初めてのサビキ釣り in 本牧海づり施設【釣具店に行こう!番外編]



元釣具店店員だった営業担当O木による「これから釣りを始めてみたい」「もう一度釣りを始めたい」そんなビギナーに送る釣具店の+αの活用術。今回はシリーズ初となる実釣取材を敢行。釣りを始めるのに最適な「サビキ釣り」について、釣具のポイント横浜都筑店・向井店長にレクチャーしてもらった。



実釣取材に当たったのはこのお二方

向井康宏(むかい・やすひろ)/「釣具のポイント 横浜都筑店」店長。幼少の頃より釣りにのめり込み、海釣りを中心とした様々な釣りに精通。特に磯での釣りを好み、グレ釣り、ルアーでのヒラスズキ釣り、青物釣りなどが大好物。船釣りやエギング、ファミリーフィッシングなども得意でエキスパートから初心者まで様々なお客様に慕われている名物店長である(ちなみに営業O木とは旧知の仲です笑笑)。
植田佳那子(うえだ・かなこ)/釣具のポイント横浜都筑店の紅一点・植田さん。昨年まで関西の店舗におり、ライトゲームを中心に釣りをされていました。得意な釣りはアジング。今回本牧海釣り施設を訪れるのは初めて。果たして釣果は如何に!?

いざ、サビキ釣りへ!海釣り公園にGO!!

秋になって日ごとに涼しさも増し、過ごしやすくなる今日この頃。スポーツの秋、芸術の秋、食欲の秋…。ノンノン。皆さま、秋は「釣り入門の秋」なのです!

今回、向井さん・植田さんと訪れたのは、知る人ぞ知る関東の超有名海釣り公園「本牧海づり施設」。横浜本牧埠頭の先にあり、東京湾に面した海釣り施設です。施設内の釣り場は1300mもあり、釣れる魚種も非常に多く1年を通じて釣りが楽しめます。特に通年釣れるカタクチイワシや秋のサバが人気。投げずとも足元で釣れるので初心者やファミリーにも最適です。また黒鯛やスズキ(シーバス)などの大物も狙えて、ヘチ釣り師やルアーマンにも人気の釣り場になっています。

なんと、釣行の前日までイワシの釣果が1500匹越えとのこと。そしてアジやサバも500匹以上上がっており、かなりの釣果が期待できる状況!

取材当日は朝6時オープンということで、5時半に向井さん達と集合したのですが、平日の金曜日にも関わらずこの列…。釣れているからこそですね(笑)

いざ入場。さっそく釣りの準備を開始

6時になり施設がオープン、並んでいた行列が動き出しました。向井さん・植田さんも順番に移動し、釣り座を確保。さっそくタックル準備に取り掛かります。

ココでさっそく向井さんが小道具を発動!

向井「皆さん、本牧海づり施設に行く前は”釣具のポイント都筑店”特製の持ち物チェックリストを参考にしてください(笑)」

なるほど!こりゃ参考になる笑

続いて植田さんも小道具を発動!

植田「ポイントオリジナルブランド・スマイルシップの小型水くみバケツです。小さいので持ち運びにスゴイ便利なんです」

さて、今回のサビキ釣り仕掛けはこちら☆


竿:2.4m~2.8mのルアーロッド

今回用意したロッドは、以前、向井さんが万能ロッドとして紹介してくれたポイントオリジナル「ちょいキャス」

前回紹介した通りサビキ釣りもちょい投げ釣りにもピッタリ。海釣り公園にも真価を発揮する竿です。


リール:スピニングリールの2500~3000番台


ライン:PEライン1号もしくはナイロンライン3号**


仕掛け:市販のサビキ仕掛け 4~6号

サビキ仕掛けは針の本数が5~6本あり、子供や女性には扱いづらく、絡まったり、ハリが引っかかたるすることもあるので、少しカットするのも◎

サビキカゴ:上カゴタイプのもの

下カゴタイプもあるが、本牧は水深や流れもあり、すぐにカゴからコマセがなくなってしまうので、イラストにもあるような上カゴを使用し徐々巻いていく作戦だ。

オモリ:10号

本牧海づり施設は潮の流れも速く流されしまうので、市販のセットのものより少し重めのものを使用します。


餌:常温タイプのコマセアミエビ

冷凍のものが主流だが、最近では臭いなどを抑えつつ集魚効果が高いものも販売されている。半日で1kg程度使用することを目安に購入するのがベスト。


では実釣開始!

釣り方は至って簡単です。

①竿とリールをセットし、仕掛けを結ぶ

②コマセカゴにアミエビを入れる

③仕掛けを海に投入!足元付近に落とし、狙いの底まで下ろす

④竿を上下に動かしカゴの中の餌をばら撒き、サビキのバケ針とアミエビを同調させてしばらく待つ

⑤反応がなければまた竿を上下に動かし餌をばら撒き、待つ

⑥3~4回餌をばら撒くとカゴの餌がなくなるので、回収して餌を詰め直し再度繰り返す


向井さんが左右の状況を確認。

向井「端の方から釣れ出してるね。そろそろ来るよ」

向井店長が呟いた直後、植田さんの竿が曲がる!

植田「あ、来たかもです!」

早速のヒット! リールを巻き上げると・・・・・・

いきなりサッパの3点掛け!

向井「やるやん、植田さん!」

エサを入れ直し再度投入すると、今度は・・・・・

イワシ!!!

そして向井さんもすかさずイワシをゲット!

向井「こっちにも来たよ。群れが回ってきてるね!」

周りも一斉に釣れ出している。時合いの到来だ!

そしてお次は向井さん、アジもヒット!!

向井「ちょっと型が小さいな~w」

ココのアジは、釣れる時は40cm級も出るんだとか!?

その後は潮も止まり、雨が降り出してきたにも関わらず、植田さん・向井さんとも順調にイワシやサッパをゲット。1匹ではなく、投入ごとに3匹、4匹と多点掛けです!

そして底の方を狙っていた向井さんにサバがヒット!

向井「後ろの方がサバを釣られていたので、尋ねてみたら底にいるらしいとのこと。底を中心に攻めたらヒットしました。でも今日は少しサバが少なめかな」

かなり数も釣れたので、ここで向井店長が一発大物狙いに変更!

釣ったイワシやサッパを「泳がせ仕掛け」で狙うとのこと。

向井「シーバスや時にはヒラメやマゴチも釣れるみたいなので、夢を追い求めたいと思います(笑)」

しかし、本日は大物不発・・・・残念!

その後もイワシやサッパは順調に釣れ続けたが、風が強くなり釣りにくくなったため、釣行終了となりました。



本日の振り返り

ーー向井さん、植田さん、本日はお疲れさまでした。

向井植田「お疲れさまでした!」

ーー今日の海づり施設での釣行を振り返っていかがでしたか?

向井「今日の釣果について、イワシ・サッパは大漁。ですが全体的にはアジ・サバが不調でしたね。おそらく前日の雨が影響しているのではないかと。朝にはルアーマンがシーバスを釣っていたようですが、イワシやサッパがいるわりには大型の魚も少なかったですね。本牧のポテンシャルはこんなものじゃないですよ!

ーー植田さんはどうでしたか?

植田「初めて関東の海釣り公園に行きましたが、午前中であれだけ釣れたので十分楽しめました。大きい魚は出ませんでしたが、私は数が釣れたので”釣った感”は十分ありますね」

サビキ釣りを始めたい人には海釣り施設がオススメ

今回の取材は平日の金曜日であったにもかかわらず、多くの釣り人で賑わっていました。

しかし、混んでいるからこその釣果もある! 同じサビキ釣りをしている人がたくさんいて、みんながコマセを海中に撒いているということは、魚の寄りが非常に良いワケで。潮が止まっても魚がい続けるのは、コマセをずっと巻いているからこそ。魚が居続ける=魚が釣れる。海釣り公園こそサビキ釣りにベストな環境だと言えるでしょう。

また、有事の際(大物が掛かった/誤って落ちてしまったetc)にも周りに人がいるから安心ですし。

向井店長的・海釣り公園攻略3か条

さて、向井さんの勤務する「釣具のポイント横浜都筑店」には、ビギナーのお客様もよく来店され、特に秋になると海釣り公園に行かれるお客様も多いとか。今回は向井店長が唱えている海釣り公園の「釣れる3か条」をお伝えしましょう。

第一条:釣り場の情報収集をしっかりしよう

自分が行く釣り場では何が釣れているのか? 釣れているポイントは?水深は?仕掛けは?

釣行の1週間前から前日にかけて、しっかり釣果情報をチェック。海釣り施設のHPでは釣果情報を毎日更新しています。

第二条:潮の動く時間帯を集中して狙おう

海釣り全般において言えることですが、潮が動いている時間帯には魚も活発になり餌を食べます。その時間帯を計算しながら釣りをすると釣果に結び付きます。

第三条:周りの釣れている人の真似をしよう

郷に入れば郷に従え。釣れる人には必ず理由がります。その人が釣れている仕掛け、狙っている棚、餌などについて、直接尋ねてみるのもアリ。もちろんその際は謙虚な姿勢で。

釣りをしている間、常に周りの状況を観察していた向井店長。状況の変化を見逃さないことが”釣れる”秘訣だ。

あれば便利な海釣り公園グッズ☆in本牧海釣り施設編

①ピクニックシート

本牧海づり施設の沖桟橋は写真のように金網状になっているため、隙間から物が落ちたり、魚が逃げたりすることも。自分たちが釣りをしたり、物を置いたりするエリアにはピクニックシートを広げておきましょう(シート敷く際には重しを乗せて飛ばないように)。

②魚を入れるバケツ(深さのあるもの)

釣った魚を持ち帰るのであれば、バケツは必須。一旦バケツに入れておき、その後にクーラーボックスに入れるとGOOD。

③魚ばさみ

釣った魚を素手で触るのが苦手な方はもちろん、魚から針を外したりするのにとても便利。万が一毒を持つ魚が釣れてしまっても、魚ばさみがあれば安心して処理できる。

④竿立て(竿立てつきバッグ、クーラー)

人が多い海釣り公園で竿を地面に置いていると踏まれてしまう危険性も。竿を手に持っていない場合は竿立てに差しておけば安全です。

⑤消臭シート

サビキ釣りでは、匂いのあるコマセ餌や魚を触ったりするので、子供や女性を連れて行く際は必ず持っていきましょう。

⑥ライフジャケット

海釣り公園はきちんと管理がされている場所ではありますが、それとは関わりなく必ず救命具を付けましょう。ちなみに本牧海づり施設では、沖桟橋で釣りをする場合は救命具着用が義務付けられています。事務所で貸出しもしているので、必ず身に着けてから釣りしましょう。

ビギナーに優しい「本牧海づり施設」

今回訪れた「本牧海づり施設」は、横浜駅からバスで40分、桜木町駅から30分とアクセス良好。都内から出かけても1時間弱で行ける釣り場です。駐車場は230台。管理棟の売店には軽食や仕掛け、釣り餌も完備。食堂や休憩室もあり、ビギナーやファミリー、女性にも優しい釣り場です。

また、水洗い場や釣り針を捨てられるダストボックスなどもあり、釣行後のホスピタリティもバッチリ!

施設スタッフの方々も在駐されているので、分からないことがあれば聞いてみるといいでしょう(ちなみに施設長の高橋さんがハマナビ(テレビ神奈川)のGW特集回に出演されたそう)。

10月に入り、いよいよハイシーズンを迎える本牧海づり施設。現在も青物や太刀魚の釣果も上がっており、目が離せない状況です。週末はぜひ家族や友人、カップルで海釣り公園デビューをしてみてはいかがでしょうか?


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