おかげさまで、Amazonベストセラーに発売前から1位獲得、発売前に重版決定と釣り人、料理人、グルメ界隈に大注目された「魚食革命 津本式 究極の血抜き」完全版(現在4刷)でしたが、え〜っと、予定通り第2弾の制作がスタートしました(が、コロナ禍の影響で制作遅延中)。え? 2冊作るほどネタあるのって? いやいや、当初から2冊どころか最低3冊は作る予定で進めていますから。はい、次は「熟成」について掘り下げますよ!
津本式は熟成の技術にあらず。熟成させる下地を作る技術。
第1弾では津本式の枠組みを、これでもかというほど詳しく解説しました。考案者である津本光弘さんの徹底的な監修の元、YouTubeだけではわかりにくい細かな作業の理論理屈を完全網羅。監修に携わった津本さんでさえ、自身の技術の整理整頓になったと絶賛いただくほどの濃い内容に。
そして、ほんの少し、熟成魚の基本を解説しました。
第2弾では、さらっと触れた熟成の技術を徹底的に解説し、第1弾で皆様が手に入れられた津本式を活かすための知識を詰め込む予定です。
確かに、津本式を施して5日程度保存するだけでも、魚は美味しく仕上がるのですが、それはただ「寝かした」だけ。魚の状態によっては、「は? 津本式したら不味くなったんだけど、ダメじゃん津本式」ってなりかねないのです。すべからく津本式で処理しろなんて宗教的な発言はしませんが、それは真髄を見ぬまま津本式を否定する方を生みかねません。
なので、第2弾では「どうしたら劇的に魚は美味しくなるのか」という津本式を施した魚の本来あるべき姿に読者の皆様を導こうと思います。そして、この技術は現在、まともな形では情報として整理されていない分野ですので、いっかいの釣り人から、世界的グルメガイド本の星をとられているシェフであろうと、同じスタートラインで熟成を学ぶことができるのであります(大きく出たな!)
どんな内容になるのか!「目利き」「熟成法」「レシピ」の三段活用!
津本式のポテンシャルを最大限に活かす、最初のポイントは「魚の目利き」です。状態の悪い魚でさえ、ポテンシャルを向上させることができる技術ではありますが、「良い状態の魚」に津本式を施すことで、より魚は美味しくなります。
そこで、第2弾では津本さんご本人に、良い魚をどう選ぶのかという「目利き」の技術をまずは、指南いただこうと考えました。プロの魚屋の美味しい魚の選び方がわかれば、より美味しくなる熟成へと魚を育てることができます。
そして、次に「熟成法」について解説します。この部分に関しては、東京都渋谷で隠れ家的名店「熟成鮨 万(よろず)」で腕を振るう白山洸さんに多くの情報をご提供いただくことになりました。
熟成技法を「酵素」「塩」「温度」「乾燥」の4つの手法に大別し解説!
はい。今まで、津本式を実践されてきた方も、熟成に関しては血を抜いて寝かせるだけ。もしくは、塩を入れて水を抜いたりする仕込み程度にとどまっていたかもしれません。
第2弾本では、熟成の基本について東京海洋大学で熟成魚や津本式の研究をしている高橋希助教のお話からまとめ上げ、料理としての熟成手法については前述した前山シェフに体系的に熟成を語ってもらいます。
各種魚がそれぞれにもっている酵素による熟成の原理や方法、そして塩を使う熟成。単純な塩による熟成から塩を好む菌による熟成、はたまた嫌う菌を制御する方法。温度管理による熟成、乾燥による熟成などなど…..。熟成マニアでなくてもプロでさえ知りたい情報がびっしり! これらの情報を津本式をマスターしたマイスターたちがともに監修します。
第3弾本に続く、津本式を活かすレシピも!
目利き、熟成の技法を学んだら、当然、それを活かすレシピも必要になります。第3弾本でレシピはがっつりと紹介予定ですが、それに続くすぐにできる津本式・熟成魚を活かすレシピを第2弾本でも少しご紹介します。
そうなんですよ、例えばなんですが津本式により魚の生臭さというのはかなり取り除かれます。例えば、カツオの塩タタキなんてのは新鮮なカツオの特権でありました。これは、鮮度が落ちる前の新鮮なカツオであれば、臭みを消す香味などの使用、ポン酢などのタレを使わずとも食せることから、塩がいいなんていわれてきたわけですが、津本式を施したカツオは、熟成させて日がたっても塩でいけちゃう。なんてこともあります。
こういった食材の扱いの変化に見合った、調理、調味が津本式・熟成魚には生まれてくるわけです。そういった熟成魚の活かし方を、一流のシェフの皆様に伝授いただこうということなのであります。こちらも、早期から津本式・熟成魚の可能性を見抜いたマイスターたちにより情報提供される予定でございます。
「熟成鮨 万」の白山洸さんはもとより、西新宿の津本式熟成魚を取り扱い人気の「sushi bar にぎりて」さんのヘッドシェフ、保野淳さん。東京初台の人気イタリアン、D’ORO(ドーロ)からは、魚食材に一家言がある最上翔さん。と、津本式を研究する3シェフが三者三様なレシピをどどんと公開予定でございますので、お楽しみに!
6月末発売予定で編集をすすめておりましたが、コロナ禍の影響でややずれ込む可能性がございますが、なるべくはやく皆様に手にとって頂けるよう最善を尽くします。コロナが収まったら、美味しいものを食べて元気だしていきましょう!