SV-3とは何なのか
「プロジェクトリビングレジェンド」と銘打って、特別ページまで用意されているSV-3。
果たしてなぜ特別なのでしょうか?
それを紐解くために、メガバスのスピナーベイトの歴史から振り返ってみましょう。
「メガバス」というメーカーが最初にリリースしたルアーをご存知でしょうか?
1986年、当時はハンドメイドモールドによって生み出されていたスピナーベイト「Vフラット」こそがメガバスの最初のルアーなんです。
当時はまだまだアメリカ製のルアーの人気が強かった時代。
スピナーベイトも同様であり、そもそも国産のスピナーベイトを作っているメーカーもありませんでした。
開発コード「MS001型」とも呼ばれた、言わば初の国産スピナーベイト・Vフラットはその特殊なヘッド形状により、ベジテーションエリアの攻略を得意としていました。
ところがメガバス人気が徐々に高まるに釣れ、ハンドメイドでは生産が追いつかなくなります。
そこで登場したのが「MS002型」と呼ばれる新たなVフラットです。
これはシャローのベジテーションエリアに加え、ディープエリア攻略までを視野に入れ改良。量産性も向上させたモデルでした。
その後も続々とVフラットシリーズは登場しており、現時点で開発コードの数字が最も大きいルアーが「MS009型」のV-9です。
順番は前後しますが、今回重要になってくるのが、1995年にリリースされた「MS003型」です。
このモデルはそれまでとは少し毛色が違い、コンパクトフォルムにベイトフィッシュを模した美しいリアルヘッドで、トーナメンターにも愛用されていたらしいんです。
しかしながら、求められていた性能がVフラットとは異なるため、「MS003型」ではありますが名前はVフラットではありません。
その名もV-3。
先述したとおり、Vフラットの系譜は001~009まで継続し、最新モデルのV9は7代目にあたります。
ですが、V-3は派生系は数あれど、最新モデルは作られていなかった。
もうおわかりですよね。
Vフラットシリーズの中でも、勝つために使われた実績を持つスピナーベイトであるV-3の最新モデルがSV-3。
日を追う毎にプレッシャーが蓄積されていく日本のフィールドや、激しい戦いが繰り広げられる米国トーナメントを視野に入れ、いよいよ現代に蘇ったスピナーベイトこそが「SV-3」なのです!
実際の使用感
実際に使ってみて驚いたのは、手元に伝わる振動。
柔らかいワイヤーでより強いバイブレーションを発するという一般的なスピナーベイトとは相反する印象には驚きを隠せませんでした。
その大きな鍵となっているのはやはりブレード。
泳いでいる姿を見ていてわかったのですが、リアブレードの回転幅が非常に広いんです。ウィローリーフブレードでありながら、さながらコロラドブレードのような回転径でした。
ですがそれでも決して引き抵抗が強すぎるわけではなく、ちょうどいい塩梅でした。
またキャスタビリティも非常に優れており、夕マズメの風が強まるシチュエーションでもMHロッドを使ってピンポイントキャストをビシバシ決めることが出来ましたよ!
さらには直進安定性に優れており、リトリーブ速度を早めてもスピナーベイトが横倒れして泳ぐことはなく、キレイに泳ぎきってくれるんです。
高い完成度に感動!
ハイアピールのブレードとそれを活かす太いワイヤーと組み合わせにより、コンパクトサイズであっても驚くべき強さを誇るSV-3。
直進性の高さやキャスタビリティなど、使用感に影響を及ぼす部分も抜かりはない、その完成度の高さは脱帽ものです。
伝統を感じるもよし。新しいジャンルのスピナーベイトとして使うもよし。
SV-3をぜひとも試してみてください!
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