【絶対釣れるやつ!】夏の渓流ルアーの定番!『スピナー』の構造や使い方を徹底解説!

渓流ルアーの主流はミノーですが、シビアな魚にはそのアグレッシブな強いアピールが、かえって違和感を与えてしまうこともあります。そんな時は、スピナーがおすすめ! 盛夏の渓流においてはミノーやスプーンを凌ぐ釣果をたたき出すことから、「もはやエサ!?」などと形容されることも! これから訪れるベストシーズンに向け、「スピナーの基本」をみていきましょう。

●文:ルアマガプラス編集部

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シンプルな構造だけど、魚は釣れる!

スピナーはとてもシンプル。基本的に1本のワイヤーにクレビス、ブレード、ビーズ、フックなどの部品で構成されています。使い方はただ巻きが一般的ですが、モデルによってはジャークやトゥイッチに対応するものも存在しています。

スピナーは、スプーンと同様にルアーフィッシング黎明期から活躍し続けてきたルアーです。その歴史はミノーよりも古く、かつては釣り具店に置いてあるルアーはスプーンとスピナーがほとんどだったそうな。釣り歴の長いトラウトアングラーの方は「うん、うん、そうそう」と昔の釣りを回想していただいているかもしれません。

今現在は、圧倒的にミノーが主流。渓流ルアーシーンで、このスピナーをメインで使用しているアングラーは、そう多くはないと思いますが、このルアーが光を放つシーズンがあります。それは渓流域の虫たちが活発に動き始める夏場。

ブレードの煌めきと、その小さなシルエットが、水中で羽化した水生昆虫や水面付近でもがく陸生昆虫、さらには小魚などをターゲットに連想させるのか、水生昆虫や陸生昆虫が多く発生する初夏以降に、とくに威力を発揮してくれます。

渓流ルアーの中で主流になっているのはミノー。40mm〜50mmサイズのシンキングやヘビーシンキングタイプが人気。

スピナーのただ巻きに、イワナが好反応! 夏場の渓流ではとても強いルアーなんです。

スピナーのキモとなるブレードの構造を見てみよう

スピナーは、着水と同時にブレードを回転させながら巻いてくる、トレース型のルアーです。ミノーやスプーンがボディの中心軸を支点として左右対称にアクションするのに対し、スピナーの場合はワイヤー軸を支点としてブレードが回転することで、アピールしてくれます。

当然ながら、このブレードが非常に重要な役割を担うわけですが、形状や取り付け方も様々。いくつかのタイプを見ていきましょう。

【ブレードの形状】ウィローリーフ型

水の抵抗が少なく水を逃しやすい形状。通常のアップストリームはもちろん、ダウンやディープレンジの攻略にも向いています。

【ブレードの形状】コロラド型

ウィローリーフと比べて水の抵抗を受けやすいため、スローに誘えます。上流に投げて巻いてくるアップストリームの釣りでも、流れに同調させやすいですね。

【ブレードの取り付け方】クレビスタイプ

クレビスを介して付けられたもの。水の抵抗が少なく、アップからダウンまでオールマイティーに使用できます。

【ブレードの取り付け方】インラインタイプ

ワイヤーと一体化したインラインタイプ。立ち上がりが速く、水の抵抗も受けやすいのでアップの釣りに向いています。

基本的な使い方は?

ただ巻き

スピナーの扱い方の基本となるただ巻きです。常にブレードが回転するよう、ポイントの形状と流速に合わせてリトリーブしましょう。

トゥイッチ

トゥイッチのようにロッド操作でアクションを加えることもできますが、ミノーのように連続アクションを加えるのではなく、リトリーブの途中に軽く誘う程度が一般的です。

ボトムノック

ボトムノックは着底させた後、竿先で煽るように行います。通常のリトリーブで誘っても魚が食わなかった場合のフォローとして考えると、より釣果が望めるでしょう。

複渓流域では障害物を避けるようにロッドワークを駆使しよう

複雑に入り組む渓流域にはブッシュや点在する岩などの障害物が存在します。これらを回避しながらブレードを常に回転させるのが、スピナーを扱うコツになります。様々な方向にロッドを操り、魚にスピナーを見せ続けることが重要です。

例えばアップストリームの釣りで、強い流れから弱い流れに変わった場合、ブレードが回転しすぎてしまいます。渓流域は流れの方向や強さも一定ではないため、リトリーブスピードを変化させて、ブレードが常に回転するよう心がけるとよいでしょう。

と、ここまでスピナーの基本知識と使い方を紹介してきましたが、以下では代表的なスピナーを紹介していきます! 名作揃いの「釣れるスピナー」。ぜひ今シーズンの渓流で活用してください!

代表的な渓流スピナーをご紹介

メップスシリーズ

ルアー黎明期から長く愛されてきた名作シリーズ「メップス」。「アグリアTW」「アグリアロング」「ブラックフューリー」など種類も豊富。基本的にゆっくり巻けるタイプが多く、捕食の下手なイワナにじっくり見せて食わせるなどスローな誘いを得意とする。

セルタ(ルブレックス)

メップスと同様に、ルアーフィッシングの黎明期から活躍する名作。速く巻いても水面から飛び出しにくい性能を生かすなら、動きの速いヤマメの攻略に向きます。メップスと巻きスピードの違いで使い分けるのも面白いですね。

ニアキス(スミス)

糸ヨレを軽減するスイベル構造が面白い!

魚を模した薄型フラットのリアルフィッシュボディが印象的なスピナー。スイベル構造を採用することで、ブレードの回転がスムーズになり、ボディの回転による糸ヨレも低減しています。

ARスピナー(スミス)

ハイレスポンスの高速回転ブレードが渓流魚を誘う

ARスピナーのブレードは高速回転がウリです。着水直後から抜群の立ち上がりを見せ、どんなスピードで巻いてもしっかり回ってくれます。基本はただ巻きですが、バランスを崩すためのトゥイッチ、タッピング(ボトムノック)、ジャーク、バックスライドと大きく分けて5種類もの釣法に対応しています。

エディ(ジャクソン)

高バランスの非対称偏平ボディ

3つの平面で構成された非対称偏平ボディは水中での安定性に優れ、ボディやシャフトの回転を低減。リアルフィッシュデザインと安定したブレード回転でアピールしてくれます。

シルバークリークスピナー(DAIWA)

投げて巻くのが基本のルアーだからこそ基本性能を徹底追求!

細部にわたって基本性能を徹底的に磨き上げたスピナーで、強い流れの中でもアクションが破綻しないバランス性能が魅力です。ローリングスイベル一体型シャフトと中通しの回転するボディにより糸ヨレも減少させてくれます。

パンサーマーチン

イタリア製の名作スピナー

スピナー全盛の時代から人気のイタリア製スピナー。ボディとシャフトを接続する金具の脆さを解消するため、シャフトをブレードに直接貫通させる仕組み「インラインブレード」を採用しています。


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