ベイトタックルで楽しむサワラ釣り『ビームス・クローラ6.6L+(フィッシュマン)』はジャーキングもOKなバーサタイルロッド!



サワラ狙いのボートキャスティングゲームにベイトタックル ……スタイルにこだわった趣向性の高いタックルセレクトかと思いきやそれでけではなかった。「実釣で有利な面がたくさんあります」というのは、東京湾でベイトロッドを握りボートサワラを楽しむ小笠原健太さん。ご自身の愛竿とボートサワラにおけるベイトタックルの有効性を解説いただいた。

解説はフィッシュマンのテスター小笠原健太さん!

【Profile】

小笠原健太(おがさわら・けんた)

渓流からオフショアまでルアー釣りはすべてベイトタックルで楽しむ若きマルチエキスパート。大型釣具チェーン店のキャスティング横浜磯子店に勤務し、幅広い釣種に詳しく、タックルを見る目も確か。ベイトロッドメーカー『フィッシュマン』のテスターを務める。

『ビームス・クローラ6.6L+』は取り回しやすいレングスと先寄りの調子がボートサワラにマッチ

『ビームス・クローラ6.6L+』を紹介いただく前に、小笠原さんのボートサワラのフィッシングスタイルを聞いておこう。

小笠原「東京湾でレンタルのプレジャーボートやチャーター船を利用しています。小型のボートからミノーを投げる東京湾ではポピュラーなスタイルです」

ボートサワラはスピニングタックルが主流ですが、小笠原さんはベイトタックル。その理由は?

小笠原「一番は好きだからということになりますが、メリットもたくさんあります。まずビームスシリーズのロッドは、しなやかできれいに曲がります。クローラは6.6L+、8.3L+、9.2L+の3機種ありますが、ビームスシリーズの中では比較的先調子で、負荷がかかるとティップがキュッと入ります。しなやかだけどシャキッとしていて、ベリーは張りがあり、さらに負荷がかかるとティップ側からきれいにベンドしていきます」

クローラの中で6.6L+のレングスと調子がボートサワラに向く?

小笠原「そうですね。そもそもクローラ6.6L+はバスやトラウト、ボートシーバス、タイラバなど本当にバーサタイルに使えます。ロッドワークでルアーを動かす釣りも、巻く釣りもできます。だから東京湾のサワラのボートキャスティングで、とくにミノーイングにマッチします」

ジャーキングは御手の物! 飛距離はスピニングと遜色なし

ビームス・クローラ6.6L+の調子がボートサワラに向く。具体的には?

小笠原「クローラ6.6L+は、ロッドワークを多用する釣りに向きます。しなやかだけどシャキッとした先調子だから、ルアーをちょこちょこ動かすなど小技が利かせやすい。サワラでいうとミノーのジャーキングです。あと負荷がかかるとキュッとティップが入るから、ミノーの速巻きでもバイトを弾かずのりやすいです」

スピニングタックルと比較すると、飛距離が気になるところですが?

小笠原「スピニングより飛ぶとは断言できませんが、自分の感覚だと飛距離はスピニングと遜色ありません。ゼロバックラッシュ、ロングディスタンス、ハイアキュラシーがフィッシュマンのベイトロッドのコンセプトで、投げやすくてライントラブルも少ないです。逆に手返しの良さやパワーなど、ベイトタックルのメリットをいかしてボートサワラが楽しめます」

『ビームス・クローラ6.6L+』


グリップ周りはメタルとコルクで構成された趣のあるルックス。径が細いリールシートを採用し、疲労を軽減する効果も盛り込まれている。

全長:198cm
自重:143g
継数(本):3
仕舞寸法:75.7cm
ルアー:6~28g
ライン:PE1~3号
価格:47,800円(税抜)


しなやかなティップを搭載。「ミノーのジャーキングがしやすいです。乗合船などでアンダーハンドでキャストするときもルアーのウェイトをのせて飛ばせます」

【メリット1】キャスト精度

跳ね=動くピンスポットを高精度で撃てる

小笠原「ボートサワラは、サワラが勢いよく捕食して水面に飛び出す跳ねを狙って撃つことがあります。跳ねは海原にある動くピンスポットなので、キャストの精度が重要。アキュラシーはスピニングよりベイトタックルほうが優れていますからね」



【メリット2】手返しの良さ

突然現れる魚の気配に瞬時に対応可能

小笠原「突然、ボイルや跳ねが起こってもベイトタックルはクラッチを切ってすぐに投げられる。ボートサワラはキャスト数が釣果に結びつくので、手返し良く投げられるベイトタックルが有利です。巻く力が強いのでファイト時間もスピニングより短縮できます」

【メリット3】キャッチ率の向上

曲がるベイトロッドで身切れを防いでバラシを軽減

小笠原「クローラ6.6L+の話になりますが、ティップが入るからミノーの速巻きでバイトを弾かずのりやすいです。サワラの口周りは肉質が柔らかく、かかりどころによってはちょっと強引なやりとりをすると身切れでバラすことがありますが、クローラ6.6L+はしっかり曲がって粘るので、キャッチ率が上がります」

【メリット4】太めのロングリーダーが使える

約4mのロングリーダーで効率の良い釣りを展開

小笠原「フィッシュマンのロッドは、全長×2までリーダー長がとれると謳っています。クローラ6.6L+は198cmなのでリーダーは約4m。しかもベイトタックルは、キャスト時のリーダーのガイド抜けが良いから太めのロングリーダーでも飛距離に影響しにくい。僕は25lbから30lbを使いますが、サワラ狙いのスピニングタックルでリーダーを4mもとったら飛距離は落ちるし、ライントラブルが多発するはずです」

なぜ太めのロングリーダーが良いんですか?

小笠原「太いほうがサワラの鋭い歯で切られにくく、長いとルアーの結び目付近が傷ついたら切って結び直しが繰り返せる。時合いでアタリが連発。ルアーを結び直したらリーダーが短すぎて時合いの逃す、という心配がありません」

小笠原さんのタックルセッティング例を参考にタックルを組めばベイトボートサワラにトライできる。

タックルセッティング例

ロッド:ビームス・クローラ6.6L+(フィッシュマン)
リール:モアザンPE1000XH-TW(DAIWA)
ライン:アップグレードX4 1.5号(エックスブレイド)
リーダー:グランドマックスショックリーダー32lb(クレハ)