実釣前から欠点だらけ?
投げる都度にラインに傷がつくだと!?
手元に届いて色々いじったあと、試しに社内で試投してみました。
自分的にはこれまでに全く無いジャンルのリールだったわけなので、色々違いがあってびっくりはしました。
ベイトリールに近いかなーと思っていたのですが、ライン放出の感じはやはりスピニング。そしてボタン操作にもちょっとコツがいりました。パーミングの感じはベイトリールがやっぱり近いですかね。
とはいえ結局慣れの問題で、割とすぐにそれらしく投げられるようにはなりましたよ。
ところがです。
ふとラインを見て気づいてしまったんです。
めっちゃ傷ついてる…。
いや、厳密に言うと潰れている感じです。
バックラッシュしたベイトリールを直している際にたまにやってしまう、ラインのキンク(折り目みたいなやつ)が一部にたくさんできていたのです。
確認してみると、クラッチボタンを押しっぱなしにしてラインを一時的に止める際に、ラインに目で見えるレベルの挟まれあとができてしまうようでした。
さすがにコレは気になりますね…。
たとえ太いラインであっても、キンクが入ってしまうとあっさり切れたりしますからね。
ラインを柔らかいもので押さえられる様にイジってみる
気になってネットで調べてみると、このラインを挟む部分は、リールによって柔らかい樹脂になっていたりするそうです。
そうでないリールの場合、ロッドを握るのとは反対の手の指でラインをつまみ、クラッチボタンを押してフリーにして投げる、という方法をとることもあるそうです。
ですが、せっかくベイトリールみたいに手返しよく投げられそうなので、反対の手を使う方法はパス。
そこで、試しにカバー内側のラインを挟むであろう場所に柔らかいタイプのUVレジンを盛ってみたところ、このライン潰れ問題はとりあえず解消しました。
PEラインを使えば問題は解決しそうでしたが、このリールにはオシレート機構(スピニングリールに搭載されているスプールにラインをきれいに巻くための機構)が搭載されておらず、PEラインでは食い込みがひどくなりやすいらしいのです。そのため、自分はフロロを使用しました。
魚は釣れたけどやっぱり違和感
そんなわけで、緊急事態宣言が出る前になってしまいますが、メバリングで使ってきてみました。
んー…。
ルアーが飛ばない…。
メバル用プラグとかを使い、しかもロッドもエリアトラウトロッドを改造した短い物だったので当然といえば当然かもしれませんが…。
スピニングリールのように抵抗感無く飛ぶものだとてっきり思い込んでいました。
よくよく考えると、スプールから放出されたラインはカバーの内側にめっちゃあたっているっていう(笑)。
むしろブレーキの効き過ぎたベイトリールのような抵抗感まで感じました。
また、ギア比の低さにより、壊滅的にテンポは悪く感じました。
むしろ飛ばないことがメリットに感じるくらい(笑)。
さらにデカイ&重い!
ベイトリールのように重心が上に来るためそれでもマシだとは思いますが、やっぱり290gのリールは重いです。
しかもパーミングが困難になるほどのデカさ。
自分は手が相当大きい方だと思うのですが、それでもキツイサイズ感です。
また、ベアリングが入っているとは言え、現代の普通のリールを使い慣れている身としてはリーリングも重いというか、スムーズさに欠ける部分があります。
そしていざ現場で投げてみると、やっぱりキャストが難しい(笑)。
あ、一応、ジグ単で釣れたんですけどね!
じゃあなんで使うんだよ!?
しょうがないじゃん!
カッコいいんだもん!!
コレで釣れたらめっちゃカッコいいし、めっちゃ達成感ありそうじゃないですか!?
一緒にしたら怒られそうですが、オールドアブを好んで使う人の気持ちが大いにわかった気がしました。
あとダメな子ほど可愛いってやつですかね。なんとかコイツを活躍させたくなります。
そして同行者に自慢したいです。
「アレ? 僕はこの見た目がカッコいいだけのリールで釣れてるけど、君はどうしたの? その◯万円のリールは飾りかな?? 僕のブルータス、貸そうか?」
言ってみてぇ…。
スピンキャストよもやま話
今回このアイテムを買うにあたって色々調べたりして得た知識をちょっと紹介。
国内外のスピンキャスト事情
自分が購入したブルータスはアメリカのモデルです。そもそも国外では、スピンキャストリールが日本に比べてもっともっと浸透しているようで、新作なんかも毎年のように登場しているらしいですね。いわゆる合理的なあちらの考え方とマッチするのかもしれません。
このゼブコというメーカーが特に有名です。
一方の日本はというと、細々と? ですがリリースされています。例えば、DAIWAのウェブページには現行でラインナップされています。
また、トライアングルというメーカーが新しいモデルをリリースしたばかりで、この記事の冒頭に紹介した小林明人さんもそちらのサポートを受け、そのリールを使用しているとのことでした。
ピュアフィッシングジャパンからはロッドと一体型になったキャラクターもののスピンキャストタックルも発売されています。
こちらは完全に入門用、むしろそれ以前の、子供にとりあえず持たしておけるタックルといった位置づけとなっています。
そう言えばグランダー武蔵に登場するギガブレードもスピンキャストリールでしたよね。
スピンキャストには種類がある!?
非常にややこしい話ですが、スピニングでもベイトでもないスピンキャストには、スピニングロッドにあうものとベイトロッドに合うものがあるんです。
この違いはつまるところ、ロッドの上と下どっちにリールが着くか、なわけです。
両者で基本的な構造は変わりませんが、下方につくタイプ(アンダースピンというらしいです)の場合、クラッチはボタンではなくレバー状になっています。
↓コイツはベイトロッドに合うタイプ
↓コイツはスピニングロッドに合うタイプ
もし奇特なことにスピンキャストリールに興味を持った方がいましたら、この辺は要注意です。
オチないけど落ち
そんなわけで、キャストキングのブルータス30でした。
超簡単に言うと、ネタ枠リールなわけでした。
シーズンが合わなかったのですが、これでボートメバルをやりたかったです…。
あ、これからの季節だと、ハゼクラに良いかもしれませんね。
小バス釣りとかギル狙いで使うのも面白そう!!
釣果を求めて釣りをするのもいいですが、たまには道具を使うことを目的にするというのもオツですね~。
編集部員はこんなものも買っています!
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