ゲーリーインターナショナルから、4インチグラブ、4インチヤマセンコー、5インチカットテールワームに秋の新色が追加! なかでも4インチヤマセンコーをこよなく愛する、自称”ストロングフィッシャーマンw”のルアマガ編集部フルカワが、ヤマセンコーでもっと釣るためのフックセッティングを独断と偏見で語る。
みんな大好きゲーリーワームに秋のベイトフィッシュカラーが登場!
この秋の新作カラーは、アユ、ハス、ウグイ、オイカワ、ワカサギ、そしてエビなどなど、思わずいろんなベイトフィッシュを思い浮かべてしまうもの。(写真は4インチヤマセンコーですが、4インチグラブ、5インチカットテールにもラインナップされますのでご心配なく)
みんな大好きゲーリーワームの中でも、ヤマセンコーをこよなく愛するワタクシ。これはぜひとも使いたい!ということで、私的センコー神セッティングを勝手にご紹介させていただきますw
ヤマセンコーといえば、王道はノーシンカー! まずその注意点を。
ヤマセンコーは、見ての通りスーパーシンプルベイト。真っすぐかつ余計なパーツがないので、水を掴むところが少ないのです。
そのため、たとえば・・・
このように無理にフックセットしてしまうと、シンプルであるがゆえにアクションにおいて致命傷を与えかねない。
またノーシンカーの場合、できるかぎりワームの自重でナチュラルにフォールさせることがキモになるのため、フック自体の重さも意識したいところであります(できるかぎり軽いフックを使いたい)。
なので気を付けることは3つ!
・できるかぎりワームの自重を活かしてナチュラルに落とすこと
・使うタックルや狙う場所に合った軸線径のフックを使うこと
・ヤマセンコーのアクションを妨げずにセットできるフックを使うこと
ただでさえ釣れ釣れワームのヤマセンコーなので、この3つをしっかりできれば釣果3倍もあながち大げさじゃないかと(実際に経験済み)。
狙うシチュエーションはカバーへの撃ち込み
ヤマセンコーをこよなく愛するとは言いましたが、実はワタクシ意外とせっかちなもので、オープンウォーターのボトムに落としてズル引いたり、深いレンジまで落としたりするのは嫌いですw(あくまでノーシンカーの話ですが)
なので、ヤマセンコーを使うシチュエーションは大体こんなところです。
かなり濃いめのカバーからライトなカバーかつ、比較的落としどころの限度が明快で浅い場所ですw
なのでタックルはロッドがミディアムライト~ミディアムヘビークラス、ラインは8~14ポンドを状況に応じて使い分けるのですが、そうなると悩むのが”フック”です。
カバーの中に撃ち込むことになるため、
1. カバーでフッキングしても伸びない軸線径
2. フック自体の重量は軽すぎないもの
3. ヤマセンコーとの一体感と真っすぐセットできる形状
この3つの条件を満たすフックが必要になるわけです。
では、それぞれの条件について詳しく説明しましょう。
条件1:カバーでフッキングしても伸びない軸線径
これはカバー越しのフッキングでも伸びないことでフッキングパワーのロスを減らし、ちゃんと刺すことができる、というカバー攻略では必要不可欠なフックの条件。
一般的に軸が細ければ少ない力で貫通させることが可能ですが、軸が細いとパワフルなフッキングやオーバーパワーのタックルで扱ったときにたわんでしまったり、針が伸びたりします。
また細すぎる線径は何度もカバーを乗り越えたりすると、細い針先がワームを切り裂いてしまいフックが露出してしまうのでリズムが悪くなってしまいます。
かといって逆に軸が太すぎても貫通させるのにはパワーがいるし、できるかぎりワームの自重だけでナチュラルに落とすにはフックが重くなってしまうのです。
条件2:フック自体の重量は軽すぎないもの
条件1にも少し出てきましたが、できるかぎりフックの重量は軽くしてワームの重みだけで落としたい。もちろん、フックの重量によって機能するワームもあるので、すべてのワームに当てはまるわけではないですが、ことヤマセンコーに関して言えば、シンプルかつ高比重ゆえ、よりワームの自重によるナチュラルなフォールを演出したい。つまりノーシンカーのフォールだけ考えたベストは、軽量である細軸のフックになります。けれども軽い=細い、重い=太いなので、カバーで扱うには条件1で懸念したことにも配慮しなくてはなりません。
条件3:ヤマセンコーとの一体感と真っすぐセットできる形状
シンプルなストレート形状のセンコーにセットしたときに収まりが良く、ワームのアクションを妨げることのないフック。
センコーを真っすぐセットできるフックは極端なものを除けばいくらでもあります。なので、ここで重視したいのはワームとのバランス、一体感。たとえば、極端なワイドゲイプのフックは細身のセンコーにはアンバランスでフックが目立ちすぎてしまいますし、逆に狭すぎても窮屈すぎてフッキングに難がある。
カバーで使うことを想定としていますので、ある程度のゲイプ幅は確保しつつも針先をワームに埋めたときにビシッとキマるような一体感のあるフックが理想なのです。
ではその願いを叶える理想のフックはなんなのか?
これが私的最強のカバーセンコーフックです。
細すぎないナローゲイプで、フックポイントは若干内向きのため初期掛かりが良い。フックも細さの割には硬く、カバーの奥で掛けてもほぼ伸びたことはありません。フック1本でだいぶ長持ちします。
がまかつのホームページでも謳われている「ストレート・ロングカーリー用」は伊達じゃない!? 実際にセンコー4インチにワーム34Rの2/0をリギングしてみましょう。
ふ、ふつくしい!!! なんという一体感! そしてセットがめちゃめちゃ楽!
ちなみに針先はこんな感じで隠します。
ディ・モールトベネ!! ちょこんと隠れた針先がすごく、とてもかわいいじゃないか!(あ・・失礼・・・///)
針先が若干内側に向いているので、この状態でカバーを撃っても回収で針先がすぐに出てしまうようなことはないですし、内向きでもアイと針先のギャップはしっかり確保されてるのでフッキングも抜群なのです。
ちなみにフックの重量ですが、
0.5グラム!
カバー用の太軸ワイドゲイプフックだと、モノによっては0.7~0.9グラムくらいあったりもするので、丸々0.3グラムのネイルシンカー1つ分違うと考えれば、いかにフックの重さが重要になるかおわかりでしょう。
なぜ貴様がこんなことを知っている?
はい、おっしゃる通りでございます。しがないサラリーマンアングラーのワタクシがここまでヤマセンコーとフックについて語れるのにはワケがあります。
昔、ヤマセンコーパターンを堪能すべく、某プロと一緒に釣りに行った時のこと。某プロは僕がキャストする前にこう言いました。
「ふるちゃん、ちょっとセンコー見せてよ」
ふふん、お気に入りのシナモンカラーだぜぃとドヤるつもりが返ってきたのは予想外の言葉でした。
現場を目の前にして、10分くらいセンコーとフックについて熱くご指導いただきました・・・。そこで教えていただいたのが今回のセッティングというワケなのです。怒られた・・・失敬、熱くご指導いただいた経験とはここまで鮮明に記憶に残るものなのですねとしみじみ。
そんな某プロも今では某フックメーカーのプロスタッフということもあって、今もこのセッティングは使ってるか?と聞いたところ、
某プロ「いや、カバーセンコーがハマる状況なら全然使うよ。だって、たとえば『陸王』や『艇王』の試合でスポンサーのこと考えて理想のフックを使わずにミスったりして負けたら絶対悔いが残るじゃん。フックなんて一社でなんでもできるわけないんだからさ、適材適所だよ!」
ヤダ、かっこいい・・・///。
オープンウォーターでも使いたい
そんな某プロはワタクシとは違って、
杭や橋脚、
垂直護岸などのオープンウォーターでもセンコーを使います。その際のセッティングはカバーセンコーとは少し変わるそうで、使うフックがこちらになります。
フックポイントが外に向いた、掛け調子の細軸ナローゲイプ。フッキングパワーが伝わりにくいロングディスタンスでもストレートフックのように深く刺さる掛かりの良さが特徴。
ちなみにダブルエッジは34Rよりもさらに細軸で、フックの重量が…、
さらに0.1グラム軽いんです。カバーのきつくない場所やオープンでは最高フォールとフッキング性を約束してくれますね。
カバーとオープンで合計10倍くらい釣れんじゃね?
ということで、みんな大好きヤマセンコーのセッティングいかがでしたか?
冒頭には3倍と書きましたが、カバーセンコーだけの話だったので、某プロのオープンセッティングも加えれば6倍くらい、いや3倍×3倍で9倍? もうよくわかんないから10倍でいいよw くらい釣れるんじゃないでしょうか?(笑)
秋の新色センコーと一緒に最高のフックを使って、みなさまもゲーリーライフ楽しんではいかが?