今週も始まりましたルアマガプラス編集部員による釣具自腹インプレ企画。まだまだ残暑の厳しい日々が続いておりますが、時折秋の気配も感じさせる今日この頃。スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、そして「釣りの秋」です!今回は少し涼しくなったタイミングで是非ともチャレンジしたい釣りがあり、遂に専用ロッドまで手に入れたお話です…(苦笑)
【Profile】
ルアマガプラス編集部・大木
元大型釣具量販店の店員という経歴を持つルアマガプラス編集部員。バスソルト問わず、幅広く釣りを楽しむことをモットーとする。得意な釣りはシーバスで、時間があれば地元湘南河川でロッドを振るう。特技はモノマネ。先日相模湖で開かれたチキチキ社内若手バス釣り大会で、優勝&ビッグ・フィッシュ賞(39cmですが…)を手にし最近調子に乗り気味。
ルアマガプラス読者の皆様、アロハ!
最近地元河川で、アリゲーターガーを目撃し、衝撃を受けた大木です。
いつも通り地元河川でトップゲームに興じようと思って釣り場に到着したはいいものの、当日は潮回りがあまり良くなく、河川の水色もすごく悪く、軽くチェックして帰ろうと思った瞬間、やつは現れました…。全長1mを軽く超えた、鋭いくちばしのような口で悠々に泳ぐワニのような魚…。
噂ではいるとは聞いていたのと、以前橋の上から変に長い魚がいるなぁと見かけたことがありましたが、自分の目の前で悠々と泳いでくるとは夢にも思いませんでした。試しに結んであるペンシルを投げてみましたが、ガン無視。獰猛な魚とはいえ、そう簡単に食いついてくる程イージーではありませんでした(苦笑)
見かけたのは1匹のみで、特に群れを形成している気配もなく、おそらく地元河川にたまたま何かの経緯で入ってきた1匹なのかなと考察。やはり暑さに少しだれているような感じではありましたが、ちゃんとイナッコの群れがいるポジションを泳いでいたのできっとスイッチが入れば捕食するんだろうなぁと。
釣ることは難しいかもしれませんが、次回見つけたら写真には収めようと思いました。
さて今回はそんな湘南河川で、関西では爆発的な人気が出ており、関東にもムーブメントが起こっている“あの釣り”がしたくて専用ロッドを買ってしまったお話です!
新たなチニングゲームを確立したロッド「シルベラード(オリムピック)」
ルアマガプラス読者であれば覚えている方もおられるかと思いますが、先月アップされた「リバチヌ」の記事を覚えていますでしょうか?
現在、関西で爆発的人気を誇る、フリーリグやテキサスリグをメインにスナッグレスかつスピーディーに展開するチニング(クロダイ)ゲーム。今までのチニングはボトムをラバージグやジグヘッドでゆっくりズル引きをした釣りとは対局に位置する釣り方なのです。
その釣法が実は関東でもかなり有効で、牡蠣瀬などが点在する東京や千葉の湾奥河川でもムーブメントが起こっているとか。
上記の記事をアップする以前から、淀川界隈でのチニングムーブメントが起こっていることは、噂で耳にしてましたが、関東でも通用するとなると急に気になり出してきてしまったのです!
前回のお買い物記事でも上げた通り、大木のホームとする湘南河川は年々、チヌの数が増えており、昼間に悠々と泳いでいる姿が簡単に目撃できる程。今までは大好きなペンシルでシーバス混じりにたまに釣れてきたりしたのですが、どうにか釣り分ける方法がないかと考えていたのです。
そんな時に出会ってしまったのが「リバチヌ」! 記事を書いた当人であるフクシゲも興味津々で、やれあの場所ではいける、あのルアーは良さそう、タックルはこの調子が良さそうとキャッキャしながら話をしているここ最近。そして自身でも動画や記事を見ながら独学で調べていくうちにこの釣りは専用ロッドが必須なのだと感じてしまったのです。
ということで今回購入したのがコチラ↓↓
グラファイトリーダー シルベラード GSIS-782M-LE(オリムピック)
【スペック】
●レングス(長さ):7ft8in ●パワー:M(ミディアム)●自重:90g ●適合ルアーウェイト:5~20g ●適合ライン(PE):0.6~1.2 ●本体価格:34,500円
そうです、リバチヌの専用ロッドであり、昨今のネオチニングブーム(?)の立役者的ロッドの「シルベラード」を大木は購入してしまったのです!
しかも、なんとなんと!
昨年リリースされた、シリアルナンバー入り&限定ガンメタカラーをゲット出来たのです!\( ゚∀ ゚ )/ウッヒョー
ロッドスペックはGSIS-782Mと「淀川チニング」のど真ん中に当たるスタンダードモデル!レングスといい、ロッドの調子といい、地元河川や東京湾奥でもガンガン使えそうなスペックです!
新たなチニングシーンを切り拓く「淀川スタンダード」
今回購入したこのロッドについて、さらに深い話が聞きたくなり、いてもたってもいられずにいた大木は気づけば発売元であるオリムピックさんへ直接電話してしまいました(笑)
そして快く解説して頂いたのは、釣りどき関西の連載やエギ王スティックでの開発にも尽力して頂いた藤原さんだったのです!
【Profile】
藤原功太郎(ふじわら・こうたろう)
㈱オリムピックにてロッドの開発やプロデュースを手掛ける。弊社から発売され、即完売となったYAMASHITA×オリムピック×ルアマガコラボエギングロッド「カラマレッティーエギ王スティック」も同氏の尽力がなければ完成出来なかったと言っても過言ではない。釣りもチニングからアジング、ジギングなど様々な釣りに精通し、その経験値をロッド作りフィードバックしている。
藤原「782Mはシルベラードシリーズを象徴する1本。テキサス、フリーリグ、ラバージグなどのボトムを這うようなワーミング系の釣りを網羅しながらも、ペンシルやポッパーなどの小型ハードルアーなどの操作性も損なうことなく使える唯一無二なバーサタイルなロッドになります」
大木「このモデルって自分でも色々と調べたりしたのですが、通称「淀川スタンダード」と言われているのですが、淀川のシチュエーションをかなり意識して作られたものなのですか?」
藤原「そうですね、もともと開発している際から淀川を意識していて、発売してからも淀川のファンの方を中心に幅広く使って頂かれてたんですが、それ以上に『淀川で使われている』ということを聞きつけた全国のチニングファンが、関東の多摩川などをはじめとしたシチュエーションの似たフィールドで愛用して頂き、釣果を出されているんです。
現在シルベラードシリーズは、シルベラード、そしてハイエンドモデルであるシルベラードプロトタイプという2つのモデルをリリースしているのですが、チニングファンの方々に好評頂いた理由の1つが、これまでのチニングロッドとは違って、ロッドの張りや感度の部分をかなり尖らせたロッドなんですね。
実際にフィールドでお使いになられてなくても、手に取られてみたら分かるのですが、かなりシャープなんですね。シルベラード以前のチニングロッドっていうのは、しっかりと喰い込ませるようなティップ、エサ釣りなどでチヌを釣られてきた方々のイメージを出発点としたロッドが多かったのです」
藤原「それはチヌという魚が、ついばむようなバイトをしてきたり、最初にツンツンとつついて、最後に本命のアタリを出すという風なイメージがあったものですから、各社乗せ調子のチニングロッドを多くリリースされていたんですね。
それも勿論間違ってはいないのですが、ルアーで釣るという性質上、騙して釣るわけなので、『魚に如何にして一発の大きなバイトを出させるか』という風なロッドや釣り方が出来ないかと考えたのです。これが今の淀川スタイルの原点に当たります。
今まではラバージグやジグヘッドをゆっくりボトムでズル引きする、アタリがあっても本命のアタリが出るまで我慢してリーリングを続ける、そしてようやくアタるバイトが出た瞬間にフッキングを決めていく。そのようなイメージがチニングにはあったのですが、テキサスリグやフリーリグの登場により釣り方がかなりテンポアップしたんです! 」
藤原「テキサスリグというのはラバージグやジグヘッドに比べた際に、オフセットフックを使うし、小さい口でついばむようなバイトをするチヌではフッキングさせづらいと思われていたのですが、スピードを持って騙していくことで、大きな深いバイトを得られるんです!
しかし、それを行うためには、ボトムをズルズルやっていてはいけない。もちろん、ボトムを意識した釣りをするんですけれども、ある程度スピード感のある釣りをしていきたい、そうなったときにどうしてもネックになってくるのが、根がかり。リールを巻いてスピードを出して釣りをしていてもなにか障害物に当たった際に竿先が入ってしまい致命的な根がかりになってしまうということがあったんです。
そんな根がかり回避するための感度と、スタックしても外すことが出来るロッドの張り、いわゆる硬さが必要と思い作り上げられたのがシルベラードの782M。
782Mは一見すると硬すぎるのではと思われるのですが、淀川スタイルをベースとした、全国のあらゆる釣り場で使えるスタンダードな1本であるといえるでしょう」
リールはコンパクトかつパワーのあるモデルが良いのでは!?
ものの10分足らずで完璧な解説を頂いて、感激&感化を受けまくった大木。解説にあったように確かにロッドは硬く張りもあるのですが、魚を掛けた際には復元力の高いブランクスとバットパワーでしっかりと曲がってくれそうな感じです。タイ独特の強く叩くような引きにもしっかりと対応してくれるでしょう。
リールを組み合わせてみるとこんな感じ。
軽量ではありますが、若干ティップダウンな部分もあるので、リールも2500番やコンパクトボディの3000番クラスなどの強めのモデルで、軽量すぎるものよりかは、自重が200g前半のモデルのもののほうがバランスが取れるのではないかと思いました。
個人的にはセルテートやツインパワーの2500クラスとかはベストマッチングな気がします!
そして剣を手に入れた大木は来たるべきタイミングに備え、せっせとルアーやフック、シンカーなどのタックルを拡充中。
しかし、淀川スタイルをやられている方々が激推しのクレイジーフラッパー(ケイテック)が全然見当たりません(汗)なにかコンパクトでハイアピールなクロー系ワームはないかと探していると…
ちゃっかりフクシゲは手に入れてました。羨ましい…。
近日中にフクシゲとリバチヌに行く予定なので、その模様はまた記事にてご紹介させて頂ければと思います。今年の秋は新たなターゲットが増えて益々忙しくなりそうです!