サーフ・河口・磯! シーバス・ヒラメ・青物! 1本で何でもこなす『パワーマスターサンドウォーカーPMS1102S-M』(テンリュウ)



テンリュウのパワーマスターサンドウォーカーシリーズに、新たに11ftモデルが追加! こだわったのは抜群の飛距離を生み出す11ftレングスと、あらゆるターゲットを視野に入れたバーサタイル性能。このロッドの開発に深く携わった久保田剛之さんに実釣を通して解説していただきました!

【Profile】

久保田剛之(くぼた・よしゆき)

地元湘南を中心に活躍するアングラー。豊富な経験から導かれるランカーシーバス捕獲理論で、コアなファン持つ。サラリーマンとして働きながら釣りも極めるというスタイルに共感するアングラーも多い。テンリュウのフィールドスタッフ。

今回の実釣の動画はコチラ!

11ftは標準体型の人間が、一番飛距離を出すことのできる絶妙なレン

【パワーマスター サンドウォーカー1102S-M】

モデル名全長継ぎ数アクション仕舞寸法ルアーライン最大ドラグ自重価格
PMS1102S-M11ft2ファスト172cmBEST40g
MAX60g
25lb4kg209g44,000円
(税抜き)

長ければ飛ぶわけではなく、その釣りに適した長さというものがある

――まず、このロッドの開発のコンセプトはなんだったのでしょうか?

久保田「パワーマスターサンドウォーカーは、シーバス、フラットフィッシュ、青物など、何がヒットするかわからないというシチュエーションで、テンリュウブランクスの醍醐味を多くの人に知ってもらいたいというのがシリーズの始まりです。名前はサンドウォーカーですが、サーフに限らず、磯場や河口でも使いやすく、どんなターゲットがきても対応できるロッドということですね。9ft10inと10ft3inレングスのモデルがあるんですが、もっと遠投モデルがあってもいいよねと思っていたし、ユーザーからもそういう声が多くあったんです。それで開発がスタートした感じですね」

30~40gを中心としたルアーの最大飛距離を出すという中では、久保田さんが導き出した最適解が11ftという長さ。

――では今回のPMS1102S-Mですが、11ftというのはどのように導き出した長さなのでしょう?

久保田「ロッドは長ければ長いほど遠投するには有利。でも、日本人の標準的な体型から考えても、その飛距離に有利に働く長さというのは限界があります。長ければいいというわけではない。長くなりすぎると、ロッドを振り抜くことができずに飛距離が生まれない。私は子供の頃から投げ釣りをたくさんしてきたんですが、そういった経験からもこの11ftがちょうど良いって感じたんです。ちなみに、投げ釣り用の竿ってブランクスだけで売っているモデルもあるって知ってます? それは、自分でリールの位置もガイドも自分に合わせてつけてくださいねっていうことなんです。それくらい、投げ釣りの人はタックルセッティングに対してシビアに捉えているんですよね」

キャストのしやすさと操作性のバランスを追求することで、多くの人が使いやすいロッドとなっている。

――なるほど、11ftという長さは、一般的な体型の人がしっかり振り抜ける長さで、遠投できるちょうど良い長さなんですね!

久保田「そうですね、ただ長いだけでは疲れてしまうだけのロッドになってしまいますから。そして、ロッドは固くパワーを持たせれば重いものは飛ぶようになりますが、バイトを弾くようになってしまう。フッキングしにくいし、掛かってもバラしやすくなってしまう。ショートバイトが取れるということも大事です。なので、魚のバイトを乗せることができるしなやかさも兼ね備えていますよ」



幅広いターゲットにも対応できる優等生。だから安心してオススメできる

――テンリュウのロッドには、スワットやパワーマスターシリーズにもロングロッドがラインナップされていますが違いは?

久保田「スワットはシーバス専用として、シーバスのバイト・吸い込み、ファイトに合わせて設計されています。スワットはシーバス用のエキスパートモデルで価格も張りますが、パワーマスターサンドウォーカーはやや価格を抑えてある。だから磯場でもガンガン持ち込んで、思い切って釣りをしてもらえるようなロッドになっていると思いますよ」

シーバスロッド「スワット」の詳細はコチラ

久保田「また、パワーマスターはショアジギロッド。ジグをフルキャストするためのティップセクションになっていて、これでミノーやプラグを投げようとすると少し違和感がある。なので、パワーマスターサンドウォーカーはプラグの使用にも適した作りになっています」

15~30gのミノー、バイブレーション、30~40gジグは気持ちよく投げることが可能。また、130~150mmクラスの体積の大きいプラグも、ブランクスにしっかり乗せてキャストすることで、充分な飛距離を出すことができるとのこと。久保田「30~40gのジグは、ガンガン投げていける範囲だと思います。60gのジグを振り切ってキャストすることもできますよ。大きめのミノーなんかも狙った場所に打ち込むことができます」

久保田「パワーマスターサンドウォーカーは、ターゲットを広く設定し、何が食ってくるかわからない状況に対応しています。ヒラメかもしれない、ブリかもしれない、ヒラスズキかもしれない。そんなシチュエーションで、プラグもジグも両方使って釣っていくような汎用性の高いロッドになっています。青物に関しては、ブリクラスなら全然問題なし。5~6kgならキャッチすることは可能ですよ」

沖にナブラが出ている状況でキャッチしたシーバス。鳥山やナブラは神出鬼没。飛距離が出るに越したことはありません。
カゲロウ155Fで、ゴロタサーフで80クラスをキャッチ。このサイズのプラグを気持ちよく扱うこともできます。

60gジグもフルキャストできるし、ファットな大型ルアーも投げられる!

――ロケ時は雨&強風というバッドコンディションでしたが、ジグはもちろん空気抵抗の大きいプラグも同じようにまっすぐ飛んで、狙ったピンスポットにガンガン入っていたことに驚きました。

久保田「ブランクスの粘り強さがあるから、空気抵抗が大きいファットなプラグを振り抜けるんですよね。あとは、グリップエンドの長さも実は重要。キャストはグリップエンドを持つ手を強く引くことが大切なんですよ。テコの原理で、リールを持つ手が支点でグリップエンドが力点になる。だからグリップエンドの引き手が大事。ここに力がしっかりと入る長さに設計しているんですよ。あとは、自分のように投げ手と巻き手が違って、キャスト後に持ちかえるのですが、その場合もグリップエンドが邪魔をしない長さにしてあります。

雨や強風という悪条件でも、ルアーを狙ったピンスポットに入れ込むというアキュラシー性能もこのロッドは持ち合わせています。

久保田「余談ですが、ロケ後に気づいたのですが、丸一日フルキャストを続けた割には、それほど疲労が残らなかった。これもテンリュウブランクスのおかげなのだと思います。雨が染み込んで重くなったライジャケを着て、フルキャストを続けたのにもかかわらず、以外にも疲れていないのは自分でも驚きでしたね」

キャストはグリップエンドを引き込む力もとても重要。そこも考慮してグリップ長を設計してあります。

――最後に、このロッドをユーザーの皆さんにどのように使っていて欲しいですか?

久保田「まずはサーフゲームでこのロッドを楽しんでもらえたらと思います。サーフは飛距離が重要ですから。あとは磯のヒラスズキにもぜひ使って欲しいです。磯は魚を抜き上げるようにランディングしないといけなかったりするし、向かい風でもルアーをプレゼンテーションしていかなくてはいけない。磯場でラインメンディングしていくことが多いし、沖にナブラが出ることもある、そういった場合も11ftの長さがいきてきます。このロッド1本でいろいろなシチュエーションで楽しめるので、ぜひ使ってみてください!」

【使用タックル】

久保田「ラインは1号をメインに使用しています。太くしすぎると、バイトが出にくくなると感じているからです。でも、ロッドのショック吸収性能がいいのでラインが細くてもラインブレイクはしたりしませんよ」
  • ロッド:パワーマスターサンドウォーカーPMS1102S-M(テンリュウ)
  • リール:セルテート4000C(DAIWA)
  • ライン:PEレジンシェラー8 1~1.2号(山豊テグス)
  • リーダー:耐摩耗ショックリーダーforフラットフィッシュ20~25lb(山豊テグス)

パワーマスター サンドウォーカーの詳細はコチラ!