堤防から釣りをしていても、船から釣りをしていても、本州以南なら日本どこでもひょいっと顔を出すのがカサゴという魚。海底の岩礁や堤防のちょっとした隙間に潜み、上から落ちてくるエサを待ち構えている。海底付近を狙う釣りなら釣果に混じってくるだけでなく、もちろん専門的に狙っても面白い。小型も多く見かけるが、20cmくらいから美味しく食べられる。煮付けて食べる方が多いと思われるが、定番からすこしはなれて香ばしく揚げてあんかけで召し上がるのは如何。
●文:ルアマガプラス編集部
カサゴについて
大きな頭や太い背骨が料理でいい味を出す!
カサゴ目カサゴ亜目フサカサゴ科カサゴ属。日本全国に分布するため地方名も多く、代表的なところでは、関西や四国のガシラ、九州のアラカブ。根魚であるため、岩礁帯など海底が入り組んだ場所にaとしている。漁港の消波ブロック帯などにも棲息している。
代表的なブランド
岩礁帯に棲息しており、定置網などで獲れる魚ではないため、流通量は少なく、1尾の値段も高い。とくに本種のカサゴは1尾千円近い値がつくことも。逆にまき網などで漁獲される深海系のカサゴ類は安い。どちらも店頭ではカサゴとひとくくりなので要注意。
おすすめ料理 | 旬 | 全国の主な産地 |
---|---|---|
刺身、煮物、焼き物、一夜干しなど煮物、揚げ物、味噌汁、刺身など | 1月~3月 | 青森~鹿児島 |
カサゴのあんかけ
舟造りにしたカサゴを低温でじっくり揚げてその上に出汁つゆから作った野菜あんをかける。
材料(2~3人前)、調理時間目安(20分)
- カサゴ:1尾
- 片栗粉:約1カップ
- 揚げ油:適量
- アスパラ:1本
- ニンジン:約1/2本
- シメジ:1株
- 三つ葉:お好みで
- 一番出汁:200cc
- しょう油:25cc
- みりん:25cc
- 片栗粉:50g
作り方
【手順1】
野菜を下ゆでする
後で火を通すのでサッとで十分。鍋に入れる順番は火の通りにくいものから。ニンジン→シメジ→アスパラの順で。
【手順2】
あんを作る
一番出汁8:しょう油1:みりん1で合わせ、ひと煮立ちさせて味を調える。そこに野菜を入れて、しんなりするまで煮る。片栗粉1:水2で水溶き片栗粉を作り、鍋を沸騰させてから全体に行き渡るように入れる。とろみが付けばあんの完成。
【手順3】
衣を付ける
舟造りに片栗粉をまぶして衣付け。立体的なので奥までしっかりと。それから手で魚をはたいて、余分な衣を落とす。※舟造りの解説はP.13を参照
【手順4】
熱した油に投入
油の温度は160℃。油に魚が入りきらないなら途中でひっくり返す。全体がキツネ色になってカリっとなったらOK。
【手順5】
盛り付け
舟造りが揚げあがったら、ペーパーで油を切って皿に乗せる。その上からあんをたっぷりかければ出来上がり。
【ワンポイント】低めの油温でじっくり揚げる
舟造りは厚みがあって大きいため、通常の170~180℃で揚げると、中まで火が通る前に焦げ付きがち。やや低めの約160℃で、じっくりカリカリに揚げる。
完成!
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