
酷暑が過ぎてバス釣りに行きやすい季節になりましたが、動きが活発になるのは釣り人もバスも同じ。そんな行動範囲が広がったバスを仕留めるための「秋攻略法」を霞ヶ浦水系のおかっぱりスペシャリスト・佐々木勝也さんに教えてもらったぞ! 実釣の模様はYouTubeでもチェックできます!
●文:ルアマガプライム
攻略法① 秋の水面は早い動きも取り入れる
佐々木「お盆以降の初秋からはバスの動きやポジションが変わってくるため、夏と同じエリアで釣りをするにしても、アプローチを変える必要があります」
朝イチ、メジャーな流入河川にエントリーした佐々木さん。
トップウォータープラグを使って水面で誘い始める。
佐々木「今は水の流れがないので、スティーズポッパー70F。これで食わなければ50Fにサイズダウンして試します。流れがあるときは迷わずペンシルベイトです」
その意図は?
スティーズポッパー70F(DAIWA)
スティーズポッパー50F(DAIWA)
佐々木「秋はバスが活発にベイトフィッシュを追いかけてフィーディング(捕食)するので、ペンシルベイトのような速い動きが出せるルアーが効果的。水の流れがあるときはフィーディングタイムになりやすいです。逆にそういう場面ではポッパーのような遅い動きは見切られます」
スティーズポッパー50Fで食わせるも、ファイト中に惜しくもフックアウト。
攻略法② 中太(ちゅうぶと)ロングワームのすすめ
佐々木「最近僕が多用しているワームがこれです。昨日も北浦で50アップが釣れました」
スティーズネコストレート5.8インチ連結(DAIWA)
佐々木「自作で2連結させて9インチくらいの長さにしています。ロングワームは今、細いものから太いものまでいろんなメーカーから出ていますが、このネコスト5.8インチの絶妙な中太の太さがキモです」
その効果は?
佐々木「まず細身のロングワームよりも圧倒的に飛距離がでる。おかっぱりでこれは大きな武器です。バスから距離をとってノーシンカーリグのフィネスなロングワームアプローチができる」
他には?
佐々木「濁りなど水に色がついている場面では、細身のロングワームよりもアピール力があり、バスに気づいてもらいやすいです。飛距離、フィネス感、ボリュームのバランスがいい」
説明通り、ロングキャストをした先でグッドサイズがバイト!
↓スティーズネコストレート5.8インチ連結の作り方はこちらの動画をチェック!
攻略法③ 秋のカエルパターン
佐々木「夏が終わると効果的になってくるのがカエルパターン」
エラストマー製カエルワーム(ノーシンカーリグ)
佐々木「カエルパターンの時期としてはまだ早め(取材は9月上旬)ですが、ちょっと試してみましょう」
同じストレッチでなんと3連発!
佐々木「カエルを意識した魚がいましたね。これから晩秋まで有効なパターンで、すごいときはカエルを食べに群れでバスが入ってきたりするのでぜひ試してみてください」
攻略法④ T.D.ハイパークランクのトロ巻きとチョンチョン巻き
佐々木「僕がT.D.ハイパークランクで多用する巻き方は、チョンチョン巻きと中層トロ巻きです。チョンチョン巻きはデジ巻きのような感じで細かく巻く動作と止める動作を繰り返します。強い水押しとフラッシングで広範囲からバスを寄せることができます。あとは、移動距離を抑えてデッドスローで誘いたいときにも効果的です」
佐々木さんは流入河川の護岸際を、横方向にチェックするときに多用していた。2種類の巻き方はぜひ動画を見てマスターしてほしい。
佐々木「一方、中層トロ巻きはスローリトリーブでただ巻きする方法で、レンジ(水深)はチョンチョン巻きよりも深くなります。チョンチョン巻きよりもラインの存在感を消せるのでプレッシャーに強いです」
T.D.ハイパークランク1066Ti(DAIWA)佐々木さんは透過カラーのボディ表面にヤスリをかけ、ナチュラルカラーにアピール力を加えるアレンジをしていた。
ローテーションとして、T.D.ハイパークランクよりも波動が弱く、小魚シルエットのガストネード88Sも使用。
ガストネード88S(DAIWA)カビボラ 体表にカビが生えた弱ったイナッコ(ボラの幼魚)はバスの格好のエサとなる。
攻略法⑤ 秋の流入河川「激アツ」パターン
佐々木「秋の流入河川の攻め方で、僕が1番好きな釣りがあります。キーワードは『風』です」
流入河川で本湖のクオリティーフィッシュを狙うという。その真意をもう少し詳しく聞いてみた。
本湖が荒れたときにベイトフィッシュが逃げ込むのがこのような細い流入河川だ。
佐々木「風が強くなって本湖が激荒れになると、ベイトフィッシュが流入河川の中に避難するんです。それを狙って積極的にフィーディング(捕食)したいデカバスも入ってくる。つまり、釣っている場所は流入河川なんですが、狙っている魚は本湖のフレッシュなハイクオリティーバスなんです」
風がおさまればバスは本湖に戻っていく。まさにタイミングが命の釣りだ。
秋のササカツ必携タックル
動画はこちら!
佐々木勝也(ささき・かつや)
霞ヶ浦水系をホームとする陸っぱりの名手。ランガンスタイルで、シャローに差してくる大型のフィーディングフィッシュを狙う釣りを得意とする。岩手県出身、1988年生まれ。