ここ数年はシーバスが好調で、冬場に差し掛かっても各地から釣果が聞こえてきていたが、果たして今年はどうなのか? すでに12月に差し掛かってしまったが、終盤戦はどのような戦略で挑めばいいのか!? そんなアングラーたちの不安を払拭するべく、湾奥シーバスの名手こと、大野ゆうきさんに’22〜’23年の最新シーバス事情を分析していただきつつ、最強ルアーを紹介してもらった!
●文:ルアーマガジンソルト編集部
湾奥をベースにしつつ全国各地で圧倒的釣果を叩き出すエキスパート
大野ゆうき(おおの・ゆうき)
東京都在住。東京湾奥部をメインに、全国各地へ遠征。自分の足で通い詰めた情報を元に、各地で圧倒的な釣果を誇る。さらに正確無比なキャスト技術を持ち、タフなフィールドでも確実に魚を引き出す。
秋は水面直下に誘えば+10cm!? 着水音でスイッチを入れよう
水面直下は大型ベイトパターン以外でも効果あり!
今回は2022年〜2023年の最新シーバス事情を分析しつつ、その上で大野さんおすすめの最強ルアーを紹介してもらった。
実釣が行われたのは11月の初旬。このとき、大野さんがメインで使っていたのは『ガルバストロング120S(DAIWA)』だった。全長でいえば大きすぎるとはいえないルアーだが、そのファットなボディは大型ルアー並のアピール力も備えている。
大野「まずは着水音でシーバスを寄せます。キャスト時はサミングをあえてせず、着水音を響かせるとシーバスへスイッチを入れることでができます」
それからは水面直下をドッグウォーク。
大野「水中ドッグウォークもフローティングタイプのペンシルと違って、明らかにバイトが乗りやすいんです」
さらに、大野さんの話ではコノシロといった秋の大型ベイトパターン以外でも効果があるという。
大野「サッパや15cm程度のイナッコでもガルバストロングの水中ドッグウォークに出てくれるんです」
ファットなボリュームは、サイズ以上に寄せるパワーが大きい。
大野「橋脚といったカバーはもちろん、秋はオープンウォーターでも出てくれるから魚を探すのが楽。そういったメリットもあります」
もし、ガルバストロングで喰い切らない場合は、『ガルバ73S(DAIWA)』やバイブ、テールスピンで誘うのも良いが、表層を狙うことで+10cmはアベレージが上がるという。
大野「秋は居着きも高活性。サイズ狙いの場合は表層がおすすめです」
表層でも水中ドッグウォークならガッチリバイト!
トップの場合、ルアーを跳ね上げたりミスバイトの場合もある。しかし、ガルバストロングの水中ドッグウォークならしっかりとバイト。「口にガッツリ掛かってくれました」
モアザン ガルバストロング120S(DAIWA)
キャスト時の着水音でシーバスへアピールし、さらに水面直下の水中ドッグウォークで誘う。潮止まりで低活性の魚も一気にスイッチが入るパターンがある。そして、フローティングタイプのトップに比べて明らかにバイトが乗りやすく、ベイトが小型でも出てくれる。
モアザン ガルバ73S(DAIWA)
ガルバストロングでは、どうも反応が鈍い。もしくは、喰い切らない場合に試したいのがガルバ73S。今回も朝イチに65cmが反応。水中ドッグウォークで見事キャッチ!
モアザン ベイソールミノー73S(DAIWA)
ガルバ73Sで思った反応が得られない、もしくはレンジが合ってないときのフォローとして使用。ただし、表層に出ない場合は若干シーバスのサイズ自体は下るパターンもある。
モアザン ミニエント57S(DAIWA)
表層、中層で反応がないときに、広範囲にキャストできてレンジも広く探れるバイブレーションを抑えで用意しておこう。とくにデイゲームでは頼りになる。
モアザン シャロースピン74S(DAIWA)
ミニエントと同じく広く探れて、デイゲームで活躍してくれるテールスピン。サイズ自体は表層より若干アベレージは下がるが、秋の数釣りで使い勝手が良い。
モアザン リアルスティール18g(DAIWA)
バイブ、テールスピンよりもブルブルとアピール力が強く誘ってくれるメタルバイブ。より数釣り狙いで活躍してくれるルアーだ。ポイントを見切るタイミングで使ってみよう。
【大事】フックは必ず研いでおこう
大型のバイトをモノにするために、釣りの合間に気になればフックを研いでおこう。表面だけではなく裏側も研ぐのが重要で、軽いケアならシャープナーのセラミック部分を使おう。
サイズは変わらないが、ナイトゲームの方が数釣り有利
晩秋は、デイゲームもナイトゲームも釣れるサイズ自体は同じくらい。ただ、数が釣れるのは確実にナイトゲーム。それよりも大型を獲るなら水面直下がおすすめとのことだ。
ポイントで時合いはバラバラ。自分で通って調べる。これが秋ランカーへの早道
時間、潮位、風etc…ネット情報より自分が頼り
その後もガルバストロングで水面直下を誘いきり、バイト多数、良型を鬼連発!
大野「運河と河川はまた別で、河川はチャンス自体少ないけど出ればでかいことも多い。今回は取材ということもあって結果を出すために運河へ来ましたが、一発大物を狙うなら河川もおすすめです」
やはり湾奥マスターの名は伊達じゃない!?
大野「でも、最近は自分で探すことができなかったので賭けに近かった(笑)。今まで蓄積した経験から今日の状況ならここ。と、入った場所で狙い通りの水面直下が効いたけど、本当はもっと事前にポイントを調べたかった」
遠征続きの大野さんだっただけに、読み通りだったのは僥倖とのことだ。
大野「ネットの釣果情報を元にポイントを選ぶ方も多いと思いますが、人が多くて入れなかったり、すでに魚が抜けていることもあります。秋が深まるほど大型の数は減っていきますので、時合いは一瞬。ただし、少ないチャンスでしっかりポイントへ入って表層で誘っていけば、まだ大型は獲れます」
ポイントによって一概にいえないが、そこに合った時間、潮位、風、ベイトの有無…そういったものを自分の足で探すのが秋ランカーへの早道だと、大野さんは教えてくれた。
【12:00】コンディション抜群の70cmを真昼にキャッチ!
タックルデータ
【ガルバ73S、ベイソールミノー、ミニエント、リアルスティールで使用】
●ロッド:モアザンブランジーノEX AGS 94MLマッチザバイトカスタム94 (DAIWA)●リール:イグジストLT4000-XH(DAIWA)●メインライン:シーバスPEパワーゲーム1号(東レモノフィラメント)●ショックリーダー:スムースロックプラス5号(東レモノフィラメント) [写真タップで拡大]
【ガルバストロング120Sで使用】
●ロッド:モアザンブランジーノEX AGS 94MMHストロングバイトカスタム94 (DAIWA)●リール:イグジストLT4000-XH(DAIWA)●メインライン:シーバスPEパワーゲーム1号(東レモノフィラメント)●ショックリーダー:スムースロックプラス5号(東レモノフィラメント) [写真タップで拡大]
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