[68.5cm 5.4kg]巨大ブラックバス「ドキドキでした」驚愕サイズを釣った誰でもできるテクニック。

近年話題となったテクニックやルアーを達人たちが一挙指南! マスターしきれてなかった人、知ってたけどどうやるのかわからなかった人、そもそも知らなかった人…etc。とりあえず、ココに載ってるテクは覚えておいて損はなし! まんべんなくマスターするもよし、ひとつだけ極めるのもよし! いいテクとの出会いがありますように。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

Profile

吉川永遠(よしかわ・とわ)
国内最高峰トーナメント・トップ50の最前線で活躍するコンペティターにして、22JB津風呂湖A.O.Y.。弱冠24歳ながら、紀伊半島リザーバー戦では優勝を始め盾の山を築き続ける手練としても名を馳せる。

スリムロングワーム×吉川永遠

難易度
対でかバス★★★★★
汎用性★★★

ミミズ似か否かは関係なし。もはや「バスのエサ」!?

「リスクの少ないもの、食べやすいものが高効率」

近年注目のスリムかつロングなワームを使い、数々の好戦績を叩き出し続けているのが吉川永遠さん。昨季は公式戦のみならず、プライベートでは池原ダムで68・5cm・5428gの超絶モンスターを捕獲したのもこのモデルだった。

「3lbだったので、ファイトはドキドキでした(笑)」

類稀なるテクニックもさることながら、その思考は実に興味深い。

「バスは『エサとして食べやすい物』を優先するのが基本です。例えば、ワカサギ豊富なフィールドで、遊泳力のあるハスを食べようとするのはリスクが高い。身を潜め、目の前に来るワカサギを食べる方が効率良いわけです」

ワカサギレイクにおけるバスの思考を前提に、話はロングワーム論へと進んで行く。

「なぜスリムが良いのか。ロングワームが太いとボリュームがあって栄養価も高いのは魅力。ですが、水押しも強く、多くのバスの日常に存在しないため、食べるためのリスクは高まります」

例外として、高活性時やファーストインパクト、また大型ミミズを常食とする奈良・七色ダムのようなフィールドも存在。だが、多くは前述の通りだ。

「一方でスリムだと、長いながら栄養価もそれなりにあって、水押しも弱いから臆せずに食べやすい。つまりエサとして認識しやすい。アフタースポーンでバスが動きにくい時期に、付き場から大きく動かないエビ食いバスが増えるのと似た現象ですね」

ネコリグ&ノーシンカーリグ

ボウワームヌードル8in【エバーグリーンインターナショナル】
●全長:8in/12in
●カラー:10色
●入り数:8in…10本入り、12in…8本入り
●価格:ノーマル850円、高浮力900円(税抜き)
●カラー名:レッドウーロン

吉川流の先発登板は「8in+ノーシンカー」

吉川さんが主軸とするのは8inで、リグはノーシンカーが主軸。「ワーム(のパワー)が弱いので、なるべくシンカーによる力を加えたくない」。深場へ対応すべくネコリグを使用することも。
●フック:8in…フォグショット#8、12in…#4(共にリューギ)
●ネイルシンカー:8in…0.9〜1.1g、12in…1.3g

レッドウーロン
●カラー名:フジイロミミズ
「ミミズ色はバスの脳に『たまに食べるエサ』としてインプットされた色だとは思いますが、大切なのは着底してバスがエサとして認識できる色かどうかです」
絶妙な感性から導き出されたのはレッドウーロン。時にフジイロミミズも代打で登板。

「長くても、細くて軽い。だから簡単に吸い込める」
太長いロングワームとは異なり、細長いフォルムは「バスがエサと認識やすい」ことに加え、「簡単に吸い込めて、口の中で丸まる。ワッキーセッティングだからフッキング性能も問題なし」
ハリ先がワームに埋もれることもない。

2022年5月27日@池原ダム
68.5cm・5428g!

昨年自己記録を更新した際に使用していたのが、まさに当企画で解説していただいたボウワームヌードル8in。論より証拠、圧巻の巨体をご覧いただきたい。

ココがキモ

「過剰なアクションは不要。ラインを揺するだけでOK」
「着水後のフォール時はもちろん、着底してもラインはゼロテンション」
ナチュラル感を徹底追求。
「アクションは弛んだラインを軽く揺する程度、バスから見て『微妙に動いてる?』と認識させる程度でOKです。ラインを張るとワームが動いて見切られちゃうのでご注意を」
ごく繊細だ。

シーズン早見表

「オンシーズン中、春から12月くらいまでは通用しますね。大小問わず」
真冬は使わない?
「厳寒期はスリムロングならではの食べやすさが魚とリンクしないんです」

マスタータックル

コダワリのスピニングロッド&リールに注目
掛け感にこだわったファストテーパーのソリッドティップ・フリーウィルを生かすのは、12イグジスト。
「逆転レバー付きでUTDドラグの最終型。魚とファイトする上で、自分が意図したように引っ張りたいので」
現代のオートマティックかつ安全なATDドラグとは別のマニュアルな方向性を求めるのが吉川さんだ。
●ロッド:オライオンOCSS-63UL-STフリーウィル(エバーグリーンインターナショナル)
●リール:12イグジスト2506(DAIWA)
●ライン:バスザイル・マジックハードR 3lb(エバーグリーンインターナショナル)


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