脱・初心者&目指せマイスター!エリアトラウト・フックマッチングカタログ【丹波和哉&赤泊佳汰&諏訪感人】

あって当たり前の存在感からか、その重要性に気付かれないのがフック。そんな悲しき(?)フックの地位向上のために立ち上がったのがこの三人! より釣るためのフックセレクトを大公開! プラグでは向きにもこだわりがあるので、そこもよーくチェックしよう!

●文&写真:中村崇彦

2024 ブラックフライデー

profile

赤泊佳汰(あかどまり・けいた)
釣り好きだった父親の影響受けてあらゆる釣りを経験。中学時代から始めたエリアトラウトで実力を発揮し、若くして第18回トラウトキング選手権で優勝、トップマイスターの称号を得る。オールラウンダーだが、ボトムの操作系の釣りを得意とする。

諏訪感人(すわ・かんと)
エリアトラウトで釣りを初めて体験。ネイティブもたしなむが、トラウト以外の釣りはほぼしたことがない生粋のエリアアングラー。その再現性のある釣りの魅力にハマり、常連だったベリーズ迦葉山のスタッフとなる。FPBルアーズプロスタッフ。

丹波和哉(たんば・かずや)
釣り友から冬の釣行先として教わったエリアでの釣れる人との釣果差に悔しさを感じ、さらにその差には答えがあることに衝撃を受けエリアの釣りにのめり込む。好きなスタイルはマイクロスプーンの巻きの釣り。なぶら家フィールドスタッフ。

フックにこだわれば釣果はアップする!

本格シーズン開幕直後のやや不安定な状況でも、そこは名うてのヴァンフックフィールドテスター。あっさり全員安打で現場撮影を終え、田口さんも交えてフックのマッチングをテーマにトーク開始。

丹波(以下丹)「エリアはスプーンの釣りが基本じゃないですか、そのドストライクゾーンってSPシリーズですよね」
田口(以下田)「ありがたいことに、いまは多くのメーカーさんで採用されています」
赤泊(以下赤)「なにも考えずにセットできますよね(笑)」
諏訪(以下諏)「伸びにくくて掛かったらバレにくい。なので初心者さんには特におすすめです」
「全国どこの量販店さんでも手に入れやすいのもあるかな」
「買いやすいから薦めやすい。スタートはここですよね」

赤泊佳汰さん


「やっぱり最初はSPで番手を揃えてもらいたいですね」
「基準は21(中軸)かな」
「それで自分が行くエリアによって変えていけばいいと」
「ガツンと食うならSP。喰い渋ったらSW。ざっくりですけど」
「ラインテンションが抜けてるときとか触るようなバイトのときにはSWが必須ですね」
「それで大きいのが入っているところは太軸にするとか」
「色物も太軸がいいですね」

諏訪感人さん


「あとはタックルによっても変えるのもあります」
「普通フックってほとんど進化しないんですが、エリアはタックルの進化が激しいので、それに合わせて変えていかないと」
「でもタックルは最新だけど、なぜかフックはそのままって人も多いですよね」
「釣れないとフックじゃなくてルアーのせいになるもんね。ルアーを増やすくらいならフックを買って欲しいのに」
「ホントにそう(笑)」
「よく考えたら魚と唯一触れるのはフックなんですよ。だからこそこだわるべき」
「一見普通なんだけど、釣るとちょっと開いちゃうとかはあるのでそこを気にして欲しい。1本1本しっかり釣りたいなら、フック交換はマメにするべきですね」
「釣る人ほどやってる」
「試合中だと見た目が変化してなくても変えますよね」
「うん、そこで不安要素を残すくらいなら変えちゃう」

丹波和哉さん


「それはかなりハイレベルですけど(笑)、初心者脱却の意味では、まずはフックを確認する習慣を付けることですね」
「釣れないのはルアーのせいじゃなくてフックのせいじゃない?って気付くことが大事です」
「ちょっとやってる人に上達法を聞くと、みんな『フックを変えた方がいい』っていいますよね」
「丹波さんがさっき言ったように、ルアーを増やすならフックを増やす、が真実ですよね」

赤泊佳汰のマッチングセレクト10

※以降フックはすべてヴァンフック

なぶクラFSR(なぶらや)+SP-21F #6

いわゆるニョロ系ですが、ルアーのボリュームがあるので掛けてもバレやすい傾向にある。掛けるだけならSWでもいいんですが、そこを考慮してバラシにくいセッティングにしています。

パニッシュ55F(スミス/ロデオクラフトチューン)+SW-31F #7(フロント)・#6(リア)

今回はジャガーがいたんで、ミノーを横に飛ばしてジャーク。そこにじゃれつくのを絡み取る方が掛けやすいのでストレートポイントのSW。PEで硬めの竿を使うこともあり、太軸の31にしました。

※1 フックはすべてヴァンフック。※2 F=フロントフック、R=リアフック

イーグルプレーヤー50slim/GJ(ディスプラウト)+SW-31F #9

パニッシュが色物狙いだとすると、GJはニジマス狙いのミノー。どちらも積極的に掛けにいく釣りで、フックに負荷がかかりやすいのでSW-31F。基本は同じセッティングです。

ディープクラピー(ラッキークラフト)+BC-33F #6

個人的にはフルサイズクランクにはBCの#6をセットします。自分でも大きめかなとは思いますが、大きいフックの方が口に触れた瞬間に刺さりやすいと思ってて、掛けていく自分のスタイルに合ってます。

パペットサーフェス(スミス)+SW-21F #8

前も後ろも内側に向いてますが、その理由は、トップは大抵ルアーの真ん中を目掛けて食い上げてバイトしてくる。なので、下から見たときにボディの中心付近に針先がくるようにセットしています。

ちびパニクラSR(ティモン)+SW-31F #9

ちびパニはサイズが小さくて若干フィネス寄り。食い渋ったときに使うので、そのときのついばむようなバイトを獲りたいので。それで、ガンガン掛けるBCよりも少し針を口に残す要素をプラスしています。

バンナ1.4g(ニュードロワー)+SP-21F #7

比較的高活性の魚を狙うスプーンなんですが、そういうちゃんと反転して食うタイプにはSP、逆についばむ場合はSW。もちろんケースバイケースなんですが、今日の場合はSPをセットしています。

フォルテ0.9g(ベルベットアーツ)+SW-11F #8

茶系のカラーで、活性が落ち着いた段階で使います。ついばむような弱いバイトが多いときにはSWで、線径も一番細い11。弱い力でバイトしてきても絡め獲れる、僕の中では一番フィネス寄りのセットです。

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VANFOOK(ヴァンフック)

シャースフィー0.4g(サウリブ)+SW-11F #10

フォルテと同じフィネス寄りのスプーンですが、サイズは#10。今日使ってみて、泳いでる魚のウエイトが軽かったのと、バイトも小さめでバクッと食べてくれなかったので、これかなと思って選びました。

ノア-L 0.7g(ロデオクラフト)+SW-21 #9

いわゆるマイクロスプーンなので、SW-21Fの一番小さいサイズで。#8をセットすることもあります。僕的には21が基準ですが、今日は朝イチに投げて、まだ11まではいかなくていいかなと。

諏訪感人のマッチングセレクト12

ブレイブ(FPBルアーズ)+SP-31F #5

標準搭載のフックですが、もしフックを変えるとしたら、小さい方向ではなくワンサイズ大きくするだけにしてください。ただ、自分が使ってる限りでは標準の#5で問題ないと思います。

フロンティア 1.7g(FPBルアーズ)+SP-31F #7

こちらはメーカー推奨の標準搭載のセッティングです。フロンティアはあらゆる要素を詰め込んでいて、FPBルアーズでもオーソドックスなタイプのスプーンになっています。

フロンティア 1.7g(FPBルアーズ)+SW-31F #6

同じスプーンでも放流にはSW-31。昨今の放流魚は短い距離で反応して、雑というか横に流れる食い方をするので、そうした状況にマッチするならこちら。サイズは重さに応じて#6です。

ベリーズ 1.3g(FPBルアーズ)+SW-21F #8

ベリーズは標準がSPですが、昨今の魚の食い方にマッチするのであればSW。1g前後のスプーンであればSW-21Fで間違いなし。ちなみにカラーはプロショップオオツカオリジナルのカカポです。

ベリーズ 0.5g(FPBルアーズ)+SW-11F #8

ベリーズでは最軽量のモデル。このSW-11Fという細軸とのセットは、表層での食い上げのフックの残りがすごくいい。今年の夏の表層ゲームでは本当にお世話になりました。

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VANFOOK(ヴァンフック)

ワウ40F(ラッキークラフト)+BC-33F #7

表層クランクです。ワンサイズ大きくてもいいかなとは思います。動きのバランスと対象魚でサイズは変えていくのがベーシックなんですが、自分としてはこのプラグでは基準は#7になります。

アンフェア35(ラッキークラフト)+BC-33F #8

通常よりもよりスローな展開で使うので、魚もゆっくり寄ってきてハムッと食べることが多いです。そうなるとワンサイズ下げて、しっかり口に入るようなセッティングが効果的だと思います。

メガマウス(FPBルアーズ)+BC-33F #10(フロント)・#8(リア)

FPBルアーズの新作トップウォータープラグ。FPBのルアーはすべてヴァンフックさんのフックが標準搭載です。標準は前後#8なんですが、いま自分はフロントを#10にして試しています。

ナイアス(FPBルアーズ)+BC-33F #6

FPBルアーズなのでヴァンフックさんのフック。大事なので覚えてください(笑)。ボトムに落としてロッドでシャクってたるんだラインを巻く。テールが暴れるので針も大きめにすると掛かりやすいです。

ダートラン(ティモン)+BC-33F #8(フロント)・#7(リア)

タイプ的にはボトム用のルアーですね。BC-33Fは基本クランクとボトム用ではあるんですが、巻いて良し止めて良しなので、ほとんどのプラグにマッチすると思っていて、自分はほぼそうしています。

ウッサS(ロデオクラフト)+BC-33F #8(フロント)・#7(リア)

フック絡みもあるので、バランスを考慮してベリーが#8でリアが#7。オーバーリップのシンキングクランクで、よくやるのは表層の早巻きとボトムまで落としてからの斜めの巻き上げの二択です。

エルフィン ミニシケイダーS(タックルハウス)+BC-33F #7

ワンフックなので全体のバランスでサイズを選びますが、状況に応じてデッドスローで使う場合にはワンサイズ下げて#8もあり。フッキングしにくいなと感じたらサイズを下げるのはありですね。

丹波和哉のマッチングセレクト10

アキュラシー1.3g(なぶら家)+SW-21F #7

基本的にはスプーン釣りにはSWを使ってます。理由としてはバイトしても反転しきらない魚が多くなったので、初期掛かりしやすいようなワイドゲイプ。針先が立ちやすいので触れば掛かるんですよね。

エクシード2g(なぶら家)+SW-21F #6

スプーンのサイズ感で#6。サイズ感を合わせないと動きが別のモノになってしまうので、スプーンの大きさに合わせていきます。基本的にはスプーンなので触れれば掛かるSWです。

エクシード2g(なぶら家)+SP-31F #5

同じエクシードですが、放流のような魚が速いシチュエーションならSP-31Fの#5。ゲイプも若干狭いので、伸びにくくて太め。即掛けよりは口に入れてしっかり掛けられるタイプを選びますね。

チップ 0.6g(なぶら家)+SW-21F #9

マイクロスプーンなのでシリーズで最小をセットしています。このくらいのサイズになると、細くすると暴れすぎて太くすると動かなくなるので、SW-21Fの#9がこのスプーンにはベストかなと。

プリッジ0.8g(なぶら家)+SW-21F #8

マイクロスプーンでも動きが強めになるので、長い距離を追わせるよりも短距離で口を使わせます。そうなると突発的なバイトにもなるので、ワイドゲイプのSW-21Fで掛けられるようにしています。

アキュラシー0.9g(なぶら家)+SW-21F #8

基本ウォブンロールですが、チドリの崩れるアクションが入ってそこでスイッチを入れるので掛け寄りのSW-21F。普通に巻いて食うならSPでもいいんですが、食いが渋いとSWのがいいかなと。

なぶクラF(なぶら家)+SP-21F #6

難しくなった魚にゆっくりニョロニョロとした動きで口を使わせるルアーなので、口に残りやすいように、スプーン用のSP-21F。バイトも弱いので、口の中に入れられるフックの方がいいですね。

キビパニMR(ティモン)+CW-33F #7 プロト

プロトのフックをテストさせてもらってます。ルアーのサイズ感で#7。素材の強度が上がってますが、地元(高崎市)の冬の大会でこのセッティングがハマって優勝させてもらって、いい感じかなと。

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JACKALL(ジャッカル)

シャインライド(ヴァルケイン)+BC-33F #10(フロント)・#8(リア)

フロントを小さくしているのは針絡み対策です。基本的にはリアで食わせるので#8。BC-33Fはボトムプラグ用のフックなんですが、ボトムで止めたりシェイクする釣りにも相性は抜群ですね。

ツーウィン(なぶら家)+BC-33F #8

自分が開発させてもらってるルアーです。開発中からBC-33Fの#8を使っていて、むしろ針に合わせてセッティングしてる面もあるので相性はベストのはず。吊るしでセットされています。

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※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。