『メタルマジックTG』はタングステン製のコンパクトなボディによる速巻きで、リアクションバイトが誘えるブレード付きメタルジグ。その使い方はいたって簡単。投げてボトムをとって巻くだけ。以上……これだけで十分釣れるが、より釣果を伸ばすため方法を紹介しよう。
巻きスピードは可能な限り速く! が基本
メタルマジックTG【アクアウェーブ】
●重量:20、30、40g
●カラー:20g(8色)、30、40g(11色)
●価格:20g(1,892円)、30g(1,980円)、40g(2,200円)※いずれも税込
メタルマジックTGの使い方は、キャストしてフリーフォールで着底させたらすぐに速巻きを開始。このときに青物などの他魚種が喰ってきたらスピードが足りない可能性が高い。出来るだけ速く巻き、小さなものをシュッと一瞬で通すことでサワラのスイッチを入れ、猛追させてリアクションバイトに持ち込むことが重要だ。
メタルマジックTGは全速力で巻いてもボディは回転せず、スイム姿勢が安定。速巻きでスイッチを入れたサワラに違和感を与えず、バイトに持ち込むことができる。反応がないときは1投の中で再着底を入れたり、巻き速度に変化をつけるのも効果的。
メタルマジックTGはサワラが沈んだときほど活躍
サワラがベイトフィッシュを海面に追い詰めてナブラが立てば、ミノーが有効。サワラは群れで動いているため、ナブラの下にも多くのサワラが居る可能性が高い。ところがナブラが収束すると、ミノーの釣りは一時休戦。
メタルマジックTGは、全層探れるためナブラがなくても勝負でき、魚の活性が下がったとしても小型ボディと速さでリアクションバイトを引き出すことができる。カタクチイワシなど小型ベイトフィッシュを捕食しているときはマッチ・ザ・ベイトの観点からも有効だ。
ディープレンジに対応した50g、60gサイズも追加予定!
メタルマジックTGは水深や潮の流れの速さに応じて、着底がわかる重さをセレクト。現状はマックスウェイトが40gだが、相模湾など40gでは太刀打ちできない水深のエリアもある。そこでもっと重いメタルマジックTGがあれば、の要望に応えて今秋、追加サイズがリリースされる。50gと60gで、サワラだけでなくマダイなど深場のターゲットも視野に入れたウェイトだ。発売は10月予定。
マイクロベイトを捕食する青物やマダイにも威力を発揮!
メタルマジックTGは、コンパクトさが大きな武器。極小ボディは、サワラ以外のターゲットにも当然有効だ。秋にサワラと同じエリアで狙える人気のターゲットが青物とマダイ。サワラはマイワシなどルアーより大幅に大きいベイトフィッシュを捕食しているときもメタルマジックTGに反射的にアタックしてくるが、青物やマダイはベイトフィッシュのサイズが如実に釣果を左右する。
小型のカタクチイワシなど、マイクロベイト捕食時にメタルマジックTGが有効。使い方も速巻きはもちろん、ブレードがテロテロ回るくらいのリトリーブでも喰ってくる。マダイ狙いならただ巻き中にフォールを織り交ぜるのも効果的だ。
東京湾のシーバスにもテールスピンジグのただ巻きやリフト&フォールは実績が高く、メタルマジックTGで攻め方を変えれば、サワラとシーバスの釣り分けが楽しめる。
サワラの鋭い歯によるリーダー切れも防ぐ、高速巻き
メタルマジックTGに限らず、タングステン製メタルジグは、一般的なメタルジグより高価。サワラは歯が鋭いためリーダー切れによるロストを避けたいのが釣り人の心情だ。ルアーの先にワイヤーを付けたくなるが、「ワイヤーは入れないほうが良いです」とはメタルマジックTG開発責任者談。明らかにアタリが減るということだ。
そしてメタルマジックTGの速巻きは、「リーダーを切られる心配はほぼない」とも。
理由は次のとおり。ミノーのジャークやメタルジグのシャクリは、ルアーの動きが不規則だから喰い損ねが生じ、リーダーがサワラの歯に触れて切られることがある。対してメタルマジックTGは、高速域の等速直線運動。
サワラは目標を定めやすく、追尾してテール側をガブリと噛むから喰い損ねが少なく、リーダーが歯に触れにくい。釣果を出してルアーのロストも防げるのが速巻きリアクションの釣りなのだ。