ルアマガでも機能に一目惚れして、販売までしちゃったフリップロックスのサンダル。どんな特徴があるかというと、水辺での機動性・安全性を高める各種ソールを着せ替えして使えちゃうってところ。これが、あまりにエモいので日本の販売代理店に直談判して昨年販売させていただいたのですが…。新作登場! ついに出ましたよ。これは決定版!
●文:ルアマガプラス編集部(深谷真) ●写真:深谷真、阿部商会
どんな足の人にもフィットする『水辺サンダル』
さて、昨年のとあるアウトドアイベントで見つけたフリップロックスというメーカーのサンダル。どんなサンダルだったかっていうと、簡単にいうと水辺での機動力・安全性を底上げすることのできるソール交換式のサンダルでした。ウェーディングシューズなどに使用される、フェルトソールやピンソールが自在に交換できることから、利便性が高く、我々のような釣り人にとってはもってこい!
水辺は滑る。危険!機動力落ちる。でもウェーディングシューズほどの装備はまどろっこしい。足全体を覆うシューズサンダルタイプは、砂とか入ったら取り除きにくい。
ならこのサンダルでしょ!と、販売代理店さんに押しかけてルアマガでお得なセットとして販売させていただきました。おかげさまで大人気。売り切れも出てしまい、欲しいと思ってくださった皆様にご迷惑をかけました。
で、今回紹介するのはその利便性・機能性はそのままにスタイルを変えた『グリップアンドスライド』<FlipRocks GRIP-N-SLIDE>と言うモデルです。
既存のオリジナルモデルとの違い
フリップフロップ、アルティメットサンダルとい2種類がこれまで展開されていました。この2種類はスタイルも一般的なサンダルタイプで、普段ばきができるタイプです。なので、カラーバリエーションも多いモデルでした。靴底を水辺、水中で滑りにくくする以外の特徴としては、つま先の保護がしっかりしており、アウトドアユースで使いやすい点でした。ここめちゃくちゃ大事。
販売させていただき、ご購入いただいたユーザー様からの感想は非常に良好なものだったのですが、ひとつだけ、販売サイドとしても注目したクレームがありました。それは、いわゆる日本人に多い、甲高の方にはフィットしにくいという点でした。その点がクリアできるならば、デザインやカラーに多様性がある既存モデルはオススメ。
今回のモデルはカラーバリエーションはありませんが、あらゆるタイプの方にフィットする素晴らしいデザイン(機能)になっています。
このベルクロタイプなので、ウェーディングソックス履いてても使いやすいわけです。
元々は、ソックスタイプのウェーダー着用時にも幅広ベルクロで完全フィットで履けます! みたいなコンセプト。なので、甲高だろうがなんだろうがきっちりホールドしてくれます。
実用的な使い方はこうだ!
個人的にはウェーダーまで履いたら、ウェーディングシューズ履くわ! と思ってしまいますが、夏の取材時などの定番、速乾性ウェア+半パン+スパッツ+サンダルという最強スタイルがあるのですが、そこに磨きがかかるのであります。まず、足元は滑らないってだけで超強化これは従来通り。
さておき。
実は記者も速乾性ウェア+半パン+スパッツ+アルティメットサンダルというスタイルで、バス釣りやちょっとした防波堤、磯釣りなんかは機動力増し増しなんで愛用していたのですが、フリップフロップ、アルティメットサンダルはトゥーガードがあるにせよ、露出部分が多いのは否めませんでした。
そこで、速乾性靴下などを履いて使用していたのです。が、もう少しガチ用途。ゴリゴリ藪漕ぎして…みたいになると、若干の不安が。
ウェーディングシューズの防護性を3.0と数値化した場合、イメージ的にはこれらのサンダルスタイルだと1.8くらいの防護性(あくまでイメージです)。
しかし今回の『グリップアンドスライド』は超幅広の足の甲を覆うようなベルクロでホールドすることから、比較的保護力が高い。先ほどのイメージでいくと2.5くらいまで防護性能が高まる感じなのです。
実際に、ホームグラウンドの源流部をこの『グリップアンドスライド』を履いて遡行してみたのですが、ウェーディングシューズに近い安心感で、ゴリゴリ釣りができました。まぁ、500mほどしか釣ってませんし、逆に言えばこれくらいのライトウェーディングの繰り返しなら、ウェーダー+ウェーディングシューズより快適です。
渓流に入るために杉林の道なき斜面なんかも歩いてみましたが、その程度なら余裕でした。
サンダルで滑らない。これだけでありがたい軽快感。
紹介した、渓流釣り以外にも、バス釣りの陸っぱり、防波堤釣り、ライトな磯釣り…。この用途、スタイルなら最強じゃ無いかと思えるお手軽さなのです。
ハードルになるのは値段か?
さて、気になる値段ですが、機能性サンダル、アウトドア系サンダルとしては安くはないものの、驚くほど高いというほどでもありません。15,400円(税込)となっています。昨今の部材上昇と円安も重なり、交換用のパッドがオプションになっている点は気になりますが、それでもこの快適性、皆様にぜひ味わってほしいところ。
ということで、ルアマガといたしましてはしっかりと商品を吟味し、単体販売だけでなくお得な交換用パッドセットタイプを今回もご提供させていただこうと思います。
今回は単体+4つの厳選タイプをご用意!
ということで、今回のルアマガセレクションは、各種用意されたオプションソールの機能を使い込んで理解した上でのセレクトになります。水辺でのグリップ力の目安として一般的なフェルトソールタイプを星5つの性能と考えて明記しておきます(あくまで目安とお考えください)
グリップアンドスライド(本体のみ)【★☆☆☆☆】
こちらは、本体のみ。標準で付いてくるティンバーラインは、トレッキングや普段ばきには適していますが、水辺では通常のサンダルよりほんの少し滑りにくい程度(きっぱり)。昨年の販売などで、既存モデルをご購入され、オプションのパッドをお持ちの方などにオススメ。フレキシブルでどんな足タイプにマッチするこの構造は魅力ではありますが、交換用パッドを利用しないのであれば、他のアウトドアサンダルも購入検討に含めるべきです。
(A)渓流釣り(など)ライトグリップフェルト・セット【★★★☆☆】
一般的な渓流部で使う場合のオススメセット。カヤッカーと呼ばれる硬めのフェルトパッドとのセットになります。一般的なフェルトに比べて、初期状態は硬い! 大丈夫か!? と思うのですが、使い込んでいくといい感じにこなれてグリップ力が少し向上します(耐久性高めてるための仕様)。一般的なフェルトソールのウェーディングシューズとくらべると、ややグリップ力は落ちますが、水辺周りの機動力は通常のサンダルより格段に上昇します。水苔が多い場所、ツルツルとした石が多い場所などは後述するスパイクタイプがオススメ。ただ、車に乗り込んだり、お店に入ったりをそのままのパッド装着でやりすごせますので、そこはグッド。
(B)グリップ力重視・水辺での性能重視。ピンスパイクセット【★★★★☆】
オプションソールで言うと、ウォータートレッカーと呼ばれるパッドをセットにしたモデル。水中遡行を意識した川歩き、ライトな磯場、防波堤、少々グリップが必要な陸上での移動が想定される場合は、こちらを選んでください。圧倒的な安心感。グリップ力だけで言うとウェーディングシューズに匹敵するといっても過言ではないでしょう。ステンレスピンが埋め込まれていますので、圧倒的なグリップ力ですが、友人の車やボートに乗り込む、傷が付きやすい床板の建造物、ツルッツルの床のコンビニなどに侵入する際には、標準のティンバーライン・ソールに変更するなどの気遣いが必要になるかもしれません。
(C)グリップ力重視・小砂利後ゴロタ、ゴツゴツ地面セット【★★★★+☆】
Bのウォータートレッカーのメインソールがラバーからフェルトに変更されているリバーマスターというパッドとのセット。グリップ時に石や地形の凹凸に噛み込むことの多いシチュエーション(小石、凹凸の激しい場所)の場合、補助的にフェルトソールがグリップを助けてくれます。Bセットよりその分グリップ力が向上します。Bよりもメインソールの耐久力に落ちるというが比べてのデメリットです。
(D)圧倒的グリップ力・水辺での性能重視。G-レックスセット【★★★★★】
Dのリバーマスターのピン大型バージョンとお考えください。G-レックスと呼ばれるパッドが付属します。ややハードな岩場、磯場が絡むような場所、ぬめりのある苔などが繁茂される場所に行かれる方はこちらを候補に加えてもいいでしょう。グリップ力は向上しますが、歩きやすさはBが上です。
このほかに、マリンスポーツと呼ばれるボートデッキ上でのグリップ力を高めたラバーパッドがあるのですが、ルアマガ的にはノーマルのティンバーラインでそれなりに対処できると判断しましたのでお得なセットという形では取り上げませんでした。マグロ釣り、ヒラマサ釣りなどボート上でガッツリ対峙する必要があるような場合はこちらのパッドは重宝するかと思いますので、選んでみてもよいかもしれませんね!
ちなみにサイズに関しては26.5cmの私の場合、サイズは27cmのSize9を選びたいなと感じました。なので、ひとまわり大きいモデルをお買い求めいただいた方が良いかと思います。27cmの方は28cmという具合に。
ということで、この季節、ウォーターアクティビティの強い味方になってくれること間違いなし! もしサイズが合うのであれば、子供さんなんかには良いかも。水辺は本当に滑ります。これが大きな事故にもつながります。個人的にはライフジャケットと同様に、グリップ力の高いサンダルや靴を導入することは、安全に繋がると考えています。ぜひ、足回りの安全にもお気遣いくださいませ! 機動力も上がりますしね!
※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
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