レンタルボートの後部に取り付けて船体の安定感を高める「ボートラダー」。ボート前方の動力部・フットコンエレキを使って操船する際に、ボート後方が慣性で横滑りするのを防ぐという、重要な役割を担っている。だがこのアイテム、市販品を購入するとなるとそれなりにお値段が張るもの。そこでDIY好きのルアマガファミリー・フクシゲが、”お安くお手軽”な自作に挑戦! 材料編に続いて、作り方編をご紹介する。
〈前のページ#1/2:レンタルボート用ラダーを実際に作ってみた!(材料編)〉
まずは”板”パーツを作る
まずはラダーの花形(?)である板の部分を作ります。使うのはアルミ合金板。
これはほぼそのまま使えるサイズ感なので、大きな加工の必要はありませんが、角が鋭かったりするので、適度にヤスリがけしてあげましょう。
そしてコイツをラダーの棒部分に取り付けるわけですが、その棒部分になるのがフラットバー×2
ボルト&ナットでこのフラットバーを固定するための穴を空けます。
アルミは加工性がスゴくいいので、簡単に穴があきます。電動ドリルなら一瞬だし、ハンドドリルでも簡単です。
これで板の部分は完成です。
続いて”棒”部分と組み合わせる
さて、でき上がった板を、棒となるパーツと組み合わせていきます。
先ほどのフラットバー×2を使って、板を挟み込むようにしてボルトとナットで留めます。
これだけでベース部分は完成!!
続いてこれに、アングルを組みあわせます。
まずはこちらを背中合わせに並べます。
ここに、先ほどの板を取り付けたフラットバーを取り付けます。
この時、フラットバーでアングルを挟み込みましょう。
そしてこれを、ボルト&ナット1組で固定します。
これで板と棒の部分は完成! 各ボルト&ナットの位置関係は下の写真を参考にしてください。
取り付け機構を組み立てる
さて。最後は難関・取り付け機構。
まずはクランプ×2を準備。
穴が開いておりますが、これは自分で空けました(汗) 場所はアングルの一番上の穴の位置に合わせて、2つともに空けます。
そして「クランプ|アングル|アングル|クランプ」となるように、80ミリの鍋ネジとナットで固定!
ちなみに固定と言っても、きっちり締め込んでいるわけではないので、クランプとアングルはガタガタしています。
これにて取り付け機構も完成しました!
ボートの縁に取り付けて、いよいよ完成!
さて。これをボートに取り付けます!!
が、実際に取り付けて使用した時の写真を撮り損ねてしまい…(汗)
なのでスミマセン、此処から先は”イメージ”で進めさせていただきます!
ここに、ラダーのクランプ部分を引っかけます。
そしてクランプを締める!
簡単!!
ちなみに、クランプに穴を空けなくても、アングルをクランプで挟む形で固定可能。
クランプに穴を空けて鍋ネジで繋げているのは、セットしやすくするためなのです。
そんなわけで、
取り付け完了デス!!
本作のキモ!なんと”ハネ上げ式”を採用
さて。フラットバーで挟み込んだアルミ板をアングルに取り付ける際、ボルト&ナットをひとつで取り付けたのにはワケがあります。
それがハネ上げ式にしたかったから!
ハネ上げ式とは・・・ラダーが前方からの衝撃に対して、自動的に跳ね上がる機構のこと。
つまり
こんな風に、支点を中心にラダーの板の部分が上側に動くんです。この機構さえあれば、動いている最中にロープや立木にぶつかっても、引っ掛かることなく回避してくれる! また、浅い場所を無理やり通るときには、ラダーを上に上げっ放しにすることもできます。
ラダーを自作すれば、この機能まで付いて、なんと3,000円以下!!
使用感とまとめ
取り付け例の写真がない時点で察していただけると思いますが、ごめんなさい。使用している写真はありません(汗)
ですが実際の使用感は良好。きちんとラダーとしての役割を果たしてくれました!
(ルアマガ編集部・フルカワ先輩にも使ってもらいましたが、ちゃんと使えたとのこと! ちなみに亀山湖で使って、片付けの際に電動カートで踏んでバラバラに壊してしまったのですが、パーツをボルトとナットで留めているだけなので、簡単に復活!! コレかなり重要!!)
3,000円以下の費用でこれだけのラダー性能を実感できるというのは、なかなか画期的なのでは?
とはいえ、やっぱり普通のボルト&ナットを使っているだけのため、緩みやすいのが欠点。使うたびに緩みを締め直す必要がありました。
このあたりはやはり市販品は偉大です。そして何より見た目がカッコいい!!
3000円以下の自作ラダーで満足できなくなったら、ぜひ、市販品を試してみてほしいですね。