「マジか!? 目を疑うレベル」「脳がバグる…」とんでもないサイズを捕獲。その一部始終をレポート[DAIWA 藤田知洋]

DAIWAのフィールドテスターとして、河川でのシーバスゲームを中心に活躍するアングラー、藤田さんが、何とメーターオーバーシーバスをキャッチ! シーバスを狙う釣り人の夢であり憧れをいかに現実のものとしたのか、その詳細についてレポートしていただいた。

●写真/文:藤田知洋(DAIWAフィールドテスター)

もう一度会いたい…メーターオーバーシーバス

ルアマガプラスをご覧の皆様こんにちは。DAIWAフィールドテスターの藤田知洋です。普段は地元河川にてシーバス釣りのシーズナルパターンを楽しみながら活動をしています。

近年、ホームとしているエリアではメーターオーバーのシーバスの釣果情報が極端に減り、一定の条件を満たさなければ、会うことができない貴重な存在となりつつあります。僕自身は、数年前に1度、メータオーバーのシーバスに出会うチャンスに恵まれました。

そのときの感動が忘れられず、会えるものならもう1度、メーターオーバーサイズを手にしたいと思いながら、日々の釣行を繰り返していました。このサイズは、シーバスアングラーとしては夢の存在なのではないでしょうか。

今回は、地元河川にて夢のメーターオーバーのシーバスをキャッチする事ができたので、その記事を書かせて頂きます。

大雨により増水した河川。メインベイトに変化が…

地元河川では毎年大型シーバスが釣れる条件として、僅かな期間だけ河川内に入ってくる『コノシロ』の存在が絶対条件となっていましたが、今回は今までとは違う『イナッコパターン』での大型シーバスのキャッチとなりました。

コノシロ [写真タップで拡大]

イナッコ [写真タップで拡大]

メーターシーバスをキャッチした当日の1週間前、大雨が降り増水した河川へ大量のイナッコが入ってきたことが、今回の釣果に結び付いたと考えています。

しばらく渇水が続いた地元河川は上流域にダムがいくつもあり、少し緑がかった温かい水が流れてくる悪い状況の日々が続いていました。そんな中での大雨による増水。ダムの水が入れ替わったことで河川を流れる水が変わり、水温が下がったことでベイトとなるイナッコが河口周辺から河川上流へと移動してきました。

増水した日から1日おき程度で河川の状況を確認していましたが、9月前半にしてはイナッコの量が異常なほど多いことに違和感を感じ、もしかすると大型のシーバスが狙えるのではないかと思っていました。

夢、再び…! 通算2度目となる、運命の出会い

メーターオーバーシーバスキャッチ当日、下げ潮が効き始め、橋の上からベイトの動きを観察していると橋脚際、明暗部の明るい方側でシーバスが水中でベイトを捕食したような波紋が出たのと同時に、周辺で10cmを超えるイナッコが逃げる姿を確認できました。

シーバスの姿は見えなかったものの、サイズが良さそうな気がしたので、モアザンブランジーノEX AGS 93MHBにIMZリミットブレイカーXHLの組み合わせを選択。

モアザンブランジーノEX AGS 93MHB

ラインセッティングは、UVFソルティガセンサー12ブレイドEX+Si 2号&モアザンリーダーEX2 TYPE-F 25lb と大型を意識したライン設定です。

UVFソルティガセンサー12ブレイドEX+Si 2号&モアザンリーダーEX2 TYPE-F 25lb

追われたベイトが目視では確認できないレンジを泳いでいた事から、ルアーは少しレンジの入るショアラインシャイナーZバーティスR125F。広範囲を攻めることができる飛距離、地元河川では絶対的な信頼のおけるパイロットルアーであることからバーティスを選びました。

ショアラインシャイナーZバーティスR 125F

橋脚近くでのパワーファイトが想定されたので太軸の2フック仕様に変更してあるものを選びました。

橋脚際で「ドンッ!」。重量感のあるバイト…!

まずは一投目。ダウンクロスへロングキャストし、ルアーを明暗際までドリフトさせ、明暗際、明るい方側をミディアムリトリーブ。

この時は魚からの反応は無く一度回収。大型のシーバスは早い動きのアクションよりもゆっくりな動きのアクションを好む事が多いことから、2投目はスローリトリーブで試してみることにしました。

先程よりも巻きスピードを極端に落とし、バーティスが動くギリギリのスピード。スローリトリーブにしたことで、おそらく最初のミディアムリトリーブの時よりもレンジは微妙に上のライン。スーっと明暗際を流すようにリトリーブしていると橋脚際でドンッっと手元に重量感のあるバイト!

バシッ! とフッキングを決めた瞬間に、豪快なエラ洗いで魚体を確認。明らかにデカい! ファーストランで橋脚に巻かれることだけは避けたかったので、最初は強引にパワー勝負で橋脚から離れた場所まで誘導しました。

エラ洗いしたことで、すんなりと橋脚から剥がせる事ができましたが、そこからのファーストランが凄かった。80cmクラスのランカーだと少ししか出されないドラグ設定でしたが、驚くほどラインが出されて橋脚の方へとドンドンと走っていきます!

すぐにドラグを締め込みモアザンブランジーノEX AGS 93MHBをバットから曲げシーバスの動きを止めます。上流へと向きが変わってからはドラグを緩め、バラさないように慎重にやり取りをして立ち位置から2mほどのところまで寄せることができました。

その姿をハッキリと見た瞬間、時が止まった…

魚の姿をハッキリ確認できた瞬間、寄ってきた魚があまりにも大きく、時が止まるような感覚と、何が釣れたの?という思考回路が追いつかなくなったのを鮮明に覚えています。

魚が暴れた瞬間に我に返り、明らかにランディングネットからはみ出すサイズでバラすリスクもあったことから、直接フィッシュグリップを使いなんとか大型シーバスの確保に成功しました。

最初に気になったのがフック。かなり強引なやり取りをしたのですが1本も伸びていませんでした。掛かりどころが良かったこともありますが、しなやかに曲がり込みながらも、しっかりとしたバットパワーを持つブランジーノが、巨大なシーバスの強烈なパワーすらも確実にいなしてくれたことも、ファイト中の安心感につながりました。

IMZリミットブレイカーは3枚のドラグワッシャーで構成されているので、メーターオーバーシーバスからの大きな負荷でも、リニアで超スムーズなATDドラグの滑り出しにより、完全に魚をコントロール下におくことができました。

真夜中ではあったものの、友人を呼んで2人でサイズを測定すると109cmのスーパーランカーサイズ。なかなか出会えないサイズに興奮しつつ2人で喜び、一生忘れられない大切な思い出となりました。

スーパーランカー捕獲の立役者的存在

前回、今回と2度もメーターシーバスと引き合わせてくれたショアラインシャイナーZバーティスR。

センターのフックを外して、前後は太軸のフックに変更(写真下)。

どんなシチュエーションにも対応することのできるスタンダードミノーで、安定した飛距離とヌルッとしたナチュラルアクションが特徴のルアー。ナチュラルなアクションはスレたシーバスにも効果的で、デイ·ナイト問わずクリアな水質の河川でも躊躇なく口を使わせることができます。自信を持ってオススメできるバーティスRシリーズ、是非使ってほしいルアーです。

【メーターオーバーシーバス ヒットルアー】

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