アーバンチニングの第一人者であり、フリーリグの名手、もりぞーこと森浩平さんによる、チニング連載「もりぞー的アーバンチニング」。今回は、高水温が続く今シーズンの冬チニングをテーマに、この後の展開を検証。果たして、もりぞーさんが導き出した結論とは…?
●文:森 浩平(もりぞー)●写真:森 浩平(もりぞー)/編集部
【森 浩平(もり・こうへい)】
大阪府在住。アーバンチニングの第一人者で、クロダイ・キビレの年間キャッチ数は年間2000枚を越すことも。ベイトタックルスタイルとフリーリグの有効性にいち早く着目し、この釣りを普及させてきた。愛称はもりぞー。
ボートチニングで2024年新製品のインプレ実釣!
ルアマガ+をご覧になっている皆さま。ダイワフィールドテスターとして大阪の淀川をホームに活動中のチニング伝道師”もりぞー”こと森浩平です。今年は秋口から続く高温と降水の少なさが影響してか、水温が下がりきらない状況が続いていた初冬の大阪湾。チヌ・キビレのポジションもどこか定まりきらないような雰囲気です。とはいえ1月も、もうすぐそこ。水温10℃前後に下がればポジションも安定し、冬らしい釣れ方をしてくれると予想しています。
さて、先日はシルバーウルフの24年新製品を使用した実釣ロケと言う事で、大阪湾ボートチニングをルアマガさんに撮影していただきました。前日の雨と強い北風の影響で一部ターンオーバーが発生し、若干タフな状況でしたが「あまり動かしすぎないボトムバンプ+気持ち長めのポーズ」というヒットパターンを見つけて連続ヒットに持ち込む事に成功しました。この様子は1月に動画と記事で公開予定ですのでお楽しみに!
と、いうわけで、今回は低水温期のチニングと、現時点でお伝えできる新製品情報についてお話ししようと思います。
優先すべきはエサの有無と透明度
低水温期におけるチニングでは、エサの有無と水の透明度が重要。水温は二の次。エサが豊富で、濁りが入りやすい場所が良い条件です。透明度が高くチヌの警戒心も高くなる傾向の低水温期ですが、風波や濁りが入ると魚の警戒心が解け、口を使わせやすくなります。
クリアな水質でも気配が消せる夜間の釣りも有効です。ただし、ウネリの底荒れ濁りは一時的に活性を下げる傾向にあるため、荒れたタイミングでは「ウネリが入りにくく風波だけ」というような場所がオススメ。エサとしてエビやカニ、ハゼ、バチなど動的ベイトと、フジツボやミジガイ、パイプ虫、海藻など障害物に付着した静的ベイトがある場所が有望です。
【動的ベイト】
【静的ベイト】
水温についての考え方
低水温期は積極的に動き回って餌を食べることはせず、水温の安定した場所でジッとしていて餌が目の前を通った時だけ口を使う。…なんて言うのは我々人間の勝手な想像に過ぎません。魚は我々が想像するよりも積極的に動き回り、環境に適応して捕食しています。
もちろん、ベースとなる水温が高いほど有利ですが、水温5℃でも釣れますし、10℃もあれば心配不要。ただし、急激な水温低下は一時的に活性を下げる傾向に。その反面、低いなりに安定しているタイミングや上昇に転じるタイミングでは爆釣する可能性が高いので、アプローチの目安にしても良いかもしれません。
低水温期の喰わせメソッド
水温15℃以下の低水温期はリグを動かし続けるアプローチよりも、止めているときにバイトを誘発させるアプローチに分があることが多いです。スローに動かして止めるストップ&ゴーや、いわゆるボトムバンプ系の誘いを中心にしつつ、バリエーションを試してヒットパターンを見つけるのがオススメ。
また、長いポーズ中にもバイトがあるため、ビシバシと動かすことに夢中にならず、しっかり止めて喰わせの間を与えてあげる意識が重要。ボトムバンプ系の釣りはリアクション狙いではなく、シャクったあとのフォールで抱かせるエギングのように、動かしたあとの着底ポーズ中にワームを吸い込ませるイメージを持つのをオススメします。
釣果向上のためにはタックルの選択が重要
前アタリを弾かず本アタリに持ち込んでからしっかり掛けるパターンと、ラインスラックが出ている状態で得た吸い込みバイトに対応するパターンの両方に対応するには、しっかりとした掛けシロを備えたベリーと、丁寧なリグ操作を可能にしつつ、バイトを弾かないハードソリッドティップを備えた専用ロッドとラインスラックコントロール性に優れ、瞬間的なフッキングを可能にする最大巻取長のXHリールが必要です。
こと冬の時期に数を釣っていくには、時合い外のタイミングで得られる少ないチャンスをモノにしつつ、時合いが来たタイミングで連続キャッチに持ち込む事が大切です。そのためにはアングラー側が積極的に操作し、掛けていける、主導権を握ることが可能なタックルセレクトが生命線。その点、ダイワではロッド・リール・ワーム・ライン・フックと総合的にバランス良くまとめることが出来るのでありがたいですね。
さて、もうすぐ23年も終わりますね。今年はコロナ渦に伴う様々な制限が緩和され、地元の大阪湾だけでなく、浜名湖、天草、福岡、広島などでの遠征釣行やイベントに参加できた充実した1年でした。24年もいろんな場所へ出かけてチニングやって、多くのユーザー様と交流したいです。それでは最後に、現在公開可能なシルバーウルフ24年発売(予定)新製品をご紹介して終わりにします。皆様良い釣り良いお年を!
シルバーウルフ関連の新製品を大公開!
もりぞーさんの、低水温期のチニング攻略理論、いかがだっただろうか? 暖冬とは言え、このあとに待ち受ける本格的な冬シーズンに向けた対策のヒントが盛りだくさんの内容だった。さて、ここでさらに、2024年のシルバーウルフ関連の新製品を公開!
シルバーウルフフック スクリューキーパー
皆様お待ちかねのチニング専用スクリューキーパーフックが登場!
ラフダイバー90
「イマペン」インジェクションモデル第2弾は90mmの浮きダイブアクション系ペンシルベイト。
アーバンホグ(仮)
アーバンシュリンプ2.8のストロングバージョンとも言えるホグタイプのボリュームベイト。ボトム攻略の幅が更に拡がります!
撮影当日は、新製品となるアーバンホグでもしっかりと釣果が出た。
実は、ここで紹介しているアイテム以外にも、まだまだ新製品は存在するという情報もキャッチしている。続報は、随時ルアマガプラスの記事でもフォローしていく予定! お楽しみに!
もりぞーさん初場所釣行!in広島
※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。