ルアマガプラス編集部員による週替り自腹インプレッションリレー企画です。今回の福重のお買い物はエバーグリーンからリリースされている、JBトップ50で活躍するプロアングラー・福島健さんプロデュースのクランキングシャッド。シャッドなのにフローティング、だからこその激アクション、それなのにぶっ飛びで、早速釣果も出しております! そんなわけで自分語り、イイっすか?
【Profile】
ルアマガプラス編集部・福重
入社して何年立ったか忘れ始めたぐらいの職歴を持つ編集者。特に好きな釣りはバストラウトアジメバロックフィッシュ。パン派のB型。画像はイケメンだった頃のプリクラ。(現在は30%増量キャンペーン実施中)
福重の前回のお買い物はコッチです↓
皆さんは好きなアングラーはいますか?
福重は一応、一番好きな釣りのジャンルはバス釣りです。
そうなると、当然というか、好きなアングラーや憧れるアングラーが、尊敬するアングラーがいるわけなんです。
みなさんもそうですよね?
え? 誰もいない?
それだと話が進まないので、ちょっと考えてみてください!!
…
…
すんません。進まないなんてことはありませんした。忘れてください。
それで話は戻るわけですが、福重にはそんなアングラーがいるわけです。
具体的に誰とあげるのもなんかアレなのですが、自分の場合、釣りが上手かったり試合で強かったりはもちろん、それを裏付ける考え方や姿勢が魅力的な人に憧れる傾向があります。
今回のお買い物は、そんな福重が憧れるアングラーのひとり福島健さんが手掛けるルアーです。
オールラウンダーでクールで技巧派。それでいてアツイ男のルアーたち
本題に入る前に、少し福島健さんと、福島さんにまつわるルアーの話をさせてください。
福島さんといえば、JBトップ50で活躍する強豪トーナメンター。
繊細なフィネスからパワフルなカバーゲームまで幅広くこなせるオールラウンダータイプで、数々の輝かしい戦績を残しています。
トーナメントでは、日程が進むにつれて使用タックルがタックルを絞っていき、最終的には1タックルのみで挑むこともあるとか…アツいですよね。
そんなスタイルとは裏腹に、福島さん自身はクールな策略家タイプ(?)。
そしてルアーやロッドの改造・制作まで何でもこなす技巧派!
ちょっと古い記事になりますが、福重は禁断のお部屋にお邪魔したことが有りました!
ふくしま・けん/JBトップ50とJBマスターズに出場し続けている京都府在住のプロアングラー。釣り方を絞り込めれば、1タックルのみでトーナメントをやりきる事でも有名。エバーグリーンインターナショナル…
↑の記事内にもありますが、福島さんはエバーグリーンインターナショナルのブランド・ファクトにて、様々なルアーをプロデュースしてるんです。
例えば、リアルベイトフィッシュ系ワームのラストエースシリーズは様々な派生モデルが登場し、メーカーサポートの垣根を超えて使われている名品ですよね。つい先日には、エラストマー製でフローティングの80Fがリリースされています。
ワームより釣れる! を掲げたスモールクランクベイトのクラフトシリーズは福重もお世話になっています。小さい生き物ほど素早く動くという福島さんの理論を体現したルアーなんですよ!
市販のフットボールジグの中では恐らく最も質量の高い高密度・焼結タングステンをヘッドに使用しているTGブロー。こいつにもよく助けられています。他のフットボールに比べて沈むのがホント早いので、せっかちな自分でも投げ続けられるんです(笑)。
そしてTGブローとのマッチアップと言えばスカルピン! 可愛いハゼの見た目ですが、ボトムを素早く泳ぎ回るハゼ系の魚の動きを表現するために、浮き上がりを抑える扁平ボディになっているらしいんです!
可愛いと言えば、こいつも忘れてはいけません。ギズモ! 浮くスモラバの異名を持つギズモはつまるところ虫ルアーなのですが、このデザインすごくないですか!? ハチですよね! まんまハチ! でもリアルなだけでなく、キャスタビリティが考慮された後方重心のためのデザインだったりもするんですよ!
とまぁ、色々と福島健さんの手掛けるルアーを紹介してきましたが、どれもこれもちょ~っと変わっていて面白くないですか?
出オチみたいな奇をてらっていたりするわけではない。
でもドメジャーな直球というわけでもない。
そんな不思議な感覚を覚えるルアーを沢山生み出してきた、福島健さんのブランド「ファクト」。
そこからシャッドが出ていたらどうなると思います?
フローティングで激アクション! でもしっかり飛ぶ!!
概要
そんなわけで改めまして、福重の今回のお買い物は、ファクトの「グランサーチャー」です。
ファクト グランサーチャー(エバーグリーンインターナショナル)
●全長:65mm ●重さ:8.0 g ●タイプ:フローティング ●潜行レンジ:1.8~2.2m ●カラー:全12色 ●定価:1,700円
メーカーサイトの紹介によると、程よくアピールできるサイズ感、ベイトタックルでかっ飛ぶキャスタビリティ、超ハイピッチ&激タイトローリングアクションといった特徴を持つクランキングシャッドとのことでした。
形状
形状はシンプルなシャッド形状。
背中のラインが頭から尻尾までフラットなのが少し特徴的です。
リップは先端と付け根がすぼまった水を逃しやすいタイプの形状を採用。
ハイピッチアクションを生み出すだけでなく、ボトムに対して点で接触するため、コンタクト時には挙動を変化させつつストラクチャーを回避することができるタイプですね。
同じくエバーグリーンのシャッド「バンクシャッド」と並べてみるとこんな感じです。
いわゆる冬に使用されることの多いシャッドに比べると一回り大きいですね。
なお、小さい版のグランサーチャー55もリリースされていますが、今回は割愛で。
内部構造
ウェイトは、マグネット重心移動のメインウェイトと半固定でラトルを兼ねたサブウェイトの2種類を内蔵しています。
ボディデザインと相まって、重心移動はテールいっぱいまでウェイトが入るため、キャスト時にはかなりの後方重心となることが期待できます。
これらのセッティングに加え、特徴的なのがフローティングであるということ。
シャッドと言えばサスペンドが一般的ですよね。
グランサーチャーは近年密かに流行しているフローティングタイプのシャッドなんです。
使えばわかるその独自性
早速使ってみたのですが、フローティングのシャッドとは思えないほどキャストしていて気持ちがいいんです!
そしてサブウェイトの配置と重さが絶妙なのか、泳ぎだしも抜群。
石積みをショートキャストで流していくシチュエーションで使ったのですが、ほぼ毎回同じ場所でボトムにコンタクトする感覚が得られたので、安定して泳ぎ、潜っていってくれるのがよくわかりました。潜行角度も秀逸です。
そして目を見張るのがそのアクション! いや、動画を見て知ってはいたのですが、ものすごいハイピッチです。
ボディやリップの形状、ウェイトバランス、そして浮力をもたせたフローティングセッティングがばっちり噛み合っていて、手元にビリビリくるようなハイピッチアクションです! その泳ぎだけ見ていると、まるでバイブレーションのようでした。
また、背中のフラット面による明滅効果が凄いというのも実感することが出来ましたよ!
スローに巻いても泳ぐのはもちろん、グリグリグリグリーと早巻きで使っても安定して泳いでくれました!
もちろんフローティングなので、ちょっとスタックしたくらいであれば浮かせる間を作ることで障害物の回避もできちゃいます。
ただ、自分はこの時ULクラスのロッド(以前この企画で書いたポップXスティック)だったため、ちょっとしんどい感じもしました。メーカーページにもある通り、やはりML~Mがちょうど良さそうですね。
まとめ
順番がアレですが、ここで水中動画を御覧ください!
どうです!?
欲しくなりません!?
これで欲しくなられたら自分の書いた記事の意味がなくなりますが、この動画に皆様が出会えるきっかけになれたと思えば…!
でも率直な感想としては、やっぱり65mmのシャッドはちょっとデカイのかもしれません。
と、いうか、ここ最近では馴染みのないサイズ感というか…。
あ、でもだからクランキングシャッドというジャンルなのかもしれません。
クランクベイトのように飛ばせてグリグリ巻けてカバーも回避できる。
シャッドのようにナチュラルなシルエットでアクションの質も優しめ。
まだまだ開拓の余地があるジャンルというか、隙間産業というか…
つまりコレ、早く使いこなせば使いこなせた分だけいい思いができるルアーということですよね!!
さすがファクト! さすが福島健さん!! ただのシャッドじゃ収まりませんね!!
ちょっとまだ早いですが、巻物シーズンが楽しみですね~。