詰めすぎて、釣り人を置いてけぼりにしてしまったかも。見失っていたものを『釣りよか』に教えてもらった気がする」

バサー堀部「深江真一」

堀部「アメリカのトーナメントを14年続けて、今年からB.A.S.S.エリートに参戦。海外で活躍する日本人選手としてイチロー的存在でもある彼が、どういう釣りを見せてくれるか楽しみ」

アングリングバス田沢「メガポンパドールをはじめとしたでか羽根モノ」

小野「実はポンパドールはジャッカルルアーの中で世界的に一番人気。今年発売するメガポンパドールについては、バス以外のでかい魚、ゲームフィッシュ用のルアーとしても世界的に使ってもらえればいいなと」

ロッド&リール山本「ポイズンアドレナと房総リザーバーの春」

山本「ポイズンアドレナについては、ついに来たなと! 今の技術革新の中でで釣具だけ置いていかれているような気がしていたので。それともうひとつ、房総のリザーバーが開放され、初めての春を迎える。釣り人が帰ってきてくれれば嬉しい」

〈トークの詳細は動画をご覧ください ↓〉

Q2:2018年大予想 今年のルアーフィッシング界はこうなる!

(左)アングリングバス・田沢寛(右)ロッド&リール・山本克典

山本「技術革新の嵐」

山本「ミンコタやモーターガイドの新作とか、魚探の精度アップ、水中ドローンとか、”釣り”が変わりつつある」

田沢「釣り場が増える」

田沢「豊英ダム以降続けざまに千葉の釣り場が解禁に。釣り場が増えるということは魚が増えるということ。房総の流れが全国に波及してくれれば」

堀部「寝不足になる」

堀部「釣りよかをはじめとしたネット配信、ロシアのワールドカップ、アメリカのトーナメント。。。いつ寝るんだと(笑)」

野村「釣りする回数が増える」

野村「としまえんのニジマス釣りを楽しんでいる。午前中としまえん、午後会社とか(笑)マルチピースロッドを持ってコンパクトに手軽に。釣りに行く回数が増えれば、釣りがもっと身近になる」

小野「本来もっと手軽身近であっていいはずの釣りを、距離を遠く難しくしてしまったのかもしれないと反省している」

〈トークの詳細は動画をご覧ください ↓〉


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Q3:いま、編集長として伝えたいこと

ジャッカル・小野俊郎

野村「編集者は釣りしてナンボ」

野村「編集者自身が釣りをしていないと、何が面白いのかメディアとして伝えられない。自分が楽しければ記事も面白いものができる。そういう中で、釣りよか等と付き合うきっかけ、新しい可能性が生まれる」

堀部「テーマのある釣りがしたい」

堀部「あの川島勉さんでさえもマッシュボブの早巻きをテーマにして一年間釣りしていたそう。『いつまでやっても終わらない感じが楽しい』という言葉に感動」

小野「テーマが決まっている雑誌の取材はとても勉強になる。テーマ縛りがあることによって、今まで見えてなかったことがわかったりする」

田沢「いろんな釣り場でいろんな釣りを」

田沢「釣り自体は流行っていると思うのだが、メディアとして細分化が進んでしまい、初心者を取れなくなっている。個人的には海の船釣りをやりたい」

山本「バスのことをもっと知ってほしい」

山本「バスの生態をもっとよく知る場が必要。知ることでバスがもっと好きになる」

〈トークの詳細は動画をご覧ください ↓〉

番外編:フリートーク

小野「自分は30年前にこの仕事を始めたんだけど、今バスフィッシングにとってビッグバン=転換期が来ているような気がしていて…」

堀部「学校の先生が夏休みに入る前に水辺に近寄らないよう徹底的に指導されている。今釣りをしている人々が周りに釣りの楽しさを伝えないかぎり、釣り人の数は増えない」

山本「編集部に新人で釣り経験のないスタッフを2名入れた。釣りの基本にある楽しみはやってみれば分かるはず。体験の場を増やせるようにしなければ」

小野「みんなで協力してイベントできたらいいよね」

野村「『ジャッカル釣り堀』作ってくださいよ」(一同笑)

〈トークの詳細は動画をご覧ください ↓〉

対談イベントを終えて、モデレーターを務めたジャッカル小野氏が漏らしたひと言を添えておきたい。

「実はオレ、フィッシングショーのイベントの中でこの対談を一番楽しみにしてたんだよね」

メーカーとメディア。ライバル同士のメディア。釣り業界に深く関わる我々が、バラ色の未来を描くのがなかなか難しい現状において、ビジネスの垣根を超えて何ができて、どこへ向かうのか。常に問い続けることを肝に銘じたい。

…というわけで、来年もまたこの対談が行われることを祈りつつ、終了。

(写真撮影:土屋幸一)


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