エバーグリーン初のファンイベント『エバーグリーンフェストat富士見池』開催レポート



5月14日(土)に茨城県の北浦に隣接したバス管理釣り場である「第二富士見池」で開催されたエバーグリーンフェスト。現地で実際に釣りをしながら、エバーグリーンプロスタッフから直接、バスフィッシングのレクチャーを受けることができるという他に類を見ない参加型イベント。今回、イベント当日の様子や各セミナーのレクチャー内容をご紹介します! 残念ながら参加できなかったエバーグリーンファンは要チェックですよ!

会場は第二富士見池(茨城県)

茨城県の湖である霞ヶ浦。その一部である北浦のほとりにあるのが、富士見池。バスが狙える貴重な管理釣り場で、休日には多くのアングラーが訪れる。
  • 住所:茨城県潮来市釜谷731
  • 定休日:火曜日・第3月曜日(祝日の場合は営業・翌日休業)※但し月曜が祝日の場合は営業
  • 営業時間:ブラックバス管理釣り堀「富士見池」7:00~17:00

【開会前】雨の中でもファンが続々と会場へ

当日の受付開始は6時半。エバーグリーン初のファンイベントということもあり、6時を過ぎる頃にはお客さんの車が続々と会場入り。気づくと駐車場はいっぱいに!

中には名古屋や大阪から来られたというお客さんもチラホラと見受けられました。

参加者一人ひとりには参加賞が配られました。エバーグリーンフェスト限定のマフラータオルやB-TRUEオリジナルの虫よけスプレーなど豪華な景品がドサッと! ファンへのホスピタリティに溢れていて、これだけでも来る価値のあるイベントだと思います!

参加賞をもらったお客さんは大変満足していました。

【開会式】

昨晩から降り続いている雨は午前中には止む予報。とはいえ、運営サイドも大事を取って約1時間のレイトスタートとなりました。

お客さんの受付がすべて完了した後に、開会式が開催されました。

シトシトと雨が降り続く中、ファンの前に菊元俊文プロが登場! 各テスターさん共々、朝イチのご挨拶タイム。

「皆さん、おはようございます。今日はあいにくの天気やけど、怪我のないよう楽しく釣りをしましょう! プロもたくさんいるので、気軽に声かけしてくださいね」。

フリーフィッシングタイム

本来は午前中にプロスタッフからのセミナー型レクチャーが開催される予定でした。しかし、雨の影響により、当初午後からのプログラムであったフリーフィッシングを先行する流れとなりました。

午前中の雨で魚の活性があがったのか、皆さん、次々にバスをゲットしている様子。オライオンなどのエバーグリーンロッドでグッドコンディションのバスを連発! プロスタッフに話しかけたり、質問したりしている人も多くいらっしゃいました。

プロによるフィッシングレクチャー開幕

雨足が落ち着いてくる中、2時間ほどフリーフィッシングを行った後には、待ちに待ったプロによる現場型セミナーレクチャータイムです!

気になるセミナーの内容は「ビッグベイト」「ライトリグ」「巻きの釣り(ハードベイト)」「撃ちの釣り(ソフトベイト)」の4種。

池を4分割にし、それぞれのテーマごとに時間を区切ってローテーションしていくという、斬新なシステム。各テーマに割り当てられたプロの方々、それぞれ得意の分野ということで、1ステージあたり約40分の非常に濃い内容のセミナーが行われました。

ひとつの池を分割してそれぞれのコーナーにて解説。ルアーをキャストしながらの現場型セミナーは、室内では絶対に行えない…ある意味、理にかなったスタイルだ。

ビッグベイト

講師紹介

【Profile】

島田一也(しまだ・かずや)

兵庫県出身。通称「サタン島田」。でかバスの聖地・池原ダムに通い続けて20年余。自身が開発したバラム(マドネスジャパン)を中心にジャイアントベイトの釣りを得意とする。

【Profile】

八田真宏(やつだ・まさひろ)

房総半島リザーバー系をメインに活動しているフィールドスタッフ。バラムなどのビッグベイトゲームを得意とするビッグフィッシュゲッター。スポットで琵琶湖ガイドも営む。

バラム300を使ったビッグベイトゲームの組み立て方

ビッグベイトコーナーでは、「サタン島田」こと島田一也氏によるバラム300(マドネスジャパン)の効果的な使い方や、釣りの組み立て方についてのレクチャーが行われました。

島田「俺がバラムで1番オススメしている使い方が、高速巻き。バラムをキャストして、回収するぐらいのスピードで手前に巻いてくる。俺はどこに行ってもこの釣りなのよ。逆に言うとこれしかできない。この釣り方を関東の人にオススメすると、『投げる竿が無いし、霞では釣れないので』と言われるけど、騙されたと思って一度やってみなさいな(笑)。今までの釣りの概念をぶっ壊すような恐ろしい光景が目の前に広がるから、絶対に」

池原ダムのでかバスハンター「サタン島田」氏の話を真剣に聞き入るファン。

島田「あと、意識してもらいたいのは、岸際を通すということ。所説ありますが、バスの捕食ポイントは、トップ、ボトム、岸。この3つのエリアはどれもベイトが逃げる道が無いんですよ。フィッシュイーターはそういった場所に追い込んで捕食するんです。だから何もないオープンウォーターで、エイトトラップ(R)しても無意味なんです。まずはベイトが逃げられないシチュエーションを作るということが大切やね」

島田「岸とトップという2つの壁を作ってあげるとより効果的です」

島田「正直、エイトトラップ(R)の釣りは俺のメインストリートではないんですよ。食い損ねたバスに対しての最後のヒト押し的な要素が強いのでね。

俺が好きなのは早巻きの釣り。後ろからものすごいスピードで追いかけてくるのが丸見えやし、その状況がメッチャエキサイティングやねん。亀山ダムでも後ろから追いかけてくることが何回もあったからね。そういう意味では、関東地方の人たちがメインのこのメンバーの中で、この釣りを間近で見たことある人って一人いたらええほうやと思うわ。

ちなみに、エイトトラップ(R)をするときはできるだけ滑らかに動かすようにしてほしい。バスはルアーが食べ物か食べ物じゃないかというのはすぐ理解するので。早巻きして追ってきたら、その流れのまま持ち手をグリップエンドに持ち替えて、なるべく自分から離して、遠くでエイトトラップ(R)をすることがキモですね」

島田「中腰でなるべく遠くでエイトトラップ(R)するように心がけましょう」

島田「とにかく是非池原ダムに来て欲しい。あんなにすべてが釣れそうなフィールドなかなかないので。オンラインサロンもやっているので、そちら入っていただくと、いろいろな情報をお伝えできると思います。次は八田君に亀山ダムでのバラムの使い方について語っていただきましょう」

八田「亀山ダムでバラムを使って四季問わず釣りをしているんですけど、冬以外は必ず釣果が出ていい思いをしていますね。亀山ダムって大きな魚が沢山いるんですよ。ただ、なかなか釣るのが難しかったんですけど、バラムに出会ってから、60cmを超えるようなモンスター級のバスも釣れるようになりました。

使う場所はレイダウン、立木、浮いている流木、浮いている丸太などを狙うことが多いです。基本的には島田さんと同じでショアラインを高速巻きで、出てきて食わなければエイトトラップ(R)で食わせることが多いですね」

八田「でもあれだけ人が多いフィールドですので、そんなに簡単には食わないことがほとんどなんですよ。だから僕に関しては、釣れるだろうと信じている場所を何度も何度も入り直します。1日のうちに同じところは1、2時間開けて入り直して魚のタイミングにコチラが合わせていくというアプローチをします。

今年の3月に50アップを釣ったんですけど、そのバスに関しては入り直して2回目にキャッチしました。

あれだけ人が多くて、超ハイプレッシャーフィールドなのでチャンスは少ないかもしれないですけど、一日信じてやりきることができれば、でかバスが出るので諦めずに投げていただければと思います!」



ライトリグ

講師紹介

【Profile】

菊元俊文(きくもと・としふみ)

大阪府出身。1997年初代JBワールドシリーズチャンピオン。2002年よりトーナメントを離れ、現在はエバーグリーンのプロデューサーとしてルアー、ロッドなどの開発に専念。

サポートスタッフ

【Profile】

黒田直希(くろだ・なおき)

茨城県出身。霞ヶ浦水系をホームグラウンドとしながら、関東を中心に活動するフィールドスタッフ。JBマスターズにも参戦する、期待の若手アングラー。目標はTOP50昇格!

【Profile】

正木敦(まさき・あつし)

千葉県出身。学生時代から霞ヶ浦での釣りに親しむ。JBマスターズ他、霞ヶ浦水系での試合に参戦するフィールドスタッフ。過去、JBII霞ヶ浦戦では兄弟ペアで優勝経験あり。

オライオンを使った菊元流ライトリグ

菊元「1番使いやすくて、しかも最高級だと自分が思えるモノを、採算度外視で……予算のことを一切考えずに作ったのがオライオンという竿です。発売からすでに2年が経ちましたが、コンバット史上最高のロッドをラインナップすることができたと自負しています。

今回ライトリグのセミナーということで、ココに出来たてのオライオン・スピニングが2本、ブラックガーディアンとフリーウィルという……それぞれ6ft5inのMLと6ft3inのULがありますので、是非触ってその最高度合いを体験してみてくださいね」

菊元「感度、キャスタビリティどれをとっても最高の出来栄えなので、是非試投してみて下さいね」

菊元「今回はスピニング解説ということで、菊元的には滅多にないシチュエーションなので、ある意味貴重ですよ(笑)。ということで、せっかく来ていただいた皆さんには、僕が最近、特にフィールドで感じていることをいくつかお話ししたいと思います。何か一つでもいいので、覚えて帰ってほしいかな、と」

菊元プロがライトリグを語る貴重なシーンに真剣に聞き入るファン。

菊元「これは、ライトリグに関わらず、ラバージグやゼロダンでも一緒なんですが、通常、バス釣りって、ルアーを投げて巻いてくるときなど、先に糸がきて最後にルアーがついてくる。これが通常のバス釣りの流れ。

投げてボトムに沈めて…例えば、そこでバスがついている石に引っかかったとします。外れるときにはルアーがヒラを撃ちますよね。でもその前に、ラインが先にバスの目の前を通るので、不用意にラインを張ったりしていると、そこで見切ってしまうことがほとんどなんです。だから、着水ポイントは一緒でも極力ラインをバスの目の前に落とさないようなアプローチでヒラを撃たせることが大事になってくるかな」

菊元「ラインの存在は人間も気づくけどバスも気づきます」

菊元「宇治川などにみられる流れの速い河川だと、ラインの存在を消せる釣り方でいうとドリフトが1番なんですよ。ドリフトのような流す釣りの場合は、ワームから流せるようにキャストすること。ゼロダンやフリーリグの場合はワームが先に流れるようにシンカーを調整することが大事やね。流れていくけど適度に岩に引っかかるぐらい。シンカーが重すぎるとラインから先に流されてしまうので気を付けて。

あと、これはベイトタックルの話ではありますが、根掛かりハズしのお話。巻いていて引っかかりました。引っかかったら、ラインを引っ張って、勢いよく放して外したりしている人がいますが、外れる確率がもっと高い方法があります。根掛かったあとロッドをできるだけ高く上げて巻き、ラインが一瞬張った瞬間にグリップエンドを空いている方の手で手前奥にトンと押し出す。すると、プンッと外れますよ」

菊元「ラインが張った瞬間に押し出すのがコツです」

菊元「あと、もうひとつ。釣れる人と釣れない人の差。

これはジグやライトリグ、ゼロダン、そしてテキサスリグなどボトムを釣るスタイルなら一緒。よく『殺気が出てるから釣れませんわ』って言うけど、殺気が出てるという意味の解釈としては、だんだん自分自身が前のめりになって、無意識にラインが張られていることを言います。

ラインを張ると、ルアーがある底面から30~45度ぐらいの角度でラインの軌道が立ちますよね。これって、立っただけでバスが警戒してバイトがなくなりますからね。ライン張ってたら、人間も分かるけど、バスも分かりますから。

ラインスラックは、少し弛んだ状態でいいですわ。これでアタリが取れるのがオライオンのいいところ。仕事柄、自分が釣りしている姿をよく動画で見るんやけど、これだけのラインスラックを出していても、バスが食った気配を瞬時に感じてアタリを取っている自分がいるんですよ。バスがラインを感じずに違和感なく食ってくれるアタリを感じ取れるのは、まさにオライオンのおかげですワ」

菊元「よく、マル飲みされている状況をプラスに捉えがちやけれども、実はそれってアタリが分からないからそうなるのがほとんどやからね。飲まれるまで気付かない、っていうね。だから、アタリが欲しいなぁって思う状況では、殺気を出さずにポケーッとしておいてください(笑)。しばらくスマホとか触ってたら、そのうちアタリがくるでしょう。そういうことなんですワ」

黒田「ティップのしなやかさ、バットの張りの良さ、軽さなどすべてのバランスが取れたロッドがオライオンですね」
正木「フリーウィルはボトムの感知能力が優れているので、ダウンショットやネコリグなどのボトムを取る釣りにはうってつけです」

巻きの釣り(ハードベイト)

講師紹介

【Profile】

関和学(せきわ・まなぶ)

東京都出身。2016年JBクライマックスエリート5で優勝等、JBでは数々の優勝経験を持つ。現在はW.B.S.に参戦中。ルアーメーカー「ウォーカーウォーカー」プロデューサー。

【Profile】

飯田秀明(いいだ・ひであき)

千葉県出身。霞ヶ浦水系がホーム。W.B.S.やJB、NBCチャプターなどに参戦し、数々の入賞実績を残す実力派。2018年にはJB霞ヶ浦、JB2霞ヶ浦の両シリーズでA.O.Y.を獲得。

【Profile】

小島貴(こじま・たかし)

霞ヶ浦水系がホームグラウンド。2017年W.B.S.クラシック優勝、2020年W.B.S.のA.O.Y.を獲得等、数々の入賞成績を収める。「こだわりの巻き」を提唱するアングラーのひとり。

巻き物の代表格「スピナーベイト」の使い方

関和「この講座では巻き物のレクチャーになるんですが、主に小島と飯田のエキスパート達に解説してもらいます。僕は2人の引き立て役として途中でチャチャを入れる係ですので(笑)。ということで、早速小島くんから始めましょうか」

小島「僕はスピナーベイトの使い方を皆さんにレクチャーしたいと思います。そもそもスピナーベイトって巻いているだけで釣れるシンプルなルアーなんです。ただ、シンプルなだけあって、ちょっとした工夫やコツをつかむだけで釣果が変わってきます。今回はDゾーン3/8ozのダブルインディアナを例にとって解説していきますね。

これはどの釣りのスタイルでもそうなんですが、とにかく丁寧に探るというのが一番大切になってきます。それで言うと、まずアプローチの段階から気を付けましょう。巻き物といえども、着水音をバシャッと出さないのがポイントです。着水した瞬間からバスとの勝負は始まっています。スピナーベイトの特徴を生かすためにも、ブレードはすぐに回したいですしね」

小島「キャスト数も大事ですけど、精度はもっと大事です」

小島「コツとしては、ルアーが水面に着く瞬間に糸を張ると、アングラー側にルアーが向くので巻きやすくなります。次に、巻き始めてからですが、漫然とただ巻くのではなく、一定のレンジを巻いてくることを意識する、ということが大事です。一定のレンジをトップからボトムにかけて探っていくことで、その日のバスのレンジを絞り込むことができるからです。

その時の注意点としては、リトリーブ時のロッドの角度を下げ過ぎないこと。ロッドを下げると、ルアーは自ずと潜っていってしまうので。そうやって一定のレンジを巻いてくることができれば、それだけで釣果は大きく変化してきますよ。

ちなみにスピナーベイトをやるときは、僕はML+クラスのロッド、オライオンのライトニングストライクを使用しています。手前でかけたときにもロッドがしっかり曲がってくれるので、バイトをはじきにくいという効果があります。ラインが出ていない分伸びが少ないので、近距離戦でもしっかりと曲がる竿がフッキングが決まりやすいですね」

関和「スピナーベイトのブレードの使い分けについてはどうですか?」

小島「僕がよく使うタイプとしては、ダブルウィローとダブルインディアナ。使い分けは、例えば霞ヶ浦や北浦でよく見かける石積みのような場所で、平行に長い距離を引いてくるときは、抵抗が少なくて早く巻けるダブルウィローを使います。ワカサギなどの、ベイトフィッシュを食っているなと思ったときにもダブルウィローをチョイスしますね」

小島「点の釣りと線の釣りでブレードを使い分けています」

小島「ダブルインディアナは、主に単体のストラクチャーを通すとき。連続した石積みとかのストラクチャーでも、角や脇だけ狙い撃つときなどはダブルインディアナを使っています。溝とか水門、杭などのスポットを確実に狙っていくのに適していますね。サーチ的な役割を兼ねて長く引くときはダブルウィロー、ピンスポットで狙い撃つときはダブルインディアナを使います」

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エバーグリーン(EVERGREEN)

苦手意識が高い「ジャークベイト」は通年使えるルアー

飯田「『ジャークベイト』っていう名前を聞くだけで、もしくは、皆さん実際に使っていて苦手意識を持たれている方、多いと思います。冬場や春先などの季節限定でしか使ったことがないという方がほとんどではないかと。しかし、ジャークベイトは実は通年使えるルアーだと自分では思っています。

今の時期……ポストからアフターにかけては特に魚がスローになっているので、止めて見せることができるジャークベイトはとても有効的なルアーになります」

飯田「霞ヶ浦でも通年使えるルアーのひとつがジャークベイトです」

飯田「ジャークベイトの釣りでよく見受けられるのが、強くジャークしてしまうこと。そうすると、ラインがフロントフックに引っかかってしまうことがよくあります。それって、ラインより先にルアーが進んでしまうがために起こる現象なんです。なので、ジャーキングアクションはそれほど強くなくても大丈夫です。まずは、竿先を軽く振り下ろすくらいの感覚で。ルアーを止めたときに出るラインスラックを回収するだけのイメージで巻いてみて下さい。

僕はエックスオーバーをジャークベイトの軸として使用しています。見た目はクランクベイトとシャッドの中間的なフォルムで、ジャークしたときに下方向の水押に加えて、横方向への水押しも強い印象があります。

90mmのボディに対してトリプルフックが3個もついているため、ショートバイトなどの食いが渋い状況下でもキャッチ率が大幅にアップするんです。根がかりが心配な方もいると思いますが、フックのシャンクが短いため、フックポイントがボディの外側に出ないようになっており、ロストしづらい作りになっています」

飯田「霞ヶ浦などの根がかりが多いポイントで特に威力を発揮します」

飯田「動かし方としては、水面から1mまでをジャークしてポーズの繰り返しです。スローフローティング設定なのでバスに食わせの間を与えてくれるんですよね。先に述べたようにそこまで強いジャークは必要なく、ラインスラックを回収する程度のアクションで使ってみてください」

関和「カラーバリエーションはどうしているんですか?」

飯田「ルアーの色って様々な種類があると思うんですが、もし皆さんが迷う状況に出くわしたのなら、自分が好きなカラーを使うのが1番いいと思います。これに限ると断言できます! 自分の中では間違いないかな、と。なぜかというと、自分の好きなカラーを使うとやり切れるから。たとえ釣れなくても、やり切る自信……コンフィデンスがあると必ず釣果もついてきます。コレは何のルアーでもそうなんですけどね。ちなみに僕はチャート系が好きです!」

飯田「僕のタックルボックスは何のルアーでもチャート系が多いですね」

撃ちの釣り(ソフトベイト)

講師紹介

【Profile】

沖田護(おきた・まもる)

利根川でのトーナメント(TBC)において2007年から昨年まで実に5回のA.O.Y.を獲得。利根川においては右に出る者おらずと言わしめる最強アングラー。ガイドとしても活躍中。

【Profile】

蛯原英夫(えびはら・ひでお)

霞ヶ浦水系がホームグラウンド。『カスミの剛腕』の異名をとるほどの撃ちの名手。W.B.S.プロトーナメントに毎年出場。レギュラー戦では優勝9回を誇る、正にカスミレジェンド。

【Profile】

増田哲(ますだ・あきら)

霞ヶ浦水系にて独自のスタイルを展開するプロスタッフ。JB戦やNBCチャプターなどのトーナメントに多数出場し好成績を残している。得意な釣りのスタイルは、ずばりワーム。

沖田「この講座では、撃ちモノ用として僕らがよく使うオライオンの69Hスターゲイザーというロッドがあるんですが、長さは一緒で、もうヒト段階ライトな設定の69MHムーンゲイザーというロッドについて、お話ししたいと思います。どっちがどうなのか、という皆さんの疑問にもお答えできればと思っています」

今までのヘラクレスもそうだったんですが、バットにパワーを持たせてやり取りするものなのですが、オライオンは軽くなって感度が良くなって、より一層曲がるようになりました。でも、パワーは全く落ちていないんです。ココがキモです!」

沖田「何が言いたいのかというと、ラインのポンド数を落とすことができるんです。MHのムーンゲイザーであれば8lbとか普通に使っちゃいます。フルフッキングしてもティップがしなやかに曲がってくれるので、そうそう切れるものではありません。

ちなみに、さっきまで投げていたのが、キッカーバグ 3.3in、ファットベイビーのリーダーレスダウンショット。これを使う上で1番大事なのが、カーブフォールはさせず、必ずフリーフォールをさせること。カーブフォールさせたくなる気持ちも分かりますが、ここは我慢(笑)」

沖田「少しでも違和感を出せば、瞬時にバスは気づいてしまいます」

沖田「それにしても最近のバスはまあまあ頭が良くて……それじゃ食わないことの方が多くなってきてるんですよ。ロングワームとかもそうなんですけど、着底したらワンテンポ待って、食わせる『間』を作ってあげることが釣果を伸ばすコツです。これから撃ちモノやる方は、そういうちょっとしたことを意識しながらやってみて下さい。その辺、エビちゃんはどんな感じ?」

蛯原「自分も落としてからしっかり沈み切るのを待ちます。そこまでは一緒。自分の場合は、例えば狙うスポットがブッシュだったら、その枝越しに入れて、倒れ込むまで待って、そこから立木の中に引っ掛けて誘いますね。そこでリフト&フォールを行うと、あるタイミングで根かかりのような感覚になるんですよ。実はそれがアタリ。そのタイミングでアワせるのが気持ちいいんですよね(笑)。

ていうか、そういった微妙過ぎる、とても繊細な違和感的なアタリも取ることができてしまうのがオライオンのすごい点。

自分はその攻めのスタイルを20~30cm刻みで撃っていきます。奥にも入れるし、手前にも入れる。最近はプレッシャーが高くて手前でなかなか食わないので、ブッシュの奥の奥に入れたりすることもあります。

そういった複雑なスポットで思いっきりフッキングすることもあるけれど、オライオンだとラインブレイクが本当になくなりましたね。これは地味に素晴らしいことなんですよ!」

蛯原「一つ一つのポケットを丁寧に探ることが大切です」

沖田「実際、そういった技術の進化で軽くて硬いロッドなども出てきていますが、やはりバランスが悪いモノだと、アワセた瞬間にラインブレイクを起こしてしまったりする場面も見受けられたりで…結局、ラインを自ずと太くせざるを得ない流れになってしまうんです。で、ラインが太くなってくると今のバスは食わないんだよね。口を使ってくれない。でも、細ければ細いでラインブレイクなどで獲れなくなってくる。そういったジレンマを見事に解消してくれたのが、このオライオンシリーズです。実際、オライオンになってから細くしても全然大丈夫になりました。エビちゃんの言うとおり、ラインが細くても安心していなせるようになりましたよ」

増田「霞ヶ浦ではバスエネミーの3.5inが鉄板なんですよ。ノーシンカーで使っていただくのも問題ないんですが、僕はネイルリグで使っています。霞ヶ浦というフィールドはとにかく浅いんです。その浅い霞ヶ浦でいかにフォールしている姿勢を見せることができるかが重要なんですよね」

増田「メインベイトがエビになるこれからの霞ヶ浦水系で威力を発揮します」

増田「このリグに関しては、フリーフォールよりもカーブフォールさせるほうがいい。より長い時間、フォール姿勢をバスに見せることができるので。バスがエビを食っているときはフォールしている物に対してすごく反応がいいんですよ。

そのセッティングですが、まずはバスエネミー3.5inのテールの上半分をカットします。そしてボディを上下逆にした状態で(テール下向き)ネイルシンカーを挿入。ボディ中心あたりにテール側から入れます。ストレートフックはテールから刺して、頭側に戻します」

増田「アクションは、着水させてからのカーブフォールで着底。着底したら、パッパッとロッドワークでアクションさせます。ラインは14lbと割と太めのモノを使っています。これからテナガエビの時期ですので、是非皆さんも使ってみて下さい」

豪華景品があたる大抽選会も開催

プロによるセミナーの後は、今回のイベント用に特別に用意された豪華景品……ロッドやルアーセット、アパレル&小物グッズなどが当たる大抽選会が開催されました。約80名の参加者ほぼ全員に当たり、皆さんご満悦!!

なんと菊元プロからは、非売品のオライオンキャップと過去の大会で実際に使用されたトーナメントシャツ、そして、今回のイベントのために菊元さんが自らチョイスした、EGルアーがぎっしり詰まったボックスとB-TRUEバンクスタイルヒップバッグのセットをプレゼント。見事当選されたファンの皆様、おめでとうございます!!

大盛況で閉幕したエバーグリーンフェスト2022

エバーグリーン初のファンイベント「エバーグリーンフェスト」は大盛況で幕を閉じました。午前中こそあいにくの雨模様でしたが午後からは晴れ間がさしこみ、帰り際は各プロと記念写真を撮るファンも大勢いらっしゃいました。

普段はなかなかお目にかかれないプロスタッフと一緒に釣りをしたり、レクチャーを間近で受けられたりとファンにとっては大変うれしいイベントだったと思います。

時期はまだ未定ではありますが、次回も開催予定とのこと。今回足を運べなかった全国のEGファンの皆さん、引き続き続報要チェックです!!