「エギング歴10分!?」「そんな人でも大丈夫です」エギの選び方の基本を超わかりやすく解説![湯川マサタカ×片原恵麻]

エギングはほぼ初挑戦のルアマガ女子部片原さんに、エギングエキスパートの湯川さんが釣り方をレクチャー! 湯川さんは基本のキの字からしっかり教えつつ、必釣のコツを詳らかに公開! 入門者養成企画にしてエギングを100%楽しむためのバイブルをお届けしよう。

●文:ルアマガプラス編集部 ●取材協力:(株)シマノ

2024 シーバス特集

エギングほぼ初挑戦で湯川さんとキロオーバーのダブルヒット。ここに至るまでの基本と必釣のコツを紹介!

結果からお伝えすると、エギング歴は「友人と海に行き、数投しただけ。10分くらいです」という片原さんが、実釣通算約8時間後にはキロオーバーをキャッチ!

その理由は…湯川さんが実践する必釣のエッセンスのレクチャーを受け、しっかりと実践できたらだ。エギング入門者の方が基本をマスターしつつ、いち早く釣果を手にする方法を教えます(動画はホントに必見です)!

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エギ選びの基本を伝授! 3.5号ノーマルタイプを基準にサイズ&タイプの使い分けで釣果が伸びる!

片原さんの第1投に湯川さんが選んだエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)。

JOE「3.5号のノーマルタイプ。エギングのベースとなるエギです。例えば初めてのポイントなど状況がわからないときに最初に投げます。カウントしながら沈めて、まずは底がとれるか? を判断します」

セフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)

JOE「3.5号のノーマルを投げて着底がわからないときはディープタイプを試します。ノーマルタイプでは深すぎたり、潮の流れが速すぎることがある。逆にストーンッとすぐに着底したり、根がかりが多いときはシャロータイプという感じで使い分けます」

上からシャロータイプのセフィア クリンチシャローフラッシュブースト3.5号(シマノ)、ノーマルタイプのセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)、ディープタイプのセフィア クリンチディープフラッシュブースト3.5号(シマノ)。シンカーの素材や形状、取り付け位置などを調整し、各タイプにセッティングされている。

イカの活性が低いときや警戒心が強いときほどゆっくり沈むエギが有効

EMMA「エギのタイプというのは重さの違い?」

JOE「重さもそうですけど、重要なのは沈降速度の違い。3.5号でいうと1m沈むのにノーマルで3.7秒。ディープで2秒前後。シャローで6秒前後」

EMMA「そんなに違うんですね!」

JOE「そう。あとフォール中の姿勢も違います。フォールが速いエギほど、フォール姿勢は頭下がりになりやすい。活性が高いときは頭下がり気味のフォール、要は速く沈むエギでも抱きやすい。逆に活性が低いときや警戒心の強い春イカはゆっくり沈むエギに反応しやすい。これも覚えておいてください。春は水深10mあってもシャロータイプを使うこともあります」

EMMA「シャロータイプは浅場用というわけではないんですね」

JOE「そう。逆にシャローエリアでイカの活性が高いときは、シャロータイプよりノーマルタイプのエギのほうが良く飛んで、手返し良く探れて、効率良く釣れるケースもある。釣果を伸ばす上でタイプの使い分けもすごく重要です」

3.0号も必ず用意。3.5号には反応せず、3.0号は抱くこともある!

JOE「あとサイズでいうと3.0号もあって、秋などイカが小さめのときに良く使います。クリンチシリーズでいうと2.5号や、ケンサキイカなどツツイカ狙いで使う1.8号もありますが、自分がアオリのエギングで使うのは3.0号までです」

EMMA「入門者も3.0号は用意したほうが良いということですね?」

JOE「そう。3.0号は秋だけじゃなく、3.5号は喰わないけど3.0号に替えたら喰うということが普通にありますからね。必ず用意。あと3.0号にもノーマルとシャロータイプがあります」

3.0号はボディが小さく水の抵抗が減るぶん、3.5号より若干沈降速度が速いものが多い。エギングをはじめるならエギは3.5号と3.0号の各タイプを用意すれば、幅広い状況に対応できるということだ。

湯川さんが良く使うセフィア クリンチシリーズのサイズラインナップ。左列が3.5号。右列上が3.0号。下が3.8号。シルエットの違いでも釣果に差が出ることがある。

視認性が良いカラーで可能な限りゆっくり沈む、これが釣れるエギ選びのコツ

実釣開始約1時間でエギングによる初アオリイカを手にした片原さん。湯川さんのエギについてきたイカを見ながら喰わせたが、そこには湯川さんの必釣ワザがあった。

釣れた状況を振り返ると、イカは湯川さんのセフィア クリンチエクスカウンター3.8号(シマノ)を追尾。片原さんはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)で狙うが、イカはエギに接近するだけで食い渋り気味。

JOE「エギを替えてみよう。クリンチシャロー3.0号フラッシュブースト(シマノ)。カラーは視認性の高いフフフネーブル」

このエギに替えると1投でイカがエギにアタック。釣れた要因は次の3つだ。

釣れるエギ選びの基本① 視認性の高いカラー

JOE「見やすいカラーは水中のエギがどんな状態になっているかが把握しやすい。サイトフィッシングで有利です。エギが見やすいほど沈み根や海藻帯などの障害物際をタイトに狙いやすいし、ついてくるイカもいち早く見つけやすい。自分はどこに行っても1投目は見やすい色を選びます」

エギング入門者の方も実践すべきカラーセレクトだ。

ヒットエギはセフィア クリンチシャロー3.5号フラッシュブースト(シマノ)。視認性の高いカラーのフフフネーブルでエギのコントロール性を高めた。

釣れるエギ選びの基本② エギのサイズローテーション

JOE「片原さんは最初に3.5号を使って、イカは寄ってくるけど喰わない。そこで3.0号にチェンジ。春の良型のイカでもベイトのサイズなどによって3.5号は反応せず、3.0号しか喰わないことがあります。逆にイカのサイズが小さい秋に3.0号より3.5号のほうが釣れることもある。イカが反応しないときは、エギのサイズを変えるのも一つの手です」

上がセフィア クリンチディープフラッシュブースト3.5号(シマノ)。下がセフィア クリンチカエル跳びアッパーラトル3.0号(シマノ)。3.5号と3.0号のサイズ違いでも喰う、喰わないの差が出る。

釣れるエギ選びの基本③ エギのタイプローテーション

JOE「片原さんがサイトで最初に使っていたクリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)はノーマルタイプで、沈降速度は1m沈むのに3.7秒。交換して釣れたクリンチシャロー3.0号フラッシュブースト(シマノ)は5.4秒。春の大型イカなど喰い渋るイカは、よりスローに沈むエギに反応しやすい傾向があります。

見えイカに対して最初にアプローチしたエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)

セフィア クリンチシャロー3.0号フラッシュブースト(シマノ)に交換すると見にくるだけのイカが1投目でアタック! サイズ&タイプローテーションが奏功!

JOE「イカの活性が低いなというときは、着底がわかる範囲でできるだけゆっくり沈むエギを選ぶのも釣果を上げるコツ。クリンチシャロー3.0号フラッシュブーストは、小型のシャロータイプでも浮き上がりを抑えてキレの良いアクションをつけやすい。足元の接近戦でも操作しやすいです」

使用タックルデータ

片原さん使用タックル

  • ロッド:セフィアTT S86ML(シマノ)
  • リール:セフィアBB C3000SDH(シマノ)
  • ライン:ピットブル8+ 0.5号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー2.5号(シマノ)

湯川さん使用タックル

  • ロッド:セフィアリミテッドS89ML(シマノ)
  • リール:ヴァンキッシュC3000SDH(シマノ ※シングルハンドルに交換)
  • ライン:ピットブル8+ 0.5号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー2.5号(シマノ)

アングラープロフィール

教える人 JOE(湯川マサタカ ゆかわ・まさたか)

和歌山県紀伊半島をホームに活躍するエギングのエキスパート。攻撃的なラン&ガンから丁寧なボトム攻略まで釣りの振り幅は広く、1杯を獲るまでの過程にもこだわる釣りを展開する。JOE STYLE EGING RUN&GUN ADVENTURE でガイドとしても活動し、一般アングラーへのエギングの手解きもお手のもの。

教わる人 EMMA(片原恵麻 かたはら・えま)

釣りは3、4年前に船釣り体験ツアーのキス釣りに一人で参加して以来、熱中。持ち前のアクティブさで細のタナゴ釣りからキハダマグロの船釣りまで幅広い釣種にチャレンジしているルアマガ女子部メンバーだ。エギング歴約10分とほぼ初体験で湯川さんのレクチャーを受けつつ、でかイカ捕獲を目指す!


※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。