《挫折ノット》は締めやすく水抵抗も少ない。的確に「釣った」と言える、至高のフロッグゲーム。

2024 シーバス特集

的確に射抜くからこそ、「釣った」と言える、至高のゲーム。

二次元の中で可能な限り精度を上げていく

取材は5月末、梅雨入り間近を感じさせる雨が降り注いでいた。トップウォーターにとってローライトの恩恵は大きいが、ことスポーニング直後のこのタイミングにおいて雨は水温低下で活性を下げる要因になりやすい。

朝は全体をボートで流しながら、水色に合わせてディスタンスを調整し、キューをベースにバンクから少し沖側の縦ストまで、コールアップの時間も考慮したスピードで探りを入れていた。

バンクが土から岩盤に切り替わるマットのポケットでストライク。「これは本来ミクラの魚でしたね」

最初のヒントを掴んだのは、上流部。地形が切り替わるバンクに浮きゴミが絡むポケットで釣り上げた1尾だった。読みとは裏腹に意外と魚はバンク際にいるかもと判断した菅沼さんは、より移動距離を抑えて誘えるミクラをチョイス。1尾目を釣り上げてから、わずか30分足らずで追加の魚を捉えた。

その後の追加は叶わなかったが、菅沼さんのフロッグゲームは毎投、記者から見ても「ここで食わせる!」という明確な意図が感じることができる。その姿はまさにハンターが獲物を一撃で仕留めるがごとく。

サイズアップの2尾目は1尾目のヒントからミクラで。「午後から風が吹く予報なので、その前に釣れてよかった(笑)」

フロッグゲームは狙いすました一撃の繰り返しであることを思い知ると同時に、だからこそそのゲームに魅了されるアングラーが多いことを改めて感じた。

「釣れた」ではなく、「釣った」と言えるイメージを持って、引き金を引く。それこそが極意なのだろう。

エイト[ディープフォレスト]

スライドタイプのスリムフロッグ。「オイカワなどの細長いベイトを食い始めた時や秋に強いフロッグですね」

通常通りトゥイッチで誘いつつ、ここぞという場所で強めのアクションを入れてリアクションを誘発させるのがオススメ。

Dフロッグ[DAIWA]

風が強い時、波が高い時、ブッシュが濃くてアピールが欲しい時に使用。現行モデルのスティーズフロッグではなく、あえてDフロッグを選んでいる。

ホンカー[テッケル]

ツインブレードによるサウンドやアピールでより深い場所からも魚を引っ張れるフロッグ。「完成度が高いです。荒天時でも使える、数少ないフロッグですね」

キュー[ディープフォレスト]

スカートはマメに替える

右がオリジナル。左がスカートを替えたもの。「基本、フロッグのチューンはしないんですが、スカートがへたってたりしたら、替えるぐらいはしますね。アクションの良し悪しはもちろん、そこでの愛着も沸きますし(笑)」

キューLD[ディープフォレスト]

ブレードが取れてしまったキューにスカートを刺し、タングステンウエイトを内蔵したチューンの通称「LD(ロングディスタンス)」。文字通り飛距離を活かしたり、重さを活かした吊るしの釣りにも有効。

カラーで圧倒的に釣果に差が出るタイミングあり!

アカガエル

ブルーギル

菅沼さんのカラー論は、水質に合わせることをベースに自信てコンフィデンスが持てる色を推奨。しかし、早春のアカガエルや夏場のギル偏食時にはベイトに合わせたラインナップが圧倒的に釣れるらしい。

ノットは通称「挫折ノット」

菅沼さんのノットは、ダブルクリンチの最後を諦めた挫折ノット。「最後のループをくぐらせないほうが、締め込みやすいですし、あまり糸が抵抗にならないんですよ。このノットで抜けたことはないですし、ややこしいノットで結び変えるのが面倒になるくらいなら、かんたんなノットでこまめに結び変えることをオススメします」

取材協力

戸面原ダムボートセンター

〒299-1742 千葉県富津市豊岡2874−1
TEL:0439-68-1587

戸面原ダム唯一のボート店。二人乗り可能な14ftのボートも導入され、タンデム釣行も快適に楽しむことができる。

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