川島勉さんの新ブランド発表! その名も「BETO BETO」!



2022年7月1日、川島勉さんが新ブランドを発表した。ルアマガプラス編集部では、川島さんにインタビューを行いブランド立ち上げの想いと、気になる新製品について語ってもらった。

【Profile】

川島勉(かわしま・つとむ)

房総リザーバーを中心に活動するプロアングラー。2022年に自身のブランドを立ち上げ、より楽しくより釣れるルアーを世に送り出すべく邁進中。

ブランド名は「BETO BETO」

BETO BETOの意味

川島「ブランド名はBETO BETO(ベトベト)です。ベトベト、1度聞いたら忘れないでしょ(笑)」

あまりのインパクトの大きさに筆者も最初は戸惑いましたが、自身のブランド名を口にする川島さんは大真面目。

川島「ベトベトって言葉の印象、変えてやろうと思います。もちろんルアー業界もね」

――川島さんが立ち上げた新ブランド BETO BETO。そこにはどんな意味が込められているのでしょうか。

川島「英語で『be to』っていろんな意味がありますけど、『~したい』『~になりたい』というように、何かを成し遂げたいという『意志』の意味合いがあります。それに加えて『to be』という英語は『未来の方向へ矢印を向ける』ようなイメージがあって。それを重ねてBETO BETO(ベトベト)です」

――ロゴの『O』の部分が8になっていますが、これは?

川島「末広がりで縁起も良いし、横から見たら∞(無限)だし。末長く続くブランドであればという想いを込めて。下の英語は『好きなことやろうぜ、人生は1度きりだから』そんな感じのメッセージです!」

非常に印象深いブランド名の裏側には、川島さんらしい前向きな意味が隠されていました。川島さんはなぜこのタイミングで本業の美容師を辞め、自身のブランドを立ち上げたのでしょう。

BETO BETOを通じて川島さんがやりたいこと

「自身のブランドでやりたいことがありすぎます」と語る川島さん。

川島「楽しさを伝えたいんです、より多くの人に。いまバスって釣れないじゃないですか。自然が相手だから仕方がないんだけど。そうすると、釣りを始めた人や釣果を重視する人たちは、バス釣りから離れてしまう。でも、ルアーを投げるのが楽しいとか、好きな道具と一緒に自然の中に身を置くのが楽しいとか、そんなスタイルもあるんですよね。

バスじゃない魚を釣るのも楽しいし。それを、BETO BETOを通して自分らしく伝えられたらいいですね。だからソルトの釣りにも目を向けてもらえるような提案もしたいし、さらには日本だけじゃなくて世界に向けても発信したいんです」

川島「ブランドとしては、そんな『楽しさ』を発信するために、ルアー以外のアイテムもリリースしたいなと考えています。アウトドア用のギアだったり、アパレルだったり」

「若者の考えを受け入れること」を意識して

川島「ブランド名はもちろん、ロゴもこだわり抜きました。あえて釣りを感じさせないようにしています」

――自身のブランドを展開する上で、ほかに意識していることはありますか?

川島「川島で始まり川島で終わるのではなく、後の世代に続けていってもらいたいです。その時代の最先端の若い世代にブランドが受け継がれて、それこそ無限に続いていくような」

――ブランドは続くけれど、内部では世代交代という代謝がされるということですね。そうすればいつの時代もフロントランナーであり続けると。

川島「なので、若い人達の感性を受け入れることができる、耳を傾けることができる自分でありたいですね。ありがたいことに、自分の周りには、素直でカッコイイ若者がたくさんいるんです。アパレル関係者に美容師、ミュージシャンやスポーツ選手、芸能界で活躍するアイドルも。いろんなジャンルの若者が、釣りを通して自分と接点を持ってくれている」

ふたまわり以上も年の離れた若者と釣りをする機会も多いという。それが川島さん自身にとっての学びになるそうだ。

――川島さんのSNSを拝見すると、釣りではないジャンルの方々、老若男女問わず交友関係を大切にされているのがわかります。

川島「みんな良い意味で裏表がなくて、接するたびに勉強させてもらっています。そのとき感じる『そういう考えもあるんだ! 自分にはない感性ですごいな!』という気持ちを大切にしたいんですよ。若い人達の新しい発想を否定するとか、『今時の若者は……』みたいに自分の物差しだけで全て決めつけるってダサいじゃないですか。そんな凝り固まった考えの大人とは対極の存在でありたいですね」



BETO BETO第1弾ルアー

ジョイントルアー(プロト)

ジョイントルアーの最新プロト。ハイプレッシャーなフィールドのバスからも答えを聞かせてもらった自信作だ。

そんな川島さんのブランドBETO BETOからリリースされる予定の、最初のルアーがこちら。

川島「SNS等でも既に露出していますが、リップ付きのジョイントルアーが最初の製品になりそうです。今はプロトから本型に移行している段階ですね」

川島「ウエイトをいろいろ変更してバランスを調整しました」

――川島さんといえばこのジャンル。大きめのジョイントプラグには特に造詣が深いはず。どんなルアーに仕上がっているんでしょうか。

川島「ウォブルとロールが適度にあり、フラットサイド気味のボディでヒラ打ちさせやすく、水中ドッグウォークもできる。さらにはアングラーがアクションさせた後、ルアーが自発的に動いて誘ってくれる。現代のタフなフィールドでも釣れるバランスに仕上げたルアーになっています」

ジョイントルアーの歴代のプロトたち。ウエイトの他にもリップサイズの微妙な調整を重ねて、最新版に至る。

――バイトを誘う要素を、いくつも掛け合わせたルアーですね! 現代のタフなフィールドと言うと、亀山湖でも釣れるルアーってことですか?

川島「釣れます。房総リザーバーではバッチリでした。最近は釣れないって声が聞かれるフィールドみたいですが、釣れちゃいましたね」

現在の房総リザーバー、こと亀山湖で結果が出ているのであれば、日本のどんなタフなフィールドでも釣れると言えるでしょう。

フラットサイドのボディ

川島「このルアー、側面がフラットなんです。正面から見るとほら、ボディが丸くないでしょ。このフラットなボディ側面で、オイカワなどのベイトフィッシュのあのギラつきをイミテートします。ベイトがエサを食べる無防備な瞬間のアレです」

正面から見ると、フラットサイドということがよくわかる。細身ながらしっかり水を押してアピールしてくれそうだ。

ボディのフラット面が大きすぎず、ギラつきはまさにベイトフィッシュのサイズ感。フラッシング効果までマッチザベイトを意識した作りなんて、さすが川島さん。

ジョイント部分は独自の機構

川島「1点でのジョイントにしているところもこのルアーの特徴のひとつです。2点ジョイントだと、連結ボディの動きが制限されます。同じ方向にしか動かなくなってしまう」

ルアーの動きの要となるジョイント部分。川島さんが長年の経験から導き出したこだわり詰め込まれている。神は細部に宿るのだ。

――確かにそれは、ちょっと不自然な動きですよね。

川島「そう。でも1点ジョイントは本物のベイトフィッシュのような、しなやかな動きが再現できるんです。さらにボディの上下にも可動域が広がって、自発的アクションが生まれます。釣り人がアクションさせた後の余韻で、ルアーが勝手に動いてくれる。そしてここ、ジョイント部分のエイト環を二重にしています。1点ジョイントの課題である強度は、この方法で克服できました」

二重のエイト環で強度面も安心。障害物ギリギリを狙うアングラーにとって本当にありがたい仕様だ。

――なるほど、動きがしなやかなのに強度も高いんですね! このジョイント方法は他に例がないんじゃないでしょうか。

川島「確かに他のルアーでこの機構を採用しているものは見たことがないですね。エイト環を重ねるというシンプルながら効果的な方法です」

ジョイント機構ひとつにも、アイデアを盛り込んでいるあたりからも、そのこだわりの強さが伺い知れます。

後方部分のボディにも秘密が!

川島「後方部分のボディにも特徴があって、ジョイントルアーには珍しく、後ろのボディの端にもウエイトを入れています、浮力確保のため気室も十分にスペースをとったうえで。それによりキャスト時はテールを先頭にして飛んでいくので、飛行姿勢が安定し、より遠くに飛ばせます」

ルアーが回転すると飛距離も落ちる。それはバイトチャンス減にもつながる。そうならないための工夫を話す川島さん。

遠投して少し離れた場所を狙いたいときには嬉しいですね。しかも飛行姿勢が安定するということは、キャスタビリティーも高くなるということ。近距離で正確なキャストをしたいときにもその恩恵を感じられそうです。

川島「フックも実はこだわってまして、オーナーばりのST-46が最初からついています。太く、強く、よく刺さる。しかもソルト対応。なのでシーバスでの使用も、このままでOKです!」

テールのアイは使い手の遊び心を反映させられるポイント。バランスに注意しながら小さなブレードをつけてもいい。

川島「あとテール部分にフックアイが付いているんですが、用途に応じてリアフックの付け替えもありですね。障害物ギリギリにキャストしたい場合はテールにフックがない方が根掛かりにくいので初期状態のまま。ロール強めのアクションにしたい場合は、リアフックをテール側のアイに付け替えるといいです。状況に応じて使い分けてみてください」

フックひとつ変えるだけで、アクション変化も可能なんですね。本当に作り込まれたルアーだということがわかります。

どんな状況でも、力を発揮してくれそうなポテンシャル

川島「長さは約15cmで、重さは約37g。最終サンプルはこんな感じです。タイプとしてはスローフローティングなので、ウエイト調整もしやすいようになっています」

――コレは今流行りの移動距離の短い水中ドッグウォークにもバッチリ対応してる感じですね。フラットなボディ側面がここでも活きそうです。ちなみにどんな状況で使うのがいいんでしょうか。

川島「雨の後、濁りが入ったタイミングとかでは、このルアーは特に強いです。クリアな水だとしても水中ドッグウォークさせたりすると、バスがワラワラと湧いてきます。あとは先月アフターのバスも釣れたりして……」

房総リザーバーでの見事な1尾。アフター気味のデリケートなバスも、このルアーにはバイトせずにはいられなかったのだろう。

濁りのあるタイミングに力を発揮するうえ、ハイプレッシャーフィールドのバスや、アフターの気難しいバスにも口を使わせることができるとは、すごいというか、ユーザー的には非常に嬉しいです。発売はいつ頃でしょう?

川島「リリースは2022年9月末かな、順調にいけばですけどね」

他にも開発中のルアーたちが!

ギル型ジョイントルアー(プロト)

川島「この世にひとつしかないカラーリング。それがいいんですよ……。ま、塗る時間がなかったってのもあるんですけどね」
川島「フェザーフックな理由? んーヒレかな、ヒレ!」

動画で拝見しました。横浮きなのに、リトリーブすると縦泳ぎって、そんなこと可能なんですね!

川島「可能なんです。いろいろ工夫して、横浮き縦泳ぎになるようにしました。こういうルアーが欲しくて、独立前から自分のアイデアを基にテストを繰り返してきました。その発想がようやく形になってきた感じですね」

オリジナリティが溢れるルアー! 過去に例がなく、川島さんにしか作れない、そんな印象です。今まで釣れなかった種類のバスが釣れそうですね!

ダブルスイッシャー(プロト)

川島「これで魚を掛けたとき、ドラグゆるゆるで(笑)。バスを見たら明らかに50超えてるんですよ。デカかったなぁ……」
ルアーの額にはBETO BETOの文字。今後のルアー業界に風穴を開けてくれるはずだ。

川島「コレね、この前行った津久井湖で50アップが……綺麗にジャンプでバレちゃって(笑)。フックとかペラとか調整中です」

――バレたとはいえ、関東のハイプレッシャーリザーバーで、50アップに口を使わせたルアーとは! もう欲しいです。コレはいつ頃リリース予定なんですか?

川島「んー、未定! まだまだ納得いくところまで作り込みたいからね」

気長に待たせていただきます。プロト製品をテストする過程も川島さんのSNSでは見られるので、待ってる側も退屈しませんね!

そもそもプロトなのに、こんなに出しちゃっていいんですか?

川島「いいんです。自分はもうどんどん出しちゃおうと思います。皆さんに楽しさを届けていけるよう、新たなブランド『BETO BETO』で頑張りますので、応援よろしくお願いします!」

BETO BETOでの活動をスタートした川島さんは、とても楽しそうに今後の展開やルアーについて語ってくれた。

新作に関する発表や新たな取り組みは、川島さんのインスタグラムやYouTubeチャンネルで発信しているので、そちらも漏らさずチェックしてほしい。

インスタグラム(ben_kawashima)

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