青森県内で初めて「顎口虫症(がっこうちゅうしょう)」が確認された。内皮膚の下に寄生虫がが入り込み、腫れや痛みを引き起こしてしまう「顎口虫症(がっこうちゅうしょう)」の症状がみられたのは約130人。多く人はシラウオを加熱せず食べていたことがわかっている。
●文:ルアマガプラス編集部
シラウオの生食が要因か
9月下旬から11月下旬の間にクリーピング病(皮膚爬行症)の患者約130名が上北郡内及び八戸市内の医療機関を受診しており、一部の患者病変から寄生虫の一種である顎口虫が検出された。また、患者の多くはシラウオを加熱せずに食べていたことが判明している。
ブラックバス釣りをしている人ならお馴染みのシラウオ、もし食べる際は十分に注意しよう。
顎口虫とは
線虫の一種で、イヌ、ネコ、ブタ、イノシシ、イタチ等を終宿主とし、幼虫が生育する中間宿主としてはヘビやカエルのほか、ドジョウ、ナマズ、ウグイ、ヤマメ等の淡水魚が知られている。
顎口虫に感染した場合の症状及び治療について
顎口虫の幼虫が寄生している淡水魚や動物の肉を、加熱せずに人が食べた場合、幼虫が皮下組織に移行することにより皮膚のかゆみや腫れ(皮膚爬行症)を呈することがあり、まれに目や脳神経系に移行し失明や麻痺などの症状を呈することがあるとされている。
治療については一般的に駆虫薬が用いられ、外科的に虫体を摘出する場合もあるとされています。非加熱の淡水魚を食べたことがあり、かつ、かゆみや痛みを伴う皮膚の線状の腫れなどの体調不良を感じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
《重要》顎口虫の予防について
シラウオを含む淡水魚には、顎口虫等の寄生虫が寄生している可能性がありますので、加熱してから食べましょう。
(参照:顎口虫症に関する注意喚起情報)
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