7月31日(土)、W.B.S.プロである草深幸範さんとともに霞ヶ浦へ。岸釣り取材では何度も足を運んでいますが、バスボートでの出動は約2年ぶり!? しかもその、2年前も草深さんだったというw
【Profile】
草深幸範(くさぶか・ゆきのり)
W.B.S.を主戦場とし、A.O.Y.、クラシック、スーパー3デイズのタイトルすべてを複数回獲得。2017年にはジャパンオープンで初代チャンプに輝いている。ストラクチャーフィッシングを得意とするが、シャローゲームにも長けた死角無きプロフェッショナルだ。
霞ヶ浦本湖は本当に釣れないのか?
今回は明確なテーマがひとつあって、いま現在の本湖の状態・状況を検証すること。
最近の霞ヶ浦水系では、桜川、小野川、新利根川といった水量の多い流入河川で好釣果を耳にしますが、本湖の話がとんと聞かれない。しかもそうした河川では数こそ釣れるけれどレギュラークラスがほとんどなのだとか。
それはそれで喜ばしいことなのですが、では、デカい個体はどこへ行ってしまったのか? そもそもいないのか?
1週間ほど前、短時間ながらボートを浮かべた際、草深さんは得意とする沖の浚渫エリアで “兆し”を感じたそうで、今回はしっかり釣り込んでみる、と。それを聞いて急きょ、取材をさせていただくことになったのであります。
ここは本当にカスミなのか? エルドラドじゃないのか?
結果から先に言ってしまいましょう。
アプローチ開始直後から、草深さんの操るロッド『スティーズ・ストライクフォース(DAIWA)』は曲がりっぱなしで船中12本!!
おそらく、皆さんの興味は「草深さんが何を使って、どう釣ったのか?」ではないでしょうか?
順を追って紹介いたします。
激浅フラットこそヘビキャロ!
まずはリグの詳細から。
ワームはボトムアップのブルスホッグ3in。
草深「時期的に小魚がメインレイクの浚渫に溜まるんですが、フラット上には甲殻類もいて、そのどちらもイミテートできるんですよ」
そして、草深さんが軸としているのはズバリ、ヘビーキャロライナリグ。
といっても、ディープを狙うわけではありません。ブレイク上の、岩盤と呼ばれる粘土質のハードボトム、場所によっては水深が50~60cmしかないシャローフラットをあえて21gのヘビーシンカー&ロングリーダーでテンポよく探っていくのです。
キモは縦さばきのロッドワークにあり!!
具体的には、浚渫ブレイクの沖側(深い側)にボートポジションをとり、フラット上へロングキャスト。
着底後(当然、あっという間です)はロッドを正面にかまえ、2時の位置からボトムの起伏をごつごつと感じ取りつつスーッと縦にさびきます。11時まで来たらラインスラックを巻き取りながらロッドを倒して1ストローク。
これを繰り返して横方向の動きで誘い、フラットを細かく輪切りにしていくんですね。
縦方向に操作することで、ボトムとラインの角度が大きくなり、根がかりしにくくなるというメリットが生まれます。たとえスタックしても、シンカーが重いのでテンションをゆるめるとぽろんと外れるケースが多々。この釣りもラインスラックの出し入れが大切であり、その意味でも縦さばきのほうがコントロールしやすいです。
『風が吹いていると縦方向のロッドさばきは難しくない?』と思うかもしれませんが、シンカーの重さはこの点に関してもアドバンテージを発揮。よほどの強風でもない限り、しっかりこなせてしまいます。
朝イチは1ストローク後のステイを、スラックを巻き取る間だけにしてリズムよく探っていた草深さんですが、フィーディングタイムが過ぎたと感じたら、ロッドを立てた後に少し間を置き、ステイを長くすることでさらに連発!! 快進撃は止まりません。
いうまでもなくタックルバランスも重要
ちまたではヘビキャロ使いとして知られる草深さん。何せ、スティーズのヘビキャロ用ロッド『ストライクフォース(DAIWA)』を監修しているくらいですから。参考までに草深さんのタックルは下記のとおりでございます。
試しに使わせていただいたところ…
『なんじゃこりゃ(ユーサク・マツダ風に)』
7ft2inだというのに、びっくりするくらい軽い。そしてボトムの感触が文字どおり手に取るように分かってしまう!!
そして!!
草深さんの指導のもと、記者も釣ってしまいました~!!
↑コレ、1260gあるんですが、草深さんの上5本を入れ替えることができない魚でした(-_-;)
「ワームならではの食わせの要素を備えながら、ハードベイトに近いスピード感で探っていける。ヘビキャロは霞水系だけじゃなく、琵琶湖でもリザーバーでも、覚えておくと絶対に役立ちますよ」と草深さん。
タフだと言われて久しい霞ヶ浦本湖ですが、いるところにバスはいて、釣る人は釣る!!
暑さを吹き飛ばす、最高にエキサイティングな1日でした。草深さん、ありがとうございました!!