近年、東京湾の秋の風物詩といえるランカーシーバス船。そこで人気と実力を兼ね備えるルアーがビッグペンシルベイトだ。マニアックなビッグベイトラバーたちの世界かといえば然に非らず! 「条件がそろえば良く釣れるルアーで、オカッパリでも有効。大型が出る確率が上がります」というのは内房の荒武者、遠藤さんだ。早速、ビッグペンシルベイトによるランカー捕獲術 on Shoreを教えていただきましょう!
教えてくれるのは木更津のラ◯ウ…ではなくビギナーにも丁寧な敏腕ショップスタッフ!
ビッグペンシルベイトブームの“火付け役”と言えばコレ!『メガドッグ(メガバス)』
運動性能抜群の対巨大シーバス用ビッグペンシル
名作ドッグXのポテンシャルを受け継ぎ、対巨大シーバス用に極限までサイズアップされたペンシルベイト。慣性バランサーシステムを2ルーム設けることで、ビッグサイズでありながら軽い力でスライドアクションを実現。1.4mm径極太ステンレス貫通ワイヤーにパワースイベル#1/0のフックアイを接続し、モンスター捕獲のため強度も担保されている。
【スペック】
●全長:220mm ●重量:130g ●タイプ:フローティング ●カラー:13色 ●価格:3,800円(税抜き)
ビッグペンシルベイトで獲れば「感動」もでかい!
大型ベイトを意識する秋に威力を発揮!
実釣取材は10月初旬。最初の釣り場は内房のごく普通の漁港だ。
遠藤「今朝は風が強くて風波が立って、ちょっとやりづらいですね」
風波があるとビッグペンシルベイトとはいえ、存在感が薄れる?
遠藤「いや、アピール力はレギュラーサイズのペンシルベイトより圧倒的に強いです。水面に風波が立つとコノシロなどのベイトが目視できない。撃ちどころが見えたほうが効率が良いですからね」
秋のビッグペンシルベイトといえば、コノシロパターン?
遠藤「コノシロのときは強いです。ただ秋のシーバスは、産卵を前に効率良くエサを摂るために大きなベイトを意識します。だから小魚のベイトボール(群れ)に付くシーバスも引っ張り出すことができます」
遠藤さんは話をしながら、港内の岸壁際や橋の下などストラクチャーをタイトに狙う。
遠藤「ベイトが見えないときはストラクチャー撃ちも有効。意外に足元に大型のシーバスが潜んでいます」
ビッグペンシルベイトが効く条件とは
1.コノシロやボラなど大型ベイトフィッシュ捕食時
2.小魚が大群で形成するベイトボール
3.ベイトを目視しやすく、キャストもしやすい無風~弱風
4.ランカーが潜めるストラクチャーがある
5.捕食行動を誘発する流れや流れの変化
大型のベイトフィッシュを意識する秋がベストシーズン。一般的なシーバス釣りと同じく、好条件が重複するほど“出る”確率が高まるのだ。
使用ルアーのメガドッグは、全長220mm、重さ130g。改めて、ここはアマゾンでもパプアニューギニアでもない。内房の漁港でこんな巨大ルアーにシーバスが出たら、と思うと。
遠藤「エキサイティングですよ。何が面白いかというと、自分で水面のビッグペンシルを操作してバイトを引き出す。そこが巻くルアーと違う楽しさです。仮に釣れた魚が60cmでも満足度が違います」
ビッグペンシルベイトで釣れば、感動もでかい!
ビッグペンシルベイト 5つの魅力
1.ランカーシーバスが釣れる
2.ロッドワークで操作する楽しさ
3.迫力あるバイトシーン
4.いつもの釣り場と異次元のサイズ感のギャップ
5.釣れたときのビッグエモーション
釣りを知らない人がビッグペンシルベイトを見たら「どんな怪魚を釣るの?」 と思うはず。いつものフィールドで投げる圧倒的なサイズ感にたくさんの魅力が詰まっている。
アクションはドッグウォークが基本。まずは重さに慣れることだ!
100g超を背負えるタックルがマスト
ビッグペンシルベイトを操作して魚を引き出す。そのためのアクションの付け方は?
遠藤「メガドッグはアクションがつけやすく、スピニングタックルで巻いて、止めるだけでスライドアクションを魅せます。ただ130gを背負えるタックルセッティングじゃないと投げられない」
キャストはテンプラ気味でOK! 着水で捕食音を演出!!
130gを一日投げ続けるのは平均的な体力の成人男子でも不可能。
遠藤「自分はロッドの反発力を利用してテンプラ気味に投げてます」
あえてテンプラ気味に?
遠藤「高い放物線でなるべく真下に落とし、着水直前にサミング。ボディを水平姿勢にして腹落ち。こうすると捕食音のような着水音をたてる。周囲のシーバスを刺激できます」
遠藤さんのロッドは短めですね?
遠藤「6ft1inの海外の怪魚も視野に入れたベイトロッドです。ショートロッドは操作性が高い。ボートメインでオカッパリもという方におすすめです」
釣り場は身近でもタックルは専用が必要ですね?
遠藤「普通のシーバスタックルでは、物理的に釣りが成立しませんからね」
遠藤さんの使用タックルはこちら
使用タックル
●ロッド:ヴァルキリー・ワールドエクスペディションVKC-61XH(メガバス)
●リール:カルカッタコンクエスト400(シマノ)
●ライン:バリバス アバニキャスティングPE SMP 5号
●リーダー:バリバスI.G.F.A.スペシャルトローリングライン80lb(以上モーリス)
※ロッドは6ft8inプロト(リップルフィッシャー)も使用
遠藤「ライン、リーダーは自分は太め。PEライン4号にナイロンリーダー50~60lbが一般的です。ラインを3号に落とすと、高切れのリスクが高まります」
ではタックルをそろえた上でアクションの付け方は?
遠藤「通常のペンシルベイトのように、ラインスラックを叩くように瞬間的にラインを張って、すぐにラインを緩めれば首を振ります。このドッグウォークが基本で、張って緩めるの強さや間を調整すれば、前進を抑えた激しい首振りや、足の長いスライドなどアクションをコントロールできます」
水面のメガドッグを見ると、確かにレスポンス良く動いています。
遠藤「波っ気があったり、流れがなければ、操作自体はそんなに難しくはありません。それよりキャストもアクションもサイズ感や重さに慣れることが大切です」
ピンスポット狙いと広範囲サーチでアクションを使い分ける
遠藤「ピンスポットを狙うときは、短く強く、テンポ良くジャーク。移動距離を抑えてたくさん首を振らせます。広範囲を探るときは足の長いスライドアクション」
スライドのさせ方は?
遠藤「長めにジャークして、間も長めにとる。スーッと横にスライドするのを確認しながら動かします」
動きを確認しながらアクション遠藤さんはリーダーの視認性にもこだわる
遠藤「ルアーの動きを見ながらアクションをコントロール」
そのためにはルアーの視認性が重要。
遠藤「自分はリーダーも色付き。コノシロなどナチュラル系のカラーを使うときに見やすくなります」
釣り場は「コノシロ」がいればベスト! ベイトを追い詰める壁にも勝機あり!!
漁港や運河、サーフなど活躍の場は多岐にわたる
実釣取材はサーフでも実施。
遠藤「ワンド状の地形でコノシロが接岸してたまりやすいエリアです。今日は海が荒れ気味で、コノシロの気配がないですね。ランカーシーバス船も一艘しか浮いていない」
やはり秋はコノシロの存在がマッチ・ザ・ベイトという観点からも釣り場選びのキーになる?
遠藤「出る確率が上がります。撃つ場所が絞り込めるという意味でも釣りがしやすいです」
有効なシチュエーション其の1:コノシロなどの大型のベイトの群れ
秋のランカーシーバス船が狙うのがコノシロ付きのシーバス。岸から射程圏内に入ればオカッパリでもチャンスがある。
遠藤「漁港やワンド状のサーフは岸近くにコノシロが寄ってきやすいです」
漁港、サーフでコノシロを求めたが、その姿はなし。遠藤さんは運河や漁港のピンスポット撃ちに攻め方を切り替えた。護岸の壁際などショートレンジでタイトに撃つスタイルは、まるでバス釣りのよう。
有効なシチュエーション其の2:流れが出やすい漁港
遠藤「秋は台風などの影響もあり、漁港にまとまってベイトが入りやすい。とくに出入り口が複数ある港は流れが出やすく、ビッグペンシルベイトで喰わせやすくなります」
遠藤「シーバスがストラクチャーに潜んで、ベイトを壁に追い詰めて喰っていますからね」
レギュラーサイズも含めてペンシルベイトは、オープンウォーターで広範囲から集魚するイメージが強いが、それだけではない?
遠藤「ビッグペンシルベイトは、小場所のピン撃ちでも有効です。」
有効なシチュエーション其の3:ベイトを追い詰めて捕食出来る壁
コノシロが居ない状況で、遠藤さんはストラクチャー際を攻撃。
遠藤「シーバスは壁に追い詰めて捕食する習性を持ちます。ストラクチャーはシーバスの隠れ家にもなる。壁に追い詰めてという意味では潮目も見逃せません」
実釣取材時は活性が低く、ワンバイトで、惜しくもシーバスはゲットならずだったが、その後好釣果を上げている模様!まだまだメガドッグの季節は終わらない!! 晩秋もビッグペンシルベイトで大きな感動を味わってみはいかがだろうか。
遠藤さんのメガドッグの釣りは下記動画も参考にするべし!!
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