たとえば巨大なマグロ。釣った達成感のあとに待つのは、お楽しみグルメタイム! 好きな部位を好きなだけ食べても、まだ尚残る美味しい身…。そんなときは、とっておきの保存食を作っちゃいましょう! 安く売られているマグロのアラでも作れる、手作りシーチキン! マグロにものめり込んだ松本幸雄さん直伝のレシピです。
シーチキン、つまりツナの油漬け(オイル煮)を作る!
松本「駿河湾でマグロ釣ってて。マグロといっても、キハダマグロで時々メジマグロなんですが、釣ったら持ち帰る。でも、食うとなると何10キロあるんだよ!ってなるでしょ。刺身でも、何日目がこう美味しくなるとかあって楽しみ尽くすんですが…。結局、お裾分けしまくっても、生で食える期間に、全部食えない。そうなると『漬け』とか、日持ちさせる処理をするんです。シーチキンは、その保存食系レシピの中の一つです」。
マグロのアラは、部位が無作為に入っている。臭みの強い血合いも混じる。
松本「マグロのアラだったり、血合いは嫌いな人もいるんで。切れっ端の詰め合わせでもいい。安いやつでいいですよ。もしくは釣ってくる(笑)」。
シーチキンのためにマグロを釣る!(笑)
下処理は塩を当てるだけ
松本「まずは、塩を当てます。余分な水分を抜きたいんですね。塩を当てたら30分くらい待ちます。ちょっと塩を当てただけで、だいたいのサカナは美味しくなる。塩を当てて、少し時間を置くのがポイントですよ」。
血で汚れていても、決して水で洗わないのが松本流。塩を当てて、必要に応じて出てきた水分をキッチンペーパーなどでしっかり取る。血合いが気になるひとは、切り落としましょう。
材料は、オリーブオイル、ニンニク、ローレルとシンプル
松本「オリーブオイルを、マグロがひたひたになるくらい用意。安いオイルで十分です。オイルをそのまま使う状況じゃなければ、エクストラヴァージンじゃなくていいです。ローレルも適当に。僕はローレル好きなんで、ガッツリ入れますが(笑)。サクベースでサク1本につき2枚で十分でしょう」。
そしてニンニクも用意。ニンニクも適当で、この日は1個、6片ほど。
鍋に適量ブチ込んで、煮立ったら超弱火!
松本「最初に、オリーブオイルにニンニクとローレルいれて火に掛けます。後からサカナも入れて、ぐつぐつするまで煮ましょう。煮立ったら、超弱火にして20~30分煮ます」。
中火くらいで鍋を加熱していきます。ポコポコと軽く煮立ってきたら、すぐ超弱火に! 時折様子をみながら、じっくり火を通していきましょう。
松本「そういえば、ルアマガプラスに出ていたマグロのネギマ鍋やりましたよ。美味しかった〜!」
マグロのネギマ記事は下記URLより!
完成! できたてもヨシ、保存しても当然ヨシ!!
松本「自分は、レタスとスライスしたタマネギに出来たツナをほぐして、残りのオリーブオイルを混ぜて食べるのが好きです。基本はそれだけ。ちょっと塩気が欲しいときは、塩をぱらっとかけるくらい」。
試食すると、…美味ーい! ん、血合いはちょっと臭みがありますね…でも、しょうが醤油で食べると、これまた乙な感じ!
松本「自分は好きなんですが、血合いの部分は人によって好みが分かれますもんね」。
これは確かに、カツオで作っても良さそう!
松本「オイル煮したオリーブオイルは、サカナの旨味とニンニクなどが効いているので、何かに流用してもいいんですよ。僕はパスタに使ったりします」。
保存は冷蔵庫で1週間が目安
松本「全体が冷めたら、タッパーに入れて冷蔵庫で保存します。ジップロック的なのでもOK。だいたい1週間くらい掛けて食べきっちゃいますね。保存料とか入っていないので、少なくとも10日以内には食べたほうがいいです」。
おつまみとしても最高で、ポン酢で食べても良い感じです!
松本「この手作りシーチキンが食いたいというより、どっちかというと僕はタマネギとレタスをどれだけ美味しく食べられるかで考えてるだけなんですけどね(笑)。ローストビーフを作るときも、まずタマネギとレタスありきです」。