
人気の高いキハダ(マグロ)を狙う釣りは、身近な海で大物とのやり取りができるのが魅力だ。しかし、せっかく釣ったキハダを狙って襲ってくる、釣り人にとってはやっかいな存在がサメ。取材中に遭遇した、非常に残念な事態について、お伝えしよう。
●文:ルアマガプラス編集部
キハダ釣りが人気!しかし…
最近、エサ釣りでも、ルアー釣りでも人気の遊漁船を利用したキハダ釣り。比較的温暖な海域に生息する大型魚だが、最近はその生息域を北に伸ばしつつあり、以前は夏の風物詩的な存在だったのが、通年狙えるようになってきている地域もある。
ハイシーズンは船団ができて多くの釣り客で賑わうキハダ釣り。
そんな人気の遊漁船を利用したキハダ釣りの最大の魅力は、20kg、30kg、場合によっては50kgを超えるような大型とのビッグファイトを味わうチャンスがある点だ。1度そのファイトを味わうと、また、あの引きを楽しみたいと、足繁く通う釣り客も多いようだ。
釣り上げられたキハダ。50kgを超える個体が釣り上がることも。
そんな釣り人にとって、悩ましい存在なのがサメだ。せっかくヒットさせたキハダを、釣り上げる途中で横取りされてしまう事態がたまに発生する。特に、夏場に多いようだ。以前、取材中にも同様の事態に遭遇したので、その際の模様を写真で振り返ってみよう。
キハダがヒット! ファイトしていると異変が…?
キハダがヒットし、ファイトを楽しみつつ引き上げていると、突然キハダが暴れ出し異変を感じる。大抵は、ヒットして巻き上げてくる途中でサメに気づかれ、襲われるというパターンが多い。
巻き上げてくると、サメもついてきた! 背びれを出してキハダを狙う。海面が血で染まる。
一度スイッチの入ったサメの獰猛さはすさまじく、船べりまでついてきて、キハダをかじり続ける。釣り道具やエサ代、乗船代に交通費をかけて、やっと釣ったキハダを横取りされてしまった釣り人の気持ちの落胆ぶりは相当なものだ。
キハダがタモ(網)に入っても、サメは諦めるそぶりもなく、ガンガン喰ってくる。スイッチの入ったサメの獰猛さは凄まじい。
果たして上がってきたキハダは、見るも無残な姿になってしまった。すごいのは、柔らかくておいしいところをしっかりと食べきっているところ。
食べるところがほとんどない状態になったキハダ。
ボロボロになった状態で上がってきたキハダの写真は、ちょっとショッキングな姿なので、2ページ目に掲載している。見たい場合は次ページへ。