
渓流釣り師なら、いつかはチャレンジしてみたい「源流釣り」。ただ、ひと口に源流と言っても、入退渓の簡単なものからたどり着くことすら困難なものまで難易度はさまざま。さらに、釣り以前に事前準備が極めて重要なジャンルの釣りでもある。「ああ、本格源流で綺麗なイワナと絶景を楽しみたい!」というアングラーのために、準備や遡行技術などの基礎知識を、源流の達人に解説してもらった。今回のテーマは「ロープワークの基礎」源流の険しい岩場や滝を登攀する際には、安全を確保す るためにロープを使用する場合がある。
●文:ルアマガプラス編集部
源流をよく知るエキスパート! 大のイワナ好きである朝賀のアニキが解説!
【朝賀敬一(あさか・けいいち)】
山岳会(名古屋ACC)に入会し、沢登りや登攀の技術を身に付け、源流釣りを楽しむ本格派。愛知県春日井市の「ザ・ナチュラリスト・リバーサイド」フィールドスタッフを務める。
ロープワークとは?
ロープは大きく分けると4種類。朝賀さんが用意したのは8mmのダブルロープと呼ばれるものだ。
高巻きやヘツリができないような場所で、滝や岩場を登ることを登攀といい、危険を伴う場所に出くわせばロープを使う場合がある。
朝賀「ロープは様々なシーンで必要ですが、滝の登攀と高い場所から低い場所 に降りる懸垂下降でよく使います。ゴルジュ帯などを泳ぐ際にも使います が、僕は泳ぎが苦手なのでそういった 沢にはあまり行きません」
ロープを使う上で重要なのがロープワークだ。滝の登攀にしても懸垂下降 にしても基本的にはトップの人が先行して後続の人をロープで確保してくれ るので、同行した上級者に任せればいいのだが、ロープのノットに関しては自分で行うシーンも出てくる。
朝賀「様々なノットがありますが、下に紹介したエイトノットがロープワークの基本になります。自宅で練習しておきましょう。また、登攀系の装備はロプ以外にも揃えなければならないアイ テムがたくさんあるので、自分で揃えようとせず先輩に、どれを買えばいい か相談しましょう」
渓流釣りに慣れているアングラーで あれば、基本的な遡行はスムーズに行えると思う。しかし何度も言うようだが、まずは山岳会に入ることが先決。 そしてしっかりと基礎を身につける。
朝賀「もちろん、アイテムを揃えることも大事ですが、ロープワークにしても登攀技術にしても学んだことを忘れないために、常に練習することが重要です。 僕も最初は普段行く源流チックな渓流でたくさん練習したものです」
初級クラスの川で何度を練習を重ねて、ロープワークや登攀技術を学んだ先に美しい魚、そして壮大な景観美に出会うことができるのである。
覚えておきたいエイトノット
源流におけるロープワークの必要性
エイトノットの基本形
エイトノットを結ぶ時は、まずこの8の字を作る。この形から様々なノットに応用することが可能。
ハーネスにロープを結ぶ
エイトノットでハーネスにロープを結 んだ状態。この場合ロープの末端から結ぶ方法をとる。
上級技術は上級者に任せる
最初からトップで登攀することはまずな い。ロープの確保は上級者に任せつつ徐々に覚えよう。
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