かつてメガバスCEOである伊東由樹さん自身が渡り、精力的に営業や制作を行っていたバスフィッシングの本場・アメリカ。彼の地では、メガバスはアメリカのメーカーであると勘違いしているアングラーもいるのだとか。そんな言わばもう一つの故郷とも言えるアメリカ発のルアーが2021年、日本に上陸を果たします。その名も『ワンテン+1 Jr.』。今回は、そのプロトタイプモデルのテストから使い続けているUSAプロアングラー・クリスザルディン氏にお話をお聞きしました。
【プロフィール】
Chris Zaldain(クリスザルディン)
バスフィッシングの本場・米国で行われる最大級のトーナメントBASSMASTER。そのトップカテゴリーであるエリートシリーズに9年参戦し続ける強豪アングラー。琵琶湖に似たカリフォルニアのクリアレイクをホームとし、強風が吹き抜ける岬や崖沿いに6inと8inのマグドラフトを投げ込むようなストロングスタイルを得意とする。「賢く歳を経たバスに大きなスイムベイトをバイトさせるには、アクションとキャストの角度が重要」というのが彼の持論だ。
USAプロも太鼓判を押す『ワンテン+1 Jr.』とは?
【スペック】
●全長:98mm
●重さ:3/8oz
●タイプ:サスペンド
『ワンテン』は日本はもちろん、世界で活躍しているキングオブジャークベイトだという認識がありますが、その言わば派生形である『+1 Jr.』はどういったルアーなのでしょうか?
クリス「実はワンテンシリーズの中でも潜行レンジの深い『+1』がお気に入りなんですが、『+1 Jr.』はその名の通り、形状・アクションはオリジナルを踏襲しつつも小型になったダウンサイジング版。アメリカの他の多くのジャークベイトよりもコンパクトでありながらも、深いレンジを攻略可能なジャークベイトなんです!」
コンパクトになっている、というのは何か利点があるのですか?
クリス「私が出場しているようなトーナメントを含め、ハイプレッシャーなシチュエーションでの使用に適しているんですよ」
週末に人が集まる人気フィールドでの活躍も期待できそうですね!
灼然の激タフコンディションで2kgオーバーが陥落!?
『ワンテン+1 Jr.』はテスト段階から使用されていると聞いておりますが、いつ頃から触られていたんですか?
クリス「初めてプロトタイプモデルが手元に届いたのは2020年の9月頃でしたよ」
テストする時期として適切な時期に送られてきた、ということですかね。
クリス「むしろ逆で、本来であれば9月は、バス釣りのシーズンとしては最も厳しい時期なんです。というのも、私が住んでいるアメリカの南部のその時期は気温・水温共に高く、ベイトフィッシュ(シャッド)のサイズも小さいからなんです」
あれ? ということは深く潜って、コンパクトな『+1 Jr.』ならハマるタイミングではあったんですね。
クリス「そうなんです! 結果から言いますと、普通は厳しいシチュエーションでしたが、『ワンテン+1 Jr.」のプロトタイプを使って5lb(2キロオーバー)をキャッチしているんです!」
おお! やっぱり!!
その話、もっと具体的に教えていただきたいです!
クリス「釣れたのは、テストにでかけた初日の最初のエリアで、風の当たる水深5mでドロップオフする岬でした。GPステインリアクションOBをロングキャストして、速めのジャーク&リトリーブをしていたところ、わずか10数投目でヒットしたんです! 本物のベイトフィッシュだと思ったのか、頭からすっぽり飲み込まれていましたよ(笑)」
すごいです! まさしくワンテン+1 Jr.だから捕れた魚って感じですね!!
オススメタックル
最後に、クリスザルディンがワンテン+1 jr.を投げる際に使っているタックルを紹介!
スピニング
●ロッド:オロチXX F4-68XXS Ronin
●リール:3000番クラス
●ライン:PEライン15lb+フロロ10lb
スピニングタックルは、日本未発売のオロチカイザのスピニングモデルとなるオロチXXのRoninを使用。
ロッド、3000番のリール、0.8号相当のPEラインと相まって遠投性能は抜群! 広大なアメリカのフィールドを探っていく釣りにピッタリなセッティングです。
ベイト
●ロッド:デストロイヤーP5 F4Ronin-65X ワンテンスティック
●リール:150番クラス
●ライン:フロロ10lb
キャストアキュラシー、ジャーキング動作の容易さなどのメリットが際立つベイトタックルでは、日本でもお馴染みのワンテンスティックを使用しているとのことです。