ルアマガプラスの好評十八番ネタ。釣り人から聞く怖い話シリーズ。今回は、兵庫県在住、某有名ルアーメーカーに勤めるAさんからのネタ。本当に怖い話はオチがない! さぁ、いきましょうか。あ、そうそう。とっておきのネタありますから。それはお盆の頃に。それまでは、のんびり怖い話をしましょうネ。
●文:ルアマガプラス編集部
自分の住む町に起こった怪事件•••
A氏「えっと、フカポンさん。今回、取材してもらったシーバスがいた川なんですけど….」
はいはい。朝方なのに陰鬱な雰囲気が漂ってたあの川ですね。
「以前事件がありましてね。ちょうど釣りをしていた場所の上流200mくらいかなぁ。肩から上だけの手の死体が見つかりまして、てんやわんやになったことあるんですよ」
まぁ、川ですからね。仏様が上がるなんてことは、確かに珍しくないですよね。
「まぁ、ほら、僕にとっては通い込んでいるフィールドでしょ? でもその事件があってから、その他の部位の捜索が始まりましてね。見た通り、川幅もさほどでもない三面護岸の水路ですよ。警察やらなんやらが、潜ったりなんだりして捜索をするわけですが、一ヶ月ほど捜索したにも関わらず、他の部位が見つからなかったみたいなんです。もちろん、その間は釣りもできずにいたんです」
なるほど。なるほど。
「で、痺れを切らして、ほら、45cmくらいのシーバスを上げた橋の下あるじゃないですか。あそこで釣りをしていたんですよ」
ああ、あの橋の下に潜り込むとこですね(笑)
「川の中央にキャストしてバイブレーションを引いていたら、変な根掛かりをしたんです。通い混んでたんで、そんなところに障害物はないはずなんですが、まぁ、川ですからね」
な、何が引っ掛かったんですか?
「何かが流されて来たのかなと言うくらいに思ってました。ぐっと一瞬こちらに来る感覚があるので、ロープかなと感じました。手繰り寄せると幸いルアーは回収できたんです」
いやー。そ、それって、、、
「数日後にニュースを見てびっくり。まさにその橋の下でロープに巻かれた胴体が見つかりました。そして数日後に、さらに下流で頭部が」
つまり、引っ掛かけたのは、もしかして。
「場所的に広くないですから、アレだったのかなあと。なんでも犯人は介護疲れで相方を…バラバラにして、川に流したとの話。当時はかなり話題になりました」
いやあ、怪談より個人的にはぞっとします。で、そんな場所で釣りを今でもするんですね(笑)
「まぁ、水辺はそんなところばっかりじゃないですか」
そうですね。海なんかでもそうですが、橋から身投げして、流れ着く場所、つまり魚の好ポイントである事が多いですからね。
「身投げでもうひとつ思い出しました。これは友達から聞いた話なんですが」
深夜の海から女性が…
「地元のウェーディングで釣りのできるポイントに入って、深夜に釣りをしていたらしいんです」
釣り人は夜討ち朝駆けオールタイム稼働ですからね。
「そうしたら、海の中から深夜ですよ、女性が陸に向かってゆっくり歩いて来たらしいんですよ」
それ、普通に怖いですが。
「身の毛もよだつ光景だったみたいですね。知り合いも、かなりビックリしたようです。でも、あまりにリアルなんでよくよく観察すると、普通に生きてる女性だったらしく」
え?やっぱ、幽霊よか怖いっす。
「這々の体で、岸に上がり倒れ込んだらしく。慌てて119したみたいなんですがね。どうも、もろもろ終わらせようと海の中に入って行ったみたいで。でも、そこって等浅のウェーディングポイントなんで、深みも中途半端なんですよね」
それがある意味幸いしたんですね。
「水も飲んで危険な状態だったみたいですが、一命は取り留めたみたいですよ」
それは、良かったですが、その知り合い、流石に釣りどころじゃなかったでしょうね(笑)
という事で、釣り場には怖い話、オカルト、リアル問わず多いのです。ある意味死と隣り合わせにある場所。安全第一で、皆様、釣りしてくださいね。ライフジャケットは忘れずに。
※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
よく読まれている記事
九州は福岡の遠賀川のフィールドレポートを寄稿してくれている山口諒也さん。今回は、福岡県にある二級河川「長峡川」での釣りをレポート。台風の影響で水が激減してしまった様子だが… いつもの遠賀川ではなく、「[…]
バスフィッシングの達人「折金一樹」さんが各地での釣りとホームの千葉リザーバーの状況をお伝えする「オリキンもばいる」。今回は、千葉県は亀山湖での釣りをレポート。様々な悪条件が重なってしまったが、どう打開[…]
関東屈指のバス釣りフィールド、房総半島にある亀山湖。このフィールドのリアルな状況を詳しく解説してくれるのが、城ノ上巧さんだ。今回は、9月下旬、ようやく秋めいてきた亀山湖での釣りをレポート。 涼しくなっ[…]
本場アメリカで磨き込まれたDAIWAベイトリールのワールドスタンダードモデル『タトゥーラ』が、ついに第3世代へと突入。過酷なトーナメントシーンにも耐え得る高い耐久性はそのままに、タトゥーラシリーズとし[…]
バスフィッシングにおいてもっとも身近な外道、否、ゲストのブルーギル。好奇心旺盛な性格でどこか憎めないこの魚を、水中から観察するとどのようなことがわかってくるのか。水中写真家の佐々木浩之さんに話を聞いて[…]