シーバス!8月後半は「台風後とお盆過ぎ」が狙い目!!【月刊シーバス攻略予想 in 東京湾】



ソルトウォータールアーターゲットとして全国的人気を誇る「シーバス(スズキ)」
なかでも東京湾(神奈川、東京、埼玉、千葉)はルアーシーバス発祥の地であり、湾奥や干潟、河川、磯など様々シチュエーションがあり全国的にも“激戦区”といわれる。そんな激戦区を知り尽くす、キャスティングのカリスマ店員・小出さんに毎月、前月の釣果状況及び、翌月の釣果予測&オススメルアー&オススメフィールドを予想して頂きます!東京湾にとって1厳しい時期と言われる盛夏の8月、しかし、お盆を過ぎれば秋のハイシーズンの兆し。チャンスは少ないが、モノにできれば1人爆釣も!?今月も小出さんから色々と聞いちゃいました!!



遂に70kgクラスのマグロを穫った湾奥のシーバスエキスパート!!

7月の東京湾シーバスの状況

ルアマガ+「今年は昨年とガラリと変わり、長梅雨だった7月でしたが、東京湾のシーバスはいかがでしたか?」

小出さん「予想以上に梅雨が長引いたのと、晴れ間が少なく、雨が降る日数も多かったため、梅雨明けするまでは旧江戸、荒川、多摩川などの河川河口部の釣果が非常に良かったです。また、今年の7月は河川にコノシロも入っていた為、入ったタイミングではランカーサイズも釣れていました。

7月にオススメしたミニエント70でグッドコンディションのシーバスをゲット!!

私自身も河川で釣りをした際は、潮の上げ始めや下げの始め、といった潮の動くタイミングで魚が釣れましたね。上げは特にコノシロが差してくる場合が多く、そのタイミングで80cmクラスも釣れたし、都内だと90cmも上がったという話も何回か聞きました!今年の7月の荒川や旧江戸では良い釣りをされた人がかなり多かったと思いますよ!!」

ルアマガ+「港湾部はどうでしたか?」

小出さん「河川と対極的に7月の港湾部はイマイチでした。オリンピックの影響もあり、工事などで入れる場所が少なくなっている部分などもありますが、良い釣果の情報が少なく、あまり盛り上がりませんでしたね。その代わりに前月でもお話したようにタコが本当に良く釣れていました(笑)シーバスアングラーの大半は河川に集中していたと思いますよ。

河川の釣果が良かった要因としてやはり、「適度に雨が降り水が良かったこと」これに尽きるかと。去年に比べて7/20くらいまでは猛暑日がなく、長梅雨の影響で河川に水が適宜に入り、水温も高くなり過ぎず安定していて、シーバスも非常に元気でした。

河川中流域、上流域まで足を延ばしていた人も夜の明暗のイナッコパターンでも釣果を出していましたね。

ただし、梅雨明けと同時に気温、水温ともに上昇し、シーバスも一気に渋くなり河川の河口域周辺では釣果が乏しくなりました。水温が27を超えるとシーバスはあまり動かなくなり、口を使わずにじっとしてしまうんです

7月末の梅雨明け以降は埼玉エリアの中流域、上流域やっている人が水温が少し下がる夜に、橋の明暗や真水が流れ込むような水門で起こるイナッコボイルを狙って釣っていましたね。この夜の釣りが徐々に8月へと繋がっていきます」。



東京湾のシーバス釣りが最も厳しくなる8月は「お盆過ぎ」と「台風あと」がキー

ルアマガ+「東京湾のシーバスが最も厳しいとされる“8月”ですが、どのように攻略していけばよいでしょうか?」

小出さん「6月、7月と昼間に潮が動くのでデイゲームが主体でしたが、8月後半からは夜にかけて潮が動きだしてきます。7月は潮の干満差が10~20cmだったのが、8月後半になれば1m近く上下するんです。そうなるといよいよ秋の気配

8月の前半は7月末と同じような状況で水温が非常に高くなっているので、魚がだれてしまっていて喰わせるのが難しい、魚が居るんだけど口を使わないのがこの時期です。
マズメ時間やゲリラ豪雨など水温が下がったタイミングでポツポツと拾い釣りが出来る状況ですが、決してイージーではありませんね。

しかしマイナスな部分だけではなくて、8月は実はチャンスもあるんです。1年を通して1番シーバスが厳しい時期ではあるが、裏を返せばフィールドはガラガラ。シーバスアングラーも別の釣りをしたり、お休みの期間に入る方も多い。秋に激コミになる場所にすんなりと入れてしまうんですよ。そこにプラスしてビッグチャンスをもたらしてくれるのが『台風後の激濁り』です。

大雨により川の水が濁り、水温を下げ、そして水量が増えることにより上流からゴミに混ざってベイトが一気に流れてきます。それを待ち構えてシーバスのボイルが起こります。過去に私が大釣りしたのもそのタイミングで、夜中ずっとボイルしていて、一晩に30匹以上のシーバスを釣りました!

台風後の河川は状況を見計らっていけばビッグチャンスを掴める可能性もあるのが8月なんです!

そして8月中旬過ぎにになってくると夜の潮が動きだすのでナイトゲームがスタートします。
例年8月の前半の都内河川での花火大会のあとから徐々に水温が下がってくるんです。そのタイミングでサッパが海から入りはじめ、夜の河川の釣りが始まってきます。特に港湾部もサッパが入ってくるとシーバスも活性が高くなります。去年も8月20日過ぎ位から釣れ出しました。サッパが入ってくるとシーバスは橋の明暗やストラクチャーに集まりサッパを待ち構えるので、秋のシーバスの王道である『橋脚の明暗』を狙う釣りがスタートし出すのです」。

サッパの釣りといえばシンキングペンシル。写真は昨年8月にガルバ73S(DAIWA)で釣ったシーバス。

8月後半のシーバス攻略ルアーとは?

ルアマガ+「シーバスを釣るチャンスが増えてくる8月後半、ではどんなルアーをチョイスすれば良いですか?」

小出さん「まず台風などの雨後のビッグチャンスは、濁りも入っているのでちょっと強めの波動でボリュームのあるハイアピールのものがよいでしょう。

ナイトゲームではレイジーファシャッド90S、モアザングルービン65S、セットアッパースリム75Sなど。デイゲームであれば鉄板系のリアルスティールやミニエント70
デイもナイトも、濁っているのでしっかり見せてあげることが大事なのでスローに波動をしっかり感じながら巻くことが鉄則です!

クロスウェイク90Fなど水面をかき混ぜて波動をだすのもOK。秋を少し先取りできるのが台風後なんですよね

8月後半から入ってくるサッパのナイトゲームでは、表層より1枚下のレンジをトレースできるもの、シンキングペンシルがメインになってきますね

ルアーはガルバ73S、スイッチヒッター85Sなどサッパのサイズに合わせた10cm前後のルアーがオススメ。ミ二エントみたいなバイブレーションでもOKですよ。

サッパではなく、イナッコが表層に確認できる場合はガルバ73Sは勿論、クロスウェイク90Fもオススメ。台風後とは逆で波動が強いものよりかは、ベイトも小さいので波動が出にくく広範囲を探れるものをチョイスしましょう

最も難しいとされる7月から8月前半を越えて、ハイシーズンの序盤の釣りが楽しめるのが8月の後半、熱中症に気をつけながらシーバスフィッシングを楽しみましょう!!

8月もいよいよ後半戦、涼しいと感じる日も増えており、秋の気配が漂う今日このごろ。シーバスのハイシーズンも間もなくか!?

次回はいよいよハイシーズンに向けた攻略をじっくりと語っていただきましょう♪

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