《これなら誰でも釣れる!》豆ルアーでお気楽に初めてのエリアトラウトに挑戦!

日本各地…いや世界各国で講習会を開き、あまたのアングラーに釣果をもたらせてきた釣らせ屋ネオさん。今回は、バリスタにしてモデルの信太美月さんのエリアデビューをサポートしてもらった。普段は青物ジギングを楽しんでいる美月さんだが、意外にも管理釣り場はこれが初めて。初めての挑戦はワクワクだけど…勝手がわからないのでちょっと不安だったりもするもの。しかし心配は無用。わからないことは何でもネオさんに教えてもらっちゃえばいいのだ。さあ、レッツゴー!!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

お2人のプロフィール

ネオ

ネオスタイル代表。数釣りの伝道師として全国の管理釣り場を旅し、日夜エリアフィッシングの楽しさを広めている。YouTubeチャンネル『釣らせ屋neoのneoTV』のレギュラー動画はもちろん、最近はライブ配信『バチカレLIVE』もめっちゃ好評だ。今すぐチャンネル登録しよう!!

信太美月(しだ・みづき)

バリスタ、モデルとして活躍する傍ら、地元神栖市のPR大使も務め、彼女のインスタグラムには12万人ものフォロワーがいる。2015年にはフジテレビ系列『テラスハウス:Boys & Girls in the City』に出演。釣り歴は1年半で、普段は青物ジギングやアジングを楽しむ。サクラルアーディビジョン・シナスタジア・フィールドモニター。

エリア初挑戦の美月さん、ネオさんの助言がキラリ

近年さらなる盛り上がりを見せる管理釣り場(エリア)の釣り。

ただ「ルアー釣りの経験はあるけど、エリアには行ったことがない……」なんてアングラーもまだいるのでは? 今回エリアに初挑戦するのは、普段はオフショアの青物ジギングを楽しんでいるモデルの信太美月さん。ネオスタイル代表のネオさんに、エリアフィッシングのイロハを教えてもらっちゃおうというわけだ。

信太「自然のフィールドは、ルアーの投げたところに本当に魚がいるかどうかわからないでしょ? もしかしたら魚がいないところで誘ってるんじゃないかと不安になることも……(笑)。でもエリアは目の前にたくさん魚がいます。どんなふうに釣れるのか今から楽しみです」

稀代の釣らせ屋ネオさんが用意したのは、新作ロッドの通称オールレッド。これで美月さんにネオスタイルの基本的な釣りを体験してもらう。

バーティカルプロ 60jr オールレッド TYPE-MG(EMT)

バーティカルプロ オールレッドは、24mmのTYPE-MG(エムジーグリップ)を搭載して復刻されるロッド。バチプロのスタンダートともいえるモデルだ。

もちろんただの復刻にあらず。EMTの最新技術が投入され、現代的にブラッシュアップされるのだ。バチプロのなかでも中核を担うモデルだけに注目が集まるところ。

ネオ「最大の特徴は、直径24mmのTYPE-MG(エムジーグリップ)を採用すること(従来は22mm)。手元に伝わる感度が大幅に向上しており、手のひらを音が抜ける感覚を味わえる。竿先が追従するソリッドティップで、食わせやすさ+操作性の高さを確保しています。リールの取り付け位置は繊細です。身長、力のあるなし、釣りのスタイルでも異なる。何度でもやり直せるボンテージテープでベストな位置を探してみてください」

これからバーティカルの釣りをはじめる最初の1本としてはもちろん、歴戦の猛者が使っても納得できる超高品質な仕上がり。2023年春発売。初回生産の100本にはシリアルナンバー入り。

項目スペック
全長6ft
標準自重54g
適合ウエイト0.1~5g
適合ライン1~4lb
価格30,900円(本体価格)

ソリッドティップ

竿先はファインソリッド仕様。低活性魚の小バイトに
対応するほか、超軽量ルアーも投げやすい。

急テーパー構造

竿先から伝わる振動を増幅する急テーパー構造。
バットパワーがあるので大物が掛かっても安心。

TYPE-MG(エムジーグリップ)

中口径の24mmMG採用。感度の高さはいわずもがな。手のひらで支えるだけでホールドできる。

ネオさんが縦釣りや止める釣りをすすめる理由は、やはり圧倒的に釣れるから。ビギナーでも初めての1尾を簡単に手にでき、しかも勘所をつかめばその日のうちに数釣りが楽しめちゃう。ここでは道具選びにセッティング。そして魚を効率的に釣るための定石テクなど、ネオスタイルがめちゃ釣れる秘密を大公開してもらおう。これを読めば、エリアの最初の1歩を踏み出しやすくなるはず!!

タックル準備

まずはネオさんのおすすめセッティングをチェック!!

ネオ「ロッドは新作オールレッドのほか、バーティカルプロ、ベンティカルプロ、48ミニIIIあたりもおすすめ。予算や用途に合わせて選んでください。リールは2000番台なら何でもOK。ラインは高感度PE0.2号に、マーカーリーダーSV0.6~0.8号を合わせる。ルアーはハングマンズノットで結束します。このとき、結び目の締めすぎに注意する。端糸がクルッと回ったら締まった合図。それ以上締めると逆に強度が落ちちゃいます」

項目タックル
ロッドバーティカルプロ 60jr オールレッド TYPE-MG(EMT)
リールルビアス エアリティFC LT2000S-P(DAIWA)
PEラインスーパートラウトエリア マスターリミテッド スーパープレミアムPE[ネオイエロー]0.2号(バリバス)
リーダーマーカーリーダーSV 0.6~0.8号(EMT)

EMTの超売れ筋フロロカーボンリーダーがこちらの『マーカーリーダーSV(ショートバージョン)』だ。1度使うと手放せなくなる名品だ。価格は税込1,980円。

ロッドにはこんな選択肢もあり

バーティカルプロ S180(ネオスタイルインターナショナル)

コストパフォーマンスを徹底追求

ヌードグリップシステムを気軽に体験するならコレ。海外から逆輸入することでコスパも高い。曲がりを生かせるソリッド仕様でキャストも簡単。

項目スペック
全長1.8m
標準自重55g
適合ウエイト0.1~4g
適合ライン1~4lb
価格20,900円(税込)

ベンティカルプロ T180(ネオスタイルインターナショナル)

どんなスタイルにもマッチする

縦釣りや止める釣り、さらには巻きの釣りにも対応する汎用性の高さがウリ。レギュラーテーパー+チューブラーティップは鋭い操作性が魅力。

項目スペック
全長1.8m
標準自重52g
適合ウエイト0.1~5g
適合ライン1~4lb
価格20,900円(税込)

バーティカルプロ 48ミニIII(EMT)

ベテランも楽しめるショートロッド

超人気モデルの第3世代で、全作に比べて破断強度が大幅に向上している。魚の引きがよりダイレクトに味わえるため、釣趣もバッチリだ!

項目スペック
全長4ft8in
カラー(標準自重)ピアノブラック(33g)、メタリックソウルレッド、メタリックターコイズブルー(35g)
適合ウエイト0.1~4g
適合ライン1~6lb
価格16,280円(税込)

オフショアゲーム大好きな美月さんは普段右投げ右巻き派。しかし今回エリアフィッシングをするにあたり、初めて右投げ左巻きに挑戦してみた。「投げてすぐに操作できるし、リリーサーも扱いやすい。左巻きも思いのほかやりやすいかも!!」

ビギナーにもおすすめなルアーがコレ

ネオ「エリアデビューにおすすめのルアーは以下の3つ。ひとつはクレイジーボム。これはフェザージグと呼ばれるタイプで、巻かなくても釣れるのが強み。ボトムで放置するだけで食ってきます。これだけでも十分楽しめますが…これからエリアの釣りを楽しむにあたり、ぜひフロントフック系ルアーに挑戦してもらいたい気持ちもあります。そこで、アルミニウム製のプレミアムX0.9g。高強度ABS樹脂製のプラチナム 0.9gもおすすめ。使用法は後ほど説明します」

「こんなにかわいいルアーで釣れるんですね」と美月さんが手に取ったのはプラチナム0.9g。「最初は目立つ色が使いやすいですよ」とネオさん。

クレイジーボム 漂う0.2g(ネオスタイル)

究極の食わせ力を誇る爆釣フェザージグ。自重0.2gと超軽量ながら、フェザー+ビーバーテイル(天然皮革)が水に濡れると0.8g前後になり、想像以上に投げやすい。2023年発売予定。

項目スペック
ウエイト0.2g
カラー未定
価格未定

クレイジーボムの使い方

ネオ「クレイジーボムの使用法はカンタン。ルアーを投げたら、ボトムまで沈めて待つだけ(笑)。魚はこれを虫だと思うのか、何も誘わなくても食ってきます。食わせる力が強いので、プレッシャーの高いところや、足元で見える魚をサイトで釣るときにも効果的です。たくさん釣るコツは、ラインの弛みを取ること(感度が得やすくなる)。そして、フッキングの動作を意識的に遅らせること(フックが口のなかに入るまで待つ)。これにより、バイトがさらに捉えやすくなります」

ネオ「使い方は、ボトムに置くだけ。魚が近くにいれば、相手のほうから寄ってきます。もちろん、魚の目の前に落としてサイトで誘うのもあり。アタリを感じるためにもラインは張っておきましょう」

プレミアムX 0.9g(ネオスタイル)

アルミニウム素材のフロントフック系ルアー。金属製ながら軽量なので、ゆっくり動かせるのが特徴。魚に活性が残っている(ルアーを見せると興味を持って寄ってくる)状況で威力を発揮する。

項目スペック
ウエイト0.9g
カラー全10色
価格605円(税込)

プラチナム 0.9g(ネオスタイル)

こちらは低比重な樹脂素材を使ったモデル。プレミアムXに比べて飛距離は出ないものの、沈降速度が超低速なのが強み。低活性魚にもじっくり見せられるため、しっかりバイトを引き出せる。

項目スペック
ウエイト0.9g
カラー全15色
価格550円(税込)

数釣りにリリーサーは必須

ネオ「数釣りを楽しむのに、何よりモノをいうのは手数の多さです。10投するより、15投できたほうが釣れる確率は端的に高まる。リリーサーがあれば、魚の口に掛かったフックを即座に外し、次のキャストに備えられる。しかも魚を水面から出さずに外せるから、魚が不意に暴れてもフックが曲がりにくい。もちろん魚に与えるダメージも最小限に抑えられる。通常使用なら3段伸縮の600mmモデル。足場の高いところや屈まずに使いたいなら、4段伸縮の720mmモデルがおすすめ」

ネオ「右手でロッドを持ち、左手でリリーサーを操作するのが基本(右投げ左巻きの場合)。まずは先端が開いているほうを内側に向けて構える。次に魚を足元まで寄せたら、リリーサーでフックを捉え、そのまま先端を水中にグッと送る。この動作だけでフックが外れます」

スーパーロング3Dリリーサー(EMT)

カーボン素材を採用した超人気アイテム

全長(カラー)600mm(パープル、ゴールド)、720mm(ブルー)
価格600mmモデル:8,250円(税込)
720mmモデル:12,100円(税込)

そのまま真似できちゃうこれぞネオセッティング

ネオスタイルの釣りに挑戦するなら、ぜひヌードグリップシステム搭載のバチプロを使ってもらいたい。これはリールシートなどのパーツを排し、グリップにリールを直付けするのが特徴だ。

ネオ「グリップが空洞かつエンドが開いていて、竿先から伝わる振動が手のひらを通り抜けていきます。初めて触る人は、この感覚にきっと驚くはず。ロッドとリールのセッティング(取り付け位置)は重要です。ボンテージテープを使えば何度でも巻き直せるので、位置の微調整が楽ちんですよ」

具体的な取り付け法は、こちらの動画をチェック。なお、ラインはPE0.2号+マーカーリーダーSV0.6~0.8号の組み合わせがおすすめ。

ネオ「マーカーリーダーとは、ヘラウキから着想を得た色付きのフロロリーダーのこと。約15cmごとにオレンジ、ピンク、イエローに色分けされており、リーダーを見れば触れるだけの小さなアタリもはっきり視認できちゃいます」

クレイジーボム専用ロッド登場

ネオさんが、最終調整中のバーティカルプロT55をチラ見せしてくれた。サブネームはクレイジーボムSP(スペシャル)。その名のとおり、クレイジーボム専用に開発された。ブラックとブルーのツートンカラーが美しい。

クレイジーボムの止める釣りでもビシッと合わせられるよう、ティップはチューブラー仕様(T)になっている。

ネオスタイル実釣編

まずは釣れる状態を作る 大切なのはやはり基本

タックル&ルアーを用意したらあとは釣るだけだ。

ネオ「ロッドは、手のひらで軽く支えるように持ちます。ギュッと握ると共振しなくなる(感度が悪くなる)ので注意しましょう。慣れないうちは力の抜きどころがわかりにくいかもしれないけど、半日も釣りをすれば、『手で支えるだけ』の感覚がわかるはず」

美月さんはアジングの経験者だけに、1g以下の超軽量ルアーを難なく投げる。これには釣らせ屋ネオさんもニッコリ!!

ネオ「アタリが少なくなったら、(移動OKの場合)釣り座を変えるのも効果的。ルアーを見ていない魚を狙うだけで釣れるチャンスはグッと高まる。特に移動先の1投目はチャンスです!!」

ネオ「これだけ飛べばバッチリ。どう食わせるか、どんなテクニックを駆使するかに注目が集まりがちですが、ルアー釣りにおいて、何より重要なのはキャストです。特に管理釣り場では、飛距離が1m伸びるだけで、釣りの対象になる(ルアーが影響を及ぼす)魚が10尾、20尾と増える。ルアーが飛べば、それだけ釣れる確率が高まるんですね」

なるべく同じ場所に投げないのもキモだ。1m……いや50cmでいいから、毎回投げるコースを左右にズラしてあげる。これにより、立ち位置を変えずにフレッシュな魚を狙えるのだ。

警戒心の薄い魚から狙おう

ネオ「一般的に、足元の魚が最も警戒心が強い。そして、岸から離れるほどに警戒心は弱くなっていく。よって、魚の状態が読めないうちは、なるべく遠い魚から釣っていくのが得策。僕は、沖の魚から順に1番、2番、3番…そして足元の魚を10番と呼んでいます。サイトで足元を釣る場合でも、最も警戒心の強い10番の魚を狙うのではなく、手を伸ばし、竿のリーチを使い、少しでも警戒心が弱い9番、あるいは8番の魚を誘ったほうが釣れる確率は高くなる。この意識を持つだけで、魚はもっと釣れるようになりますよ」

エリアフィッシングは超ゆっくり誘うのが基本

「まずは好きなルアーで釣りましょう。どんな誘いでも釣れるのがエリアの魅力です」とネオさん。

さっそくプラチナムを投げる美月さん。しかし、どうやら巻き速度がちょい速すぎるようだ。

ネオ「もっとゆっくり巻きましょう。他のルアー釣りの経験者ほど、エリアの巻き速度(遅さ)には驚きます。確かに放流時は速巻きが有効ですが、それ以外の落ち着いた状況では、ゆっくり誘ったほうが断然食ってきます。アクションがちょっとでも速いと、魚が追う/食うのを諦めちゃうんです」

巻いて泳がせるというより、ラインの余計な弛みを巻き取るくらいのイメージ。それくらいゆっくり誘う。どれだけスローな誘いでも(場合によってはアクションを止めていても)、ラインさえ張っていればアタリは出る。

そのための超高感度タックルセッティングなのだ。

フロントフック系ルアーの使い方

ネオ「フロントフック系はいろんな使い方がありますが、まずは基本の巻きフォールを習得したい。ルアーを投げたら、ロッドを立てて、デッドスローで巻くだけ。水面からボトムまで斜め45度で巻き落とすイメージです。この方法なら、わずか1投で全レンジを探れちゃう。なお、魚はルアーをバイトしてから0.2~0.4秒でパッと吐き出します。その瞬間に合わせの動作を入れるとフックが刺さる。『えっ…わずか0.2~0.4秒で合わせるの……?』と思うかもしれないけど、慣れとはスゴいものでみんなできちゃう(笑)。感度抜群のバチプロを使えば、思いのほか簡単ですよ!!」

さて、ネオさんからアドバイスを受け1尾、2尾と釣果を重ねる美月さん。「エリア用フックはカエシがないから、途中でバレないか最後まで緊張感がありますね」と言いながらも足元まできっちり寄せる。釣りの所作はさすがだ。何尾か釣るうちにリリーサーの使い方にも慣れてきたみたい。そんなわけで美月さんは、プレミアムX、プラチナム、クレイジーボム漂うの3種で釣果を得るなど初エリアを大満喫したのでした。

リリーサーの扱いに慣れたら、同じ要領でネットも使えるはず。実釣開始からわずか1時間ほどで、美月さんは早くもこの身のこなし!! 写真はバーティカルグラファイト3Dネット(EMT)。

さあ、皆さんもいまこそエリアの世界に飛び込んできて!!

情報解禁、ニュープラチナム見参

樹脂フロントフック系の定番、プラチナムに注目の新作が登場。なんとアクリル素材を使っているのが特徴。「シンカーなしのアクリルボディから生まれるのはスーパースローフォール。異次元の超低速沈降で沖の魚を誘えます」とネオさん。底部のフラット面を強調した独自形状で、低比重ボディながら水中で安定姿勢を保ち、さらにはアクションも安定する。ボディに厚みがあるため、静かに泳ぎつつ、水中でしっかり存在感を示せるのだ。食わせの秘密兵器になること間違いなし!!

視認性抜群のアクリル蛍光色

アクリル染色の蛍光カラーは、水中で抜群の視認性を誇る。沖にあるルアーも視認しやすいので、魚がバイトした(視界からルアーが消える)瞬間がはっきりわかる。ニュープラチナムの蛍光は間違いなく注目カラーになる。ラインナップは、0.3gと0.5g。1月の釣りフェスティバル2023でプレ販売したのち、春には正式販売される予定(写真はプロト)。

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